億万長者では最年少の女性起業家によるTheranos(セラノス)という物凄い会社について
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世界の億万長者(Billionaire=10億ドル≒1000億円以上の個人資産)では、最年少の女性起業家である、Elizabeth Holmes(エリザベス・ホームズ)。彼女がCEOをつとめるTheranos(セラノス)がすごすぎてびっくりしました。
Theranos(セラノス)は、Therapy(セラピー)とDiagnosis(診断)とのこと。注射での血液検査が嫌いだったことや、Cure(治す)ということに抵抗を感じたこともあって、創業につながり、またこの名前にしたとのことです。
彼女のことは、僕も数時間前にふと見ていた動画で知ったばかりなのですが、ざっと調べると、まあすごいです。
- 2003年に19歳で起業 (当時スタンフォード大の学生、のちに中退)
- 血液検査を、圧倒的な低価格で、圧倒的な検査種類数で、圧倒的な正確さで行うシステムや体制を構築。
- 10年でアメリカの医療財政を2000億ドル≒20兆円、毎年2兆円低下させられる技術を持つとのこと。
- ほかの会社や投資家を刺激しないようについ先日まで「ステルスモード」の会社で何をしているか外部からほとんどわからなかったこと
注射いらずのわずかな血液で検査ができるという点でいうと、日本では僕も一度か二度お会いしたことがある川添さんが代表を務めるケアプロ社が有名です。Theranos(セラノス)はインフルエンザウイルスの発見方法や、健康ウェアブル端末の特許もすでに取っているらしく、世界的な会社になりそうです。
Theranosウェブサイト (英語)
http://www.theranos.com/
Elizabeth Holmes(エリザベス・ホームズ) Wikipedia(英語)
http://en.wikipedia.org/wiki/Elizabeth_Holmes_%28businesswoman%29
エリザベス・ホームズ 「革新的な簡易診断 スタンフォード大中退者がより正確で、痛みが少なく、かつ現在のコストのかけらのような価格で血液検査を作る」 ウォールストリートジャーナル(英語)
Elizabeth Holmes: The Breakthrough of Instant Diagnosis
A Stanford dropout is bidding to make tests more accurate, less painful—and at a fraction of the current price.
http://online.wsj.com/articles/SB10001424127887324123004579055003869574012
19歳で11年前に起業ということで、当たり前ですが、まだ30歳の女性です。動画を見ると、まず非常に声が低いなぁ、、、というところに驚きますが、見続けると、Empower People的な、つまり自分の体を知るという当たり前の権利を世界の誰でもが支払える価格で提供することで一人一人を力づける、、、という人権思想家に近い、静かなでも巨大な意思を感じます。
そのほか、セラノスという会社やエリザベス・ホームズCEOにはいろいろと感じるところがあり、このブログを書き始めたわけですが、先も書いた通りまだ数時間前に知ったばかりですのでまとまっていませんが、ざっと書き連ねると、、、
- アメリカで(保守的に見てもだそうですが)10年で20兆円医療費が削減できる技術が1社(しかも学生ベンチャー)から生み出されているとしたらすごいことで、日本で考えてみてもアメリカの人口の三分の一としても10年間で7兆円位、1年間では1兆円弱削減できるってことで、これって消費税1%の増税分ぐらい(大体そのぐらいらしいです)だよね、、、とか
- どうやら治験薬(実験中の薬)の効果を血液検査するところ(つまりB2Bですね)をまずターゲットにして売り上げや稼ぎを上げていく一方で、10年間ほとんど表舞台に出ず、着実に開発、特許取得、オペレーション改善を続け、急に昨年(B2Cにつながる)メディアに浮上している、徹底した戦略を取っているところ、、とか
- 安く、質高く、品ぞろえ良く、というのは誰もが反対しないところであり、ちょうどAmazonの安く、早く、品ぞろえ良く、というところとかぶるなぁ、そりゃもちろん強いよね、、、と思うところとか、
- 10代のころは親の仕事の関係で中国にいたそうで、世界を見据える目や頭脳をしっかりと活かしている人が、やはりアメリカの西海岸で出てくるというところの、シリコンバレーって何なんでしょう、というところとか、
- 質高く、かつ安く、というのは、検査に関わる人的エラーを極小にする、つまり人を介在させずに、ということ。コンテイナーならぬ、ナノテイナー(ナノ的に小さい容器という意味であろう)でとった雨粒ほどの血液で即検査が簡単に完了するので、人の手いらず。これって、医療従事者の多くの職を失わせるであろう大変革である。ちょうど上述のようにAmazonが多くの昔ながらの本屋さんをなくしたように、Theranos(セラノス)は世界中の検査系医療従事者を失業に追いやるのだろう、とも思えたりとか、でもその一方で財政的にも、人権的にも正しいのだろうとか、、、
- 普通レベルの人が手分けして頑張って資本主義のおこぼれをもらっていた時代は終わって、超すごい技術者が圧倒的なサービス・商品を開発して、圧倒的に富を集め、これまでの大勢の職を失わせつつ、でもその人たちは慈善家的に富を政府のように社会に還元するエンジェルとなってまた次の革新を呼び、そこで違うタイプの雇用を作るような、一部の天才事業家によって社会が回る仕組みに近づいているのかなぁとか、、、
そういうことを考えさせられました。一応当社についても関連するのかもなぁというところですが、どうしても労働集約的な就職支援、キャリア教育はこういった革新は一気には来ない(特許というもので人を成長させる支援が急に変わるわけはない)と思いつつ、でも技術革新ってすごくて、Elon Musk(テスラやSpaceXのCEO)やStephen Hawking(ホーキング博士)が警告しているように、AI(人工知能)がものすごい勢いで開発されているらしいので福祉の世界もAIでだいぶ置き換わってしまうことがあるのではないか、つまり今人でしているサービスが超高度な人工知能によって置き換わってしまうのではないかとか、その時当社はどうすればよいのかとか、勝手にいろいろとびっくりしたり怖がったりしている夜です。
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