FYI DO-IT Japan(障害のある方の大学進学支援)の夏季公開シンポジウム
そういえば昨年もブログでご紹介した記憶があるが、(ちょうどその時は横浜事業所の場所を探す途中の喫茶店かどこかでブログ記事を書いた記憶があるが)、障害や病気による困難を抱える若者の大学進学を支援する DO-IT Japan で8/4(土)に一般公開シンポジウムが開かれるとのこと。頂いた告知文を転記する。
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DO-IT Japan 2012 夏季プログラム特別企画
一般公開シンポジウムのお知らせ(転載自由)
DO-IT Japanには,大学進学を目指す,さまざまな障害のある小学生や高校生が
参加しています。現在,
国内でも教育における障害者差別禁止の制度変更が
準備されつつあります。障害のある児童生徒たちが高校や大学を受験する際,また
進学後も,障害により生じている困難があっても,他の生徒と同様,フェアに試験や
授業を受けられるよう,将来的に「合理的配慮」の提供が学校や大学に求められる
ようになると考えられます。
本公開シンポでは,以下の3つのテーマに関して,障害学生にとっての教育と社会の
将来像についてゲストや会場の皆様と議論したいと思います。ご関心お持ちの
皆様のご参加をお待ちしております。
テーマI:DO-IT Japanの参加者からも,肢体不自由のある生徒が代筆やパソコンを
使用して,また,視覚障害のある生徒が点字や時間延長を受けて受験するといった
事例が報告されていましたが,昨年,読字障害のある生徒が代読により受験して
高校進学したり,書字障害のある生徒がワープロ利用により大学合格を果たす
といった事例も登場してきました。また障害学生数は統計上1万人を超え,試験での
配慮も変革が進みつつあります。現時点での最新の状況を情報共有します。
テーマII:しかしながら,これらの配慮が得られるかどうかは,地域や学校,教育
機関ごとに大きな格差があり,社会的な合意や認知を得るまでには至っていないと
いう現状も変わらず存在します。そこでシンポ中盤では,どのような配慮ならば
合理的で公平といえるのかに関して,「学校の学習や指導において,本質的に生徒に
求められているものは何か」という問いかけから試験の本質を考えます。
テーマIII:こうした配慮のある社会実現のためには,国・大学だけの取り組みでは
限界があります。社会全体に配慮があることへの理解と取り組みが必要です。そこで
DO-IT Japanでは,企業の方々のお力を積極的に借りながら,未来の配慮ある社会の
実現を目指しています。シンポ後半では,DO-IT共催企業の方々に,将来への展望を
語ってもらいます。
※ 公開シンポ開催日午前中に,同会場にて米国の障害学生支援に関する
公開セッションを開催しております。文末の同時開催企画のお知らせを
ご覧ください。
<開催概要>
日時:2012年8月4日(土)13:30~17:00
場所:東京都目黒区駒場4丁目6番1号
東京大学先端科学技術研究センター
3号館南棟大ホール(一般公開シンポジウム)
4号館2階講堂(交流会)
地図:http://www.rcast.u-tokyo.ac.jp/ja/maps/index.html
参加予約:必要(http://kokucheese.com/event/index/46271/)
参加費:無料(交流会参加者のみ軽食費千円を当日懇親会会場にて申し受けます)
※当日の会場には要約筆記による情報保障あり,車いすでの会場への入場可能
<プログラム>
■ 13:30 – 14:30 テーマI:
「高等教育における障害学生支援の最新情報 2012」
田中 久仁彦(独立行政法人日本学生支援機構 学生生活部 特別支援課 課長)
「全国の高等教育機関における障害学生に関する実態調査・結果報告」
上野 一彦(独立行政法人大学入試センター 特任教授)
「大学入試センター試験における障害者特別措置の現状と今後」
司会:近藤 武夫(東京大学 先端科学技術研究センター 講師)
14:30 – 14:45 休憩
■ 14:45 – 15:45 テーマII:
「試験の本質を考える:書字障害の生徒に漢字書き取りの出題は適切か?」
西辻 正副(文部科学省 初等中等教育局 視学官)
「国語における学習指導要領が達成を求める教育目標の本質とは」
DO-IT Japan大学生リーダー
「さまざまな障害のある学生における読み書きの困難と代替手段」
司会:中邑 賢龍(東京大学 先端科学技術研究センター 教授)
15:45 – 16:00 休憩
■ 16:00 – 17:00 テーマIII:
「産学官連携でつくる配慮ある社会」
(1)「配慮ある社会への取り組み」
加治佐 俊一(日本マイクロソフト株式会社 業務執行役員 最高技術責任者)
加藤 晋平(株式会社エデュアス 取締役)
板東 久美子(文部科学省高等教育局 局長)
油井 元太郎(KCJ GROUP 株式会社 教育開発部 部長)
(2)「クロージング:DO-IT Japan2012でのチャレンジ」
DO-IT Japan 2012スカラー/2012ジュニアスカラー
中野 義昭(東京大学 先端科学技術研究センター 所長)
藤田 正美(富士通株式会社 副社長)
司会:巖淵 守(東京大学 先端科学技術研究センター 准教授)
<交流会>
■ 17:20 – 19:00
「公開シンポジウム参加者,DO-IT Japan参加者との交流会」
<参加予約:再掲>
http://kokucheese.com/event/index/46271/
<お問い合わせ>
DO-IT Japan事務局
〒153-8904 東京都目黒区駒場4-6-1
東京大学先端科学技術研究センター 3号館309
電話: 03-5452-5064
Fax : 03-5452-5064
メール:info@doit-japan.org
ホームページ:http://doit-japan.org/
<同時開催企画のお知らせ>
会場:3号館南棟大ホール(一般公開シンポジウムと同じ会場)
参加費:無料,予約不要
※ 公開シンポと同様,当日の会場には要約筆記による情報保障あり,
車いすでの会場への入場可能
■ 9:40 – 10:40 一般公開セッション1:
「DO-IT Japan2012 障害学生による海外研修報告会」
話題提供者:山崎 康彬(DO-IT Japan 大学生リーダー)
・車椅子ユーザかつDO-IT Japanの大学生リーダープログラムに参加している
山崎さんから,支援技術に関する世界最大の会議の一つであるCSUNカンファ
レンス参加や,南カリフォルニア大学での障害学生支援や学生生活の見学を
目的地とした今年度のDO-IT Japan海外研修から得た経験について発表します。
■ 11:00-12:00 一般公開セッション2:
「国際的な障害者への配慮の考え方と障害学生の自立:合理的配慮を知る」
話題提供者:近藤武夫(東京大学先端科学技術研究センター 講師)
・国際的に障害者差別禁止法の整備が進みつつあります。この枠組に基づいて
提供される合理的配慮は,障害学生の高等教育への参加にどのように影響して
きたのでしょうか。米国の例と日本の最近の障害学生支援の進展/残された
問題を通じて考える話題提供を行います。
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