啓発活動発達障害についての理解を広める
発達障害は様々な社会課題の根っこにある
発達障害は今の日本の、そして世界の事象の多くと関連しています。例えばニートの25%が発達障害の疑いがあると言われています。それだけでなく、ひきこもりの相当数にも発達障害の傾向があると言われています。生活保護やうつ病の急増とも発達障害は深いつながりがあります。
つまり、様々な社会課題という「現象」を突き詰めていくと、実は「原因」の一つとして発達障害にぶつかるということがわかってきています。そして、これまで「現象」への対処療法でなかなか効果が出なかった対策も、発達障害という「原因」への対応を考えれば、解決につながるという可能性を当社では感じています。若年層対策、ニート・フリーター対策、日本企業の競争力対策、に少しずつソリューションを提供しつつあるというのはワクワクすることです。
我々はKaienという一つの中小企業ではありますが、大きな役割を担っていると信じています。同じ事を考えている人たちはほとんどいません。世界の最先端であるというフロンティア精神を持って、日々悔いのない働きをしようと思っています。Kaienが経済的に成り立つということを証明できれば、発達障害の力を社会に伝え、多くの人の価値観を変えられるだけではなく、より大きな社会問題の解決にもきっと通じます。
発達障害の辛さ・厳しさだけを伝えるのではなく、面白み・可能性を伝える
Kaienではセミナーやイベント、出版物、メディアを通じて発達障害の正しい認知を広める活動をしています。気を付けているのは2点です。
まずは”福祉村”の外と内の両方にメッセージを届けることです。発達障害は多く見積もっても人口の10%と言われます。家族や親族に発達障害の人がいるという場合もありますが、やはり少数派ですし、発達障害の限られた側面しか見えていないことが多いです。発達障害になじみがない一般の人にもわかりやすく伝えていく必要性を感じています。一方で福祉や医療の専門家でも発達障害は比較的新しい概念であり、かつ自閉症スペクトラム、アスペルガー症候群、ADHD、学習障害などと診断名や特性も多岐にわたるため、広く深く理解しきれている人はまだ少数派です。こうした福祉の業界に属し、発達障害をより理解したいという人にも情報を伝えていくのが当社の役割だと考えています。
もう一つは、ポジティブなメッセージをしっかりと伝えきること。発達障害というのは医療の概念です。医学的には病気という表現ですし、病気や障害という言葉にプラスのイメージは抱きにくいのが通常です。実際、発達障害の診断をされてうれしい人はほぼ皆無ともいえるでしょう。しかし、苦手なことがたくさんありながらも、その力を上手に使えば社会に貢献する人たちになりえます。英語でも発達障害の力はUntapped Resource(まだ十分に活用されていない資源)と表現されることがあり、当社でも同じような価値観を社会に発信していっています。ただそのような大上段の話にならなくても、発達障害の人と接すると意外なハプニングが日々起こり、考え方によっては生活にアクセントがついたり面白みを感じられたりする人たちともいえます。大きな意味でも小さな意味でも発達障害の魅力を社会に伝えていきたいと思っています。
行っている活動
主催セミナー 「なるほど発達障害 Kaien Meetup」
Meetup(ミートアップ)は気軽に集まれる場という意味。発達障害のことを身近に感じてもらえるように当社内外の人を呼んで話題を提供しています。会場は当社オフィスです。詳細・ご予約は 専用のオンラインフォーム から。
外部セミナー・出前授業
当社のスタッフが皆様のもとに赴きセミナーを行ったり、当社プログラム・発達障害体験ワークショップなども行っています。年間数十の依頼があり、全国に赴いています。
セミナー・出前授業のお申込み・お問合せはオンラインフォームで受け付けています。これまでの講演一覧や今後の講演予定は 講演ページ をご確認ください。
Decobo通信
当社のスタッフブログやニュースレター、セミナーの内容を冊子化したものがDecobo通信です。編集や発想の業務を当社の就労移行支援やガクプロの利用者が行い、仕事の体験に役立てるという側面もあります。Kaienオンラインショップ で販売しています。
専門誌寄稿・学会発表
医師が読む専門誌や医療・福祉関係者向けの雑誌向けにも寄稿しています。話題提供者として医学の学会に招かれることも多く、医療関係者では気づかない切り口から発達障害の可能性や課題の発表を行っています。詳しくはメディア掲載情報へ。
メディアへの協力
NHK・朝日新聞などの国内既存メディアや、ネット記事、また海外のメディアまで幅広く対応しています。詳しくはメディア掲載情報へ。