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”自閉症遺伝子” IQへの影響は?

2015年4月3日

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TEENS(発達凸凹のある小中高生向けの学習支援・お仕事体験)では、毎月ニュースレターを発行。今月も10日に発行します。昨日までに概ね記事は整ってあとは発行を待つだけです。

TEENSニュースレター(バックナンバーも以下URL)
http://www.teensmoon.com/newsletter/

まだ創刊後2回しか発行していませんが、一応僕の中で力を入れているのが、『子どもの発達障害関係 海外ニュース』。英国から興味深いニュースが入ったので、早めに共有です。

自閉症関連遺伝子 高知能と知的障害の両極を生む
Autism Genes Linked To Higher Intelligence: Treading A Fine Line Between Intellectual Disability And Superiority  

英・エジンバラ大学の研究です。これまで自閉症に関連すると言われる遺伝子は200~400程度あると言われています。遺伝子が自閉症の発症にかなり大きな影響があることはわかっていますが、発症メカニズムの完全解決には至っていません。
今回の研究はその自閉症関連遺伝子のどの部分を研究したかはわかりませんが、自閉症とのかかわりがあるとみられる遺伝子が知的水準に与える影響に注目した研究です。具体的には、自閉症の遺伝子を持ちながら、一方は自閉症を発症している人、もう一方は自閉症の症状がみられない人、という2グループについて調査を行っています。 

自閉症の診断があるタイプは、知的には「普通」か「低い」ということですが、もう一方の、つまり遺伝子を持ちながら発症していないほうは、「高い」というデータが出たとのことです。数的処理能力や問題解決力の豊かさ、空間的な論理思考などに表れているとのことです。記事によるとこうした本格的な研究は世界で初めてのようです。  

実際、発達障害で言われる特性は優秀になるための特性でもあります。例えば、自閉症の典型的な特徴である「こだわり」というのは、職人のこだわりなどとプラスの文脈で使われることがもともとの意味であることからも分かるように、高品質につながる特徴ですし、衝動性・突発性はうまく制御できれば行動力や突破力になりますし、脳内が多動で混乱していることが多い”とっちらかった”部分も制御できれば発想力につながります。  

これほどまでに複数の遺伝子が絡んでいるということは、ダーウィンの進化論的に考えると遺伝的に淘汰されずこれまで残っている人間のタイプということになります。何らかの意味を持って人類の中で引き継がれてきている遺伝子の組み合わせが自閉症・発達障害とも思われるわけです。今後も遺伝子の研究や人工知能の研究によって様々に解明されることを期待するとともに、発達障害への支援のアプローチも進化が期待されることになると思います。 

という感じで、今月はもう一つ海外記事を紹介予定。ぜひニュースレターご登録ください。

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