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愛着障害と発達障害を混同するマイナビニュースの記事

2015年8月31日

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相変わらず、発達障害を愛情の不足と結び付けたい人がいるようで、、、

発達障害は障害ではなく「才能」 ~マイナビニュース~
http://news.mynavi.jp/news/2015/08/28/551/

タイトルもやや扇動的ですが、そこには突っ込みを入れなくとも、いろいろと突っ込みがいのある記事です。僕は医師ではないですが、複数の専門医などとの会話や、諸外国の論文もあわせて、以下は明らかに言えると思いますので、記事に突っ込んでおきます。

●発達障害のなかに、愛着障害が紛れている

これは、はい、日本語としては正しいのですが、、、記事の中を見ると、「発達障害と間違えられる症状の一つに愛着障害がある」というわけではなく、「発達障害には2つの原因があって、先天的(遺伝的)なものと、愛着不足によるものがある」ということを主張しているのがわかります。

●不安定な愛着が、発達障害を増やしている

興味深いのは、途上国には発達障害が極めて少ないことだ。アメリカ、ヨーロッパ、日本で発達障害が増える一方で、途上国はまったく増えていない。特に、先進国の貧困層に多いADHDが、それ以上に貧乏なはずの途上国ではほとんど見られない。一見不思議なことだ。 理由は「養育環境」にあると見られている。 途上国の社会では、母と子の絆、家族の絆、共同体の絆が強い。 父親や共同体のバックアップが万全で、母親はそのなかで安心して子どもを育てることができるから、愛着が安定する。 こうした親や家族、共同体との絆がしっかりとした社会では、不利な遺伝子をもっていても、愛着が不安定になることが抑えられることにより、行動上の問題も出にくいのだ。

おいおい、と言う感じです。

発展途上国はそもそも、そういった統計データが出せない、診断できる医師が少ない、そもそも生命にかかわる部分が政策や支援で表に出やすい、先進国などの第三次産業が発展すると、ルールの多様化、コミュニケーションの複雑さや臨機応変さ、即時応答の要求度が格段に上がるので診断されやすくなっていくのです。発展途上国のほうが愛情が豊富というのも、感覚的な主張で困ります。。。ちなみに愛着障害も、愛着の不足だけではなく、愛情のバランスの悪さも原因になるはずです。

先進国に発達障害が多い原因の一つは、こうして愛着が不安定になりやすく、不利な遺伝子が発現しやすい環境になっていることだと考えられる。

この辺に行くと、かなりひどいです。愛着が不安定だと、遺伝子に出やすいというのは、どの研究でも出ていないのではないでしょうか。。。

つまり、スキンシップを盛んに行い、豊かな反応を返すことが、母親と子供の関係を安定させるのだ。 これは別にそれほど難しいことではなく、少し学べば、多くの母親が上達することだ。ちょっとした指導を行うだけで、母親のかかわり方が変わり、子どもの愛着パターンにまで影響が及ぶ。 こうした働きかけによって、今後は発達障害を減らしていくことが十分に可能だ。

そんなに発達障害を減らしたいのでしょうか?目的は、どんな人でも楽しく人生を送ることだと思い、発達障害だったら不幸になる、(確かにほかの人が感じにくい不利な部分はありますが、それもどう認識するかですので)、ということが前提になっているようで、、、発達障害の診断されている人に何千人にも会っていますが、僕よりも楽しく人生を送っている人は数えられないぐらいいます。

それと、母親、母親と出てくるのですが、そもそも育児が母親が重要なのもわかりますが、母親だけの影響を言われるのは旧態依然としたそれこそ母親を追い込む考え方だと思います。また、愛着・愛情表現って別にこういう記事に書いてあるような単純なところではなく、それこそ発達障害の傾向があっても、現実をしっかりととらえ、その全体を受け止めることだと思います。

昼食時、ふっとみて、これは!!!!ありえない!!!と思ったので、雑ですが、書いてみました。発達障害と愛着障害の見分けの難しさについては、当社サイトで説明していますので、ご確認ください。

発達障害の二次障害 愛着障害・アダルトチルドレン
http://www.kaien-lab.com/aboutdd/mental/

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