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読売新聞記事から 「精神障害者については2018年度に雇用が義務化」を正しく理解したい

2014年9月14日

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読売新聞の記事。
景気回復で「重要な戦力」…障害者の雇用増加 読売新聞
http://www.yomiuri.co.jp/national/20140913-OYT1T50116.html

記事は具体例をふんだんに含め、概ね納得感があるし、こういった記事は定期的に頻度を高めて出してもらえるとありがたいなと思う。僕もこの仕事に就く前は恥ずかしながら本当に知らない世界だったので。。。が、この記事では、冒頭と結び近くに誤解を与えそうな表現がある、あるいは記者が誤解している、あるいはミスリードしていようとしている、と思われる。

記事によると、

障害者の法定雇用率が昨年4月1・8%から2・0%に引き上げられたことに加え、景気回復に伴う人手不足も理由だ。人材紹介大手は専門部署も設立した。専門家は、景気にかかわらず安定的な雇用が求められると指摘する。

であり、つまり景気によって企業が障害者雇用を調整弁に使っているように聞こえるが、矛盾するようなあれあれというグラフも記事内にある。

読売新聞の当該記事から

つまり、タイトルが「景気回復で」雇用が伸びたことを示唆しながら、また冒頭の部分で、企業は景気に伴って障害者雇用の数をアップダウンさせているように示唆しながら、一方でグラフを見ると、実は「景気にかかわらず安定的な雇用」がある程度続いていることがわかるのである。

この辺りについては、半年以上前に、本ブログ内で論じているので見ていただきたい。

障害者雇用はすぐ切られるのか?
http://ksuzuki09.blogspot.jp/2013/12/blog-post_16.html

実際、障害者雇用の伸び数を見ても、ほとんど景気に関係がない。関係があるのは明らかに、”雇用率”と、それについての行政による”指導”である。

障害者雇用が会社業績とはまた違う変動を見せることがある。それが、(僕の記憶では)「5年問題」、「10年問題」と言われているものだ。

記事の中でもう一つ、問題と思われるのが、以下の部分。再度引用する。

厚生労働省の調査によると、民間企業の従業員に占める障害者の割合(2013年6月1日現在)は過去最高の1・76%。特に精神障害者については、18年度に雇用が義務化されることを見越して前年比で33・8%増えた。

実は精神障害者の雇用が2018年度、つまり3年半後から義務化されるのは確かである。が、すべての企業が精神障害者を雇わないといけないわけではない。「義務化を見越して」精神障害者を採用しているというのは誤解を招く表現だと思う。以下にまとめる。

<誤った理解> 2018年に精神障害者の雇用が義務化される。すべての会社が精神障害者(精神障害の障害者手帳を保有している人)を一人でも雇わないといけない。

<正しい理解> 精神の雇用が義務化されると、法定雇用率の算定式(※)によって自動的に雇用率が高まる。今より、障害者雇用数を上げないといけないのは確かだが、が企業それぞれが精神障害者の雇用義務を負うのではなく、社会全体が雇用義務を負うということである。つまり、ある企業が新たに雇う人は障害者手帳を持っていれば、精神障害でなくても身体障害者だけでもよい。知的障害者だけでもよい。もちろん精神障害者だけでもよい。いずれにせよ、雇用率が2%から2.3%にあがるので、徐々に採用数を増やしたほうがよい。

(※)雇用率の算定式
(求職中の人も含めた)障害者雇用数  / 障害者と”健常者”を合わせた求職・雇用数 = 法定雇用率

義務化はこの分子に精神障害者が計算に加わるというもの。これにより、今2.0%の雇用率が2.3%ぐらいになるといわれている。これは1000人の企業なら3人、1万人の企業なら30人を新たに雇用しないといけないことになり、かなりインパクトが大きい。だがいわゆる社会全体の義務化であり、単体企業に精神障害の雇用義務が課せられるわけではない。

ちなみに、ほかにも精神障害者の雇用の記事が昨日出ていたのだが、やはり雇用義務化について詳細には触れていない。もしかしたら厚労省がこういった文脈を好んで報道発表などしているのかもしれない。

精神障害者の雇用義務化 問われる企業の対応力(エコノミックニュース、財経新聞)
http://economic.jp/?p=40143
http://www.zaikei.co.jp/article/20140914/213763.html

実際、精神障害(当社が特化している発達障害も含まれる)は、増加の一途をたどっている。身体障害者や知的障害者の雇用数が人口比的にそれほど伸びない(※首都圏では身体障害者は”枯渇している”という人事担当者も多い)ので、精神障害者にスポットライトが当たるのは自然の成り行きだし、当社としても追い風だが、しっかりと制度は理解したほうが良いと思う。

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