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障害ある子の「カルテ」義務化について

2016年5月30日

当社について。まずは利用説明会にお越しください。採用情報も下記から。

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朝日新聞で報道された、”障害児”を小中高で支援しやすくする『カルテ』の導入について。やや周回遅れかもしれませんが、ブログで触れておきたいと思います。

【朝日新聞】 障害ある子の「カルテ」義務化 小中高共通、学校が作成
http://www.asahi.com/articles/ASJ4W44NXJ4WUTIL01Z.html

まず記事を引用します。

文部科学省は進学先にも引き継げる「個別カルテ(仮称)」を作るよう、各校に義務づける方針を固めた。通常学級に通う比較的軽い障害や発達障害の子どもも対象で、2020年度以降に導入する。 

個別カルテには子どもの障害や健康の状況、保護者と本人の希望や目標などを書き込む。卒業後は進学先に渡し、これまでの子どもの状況を把握してもらう。 

新しい学校が障害に応じた最適な指導方針を把握しきれていない恐れがあり、特に高校では適切な進路指導がしにくい状況にあると文科省はみている。 

個別カルテは、いまの支援計画と指導計画をもとに、小学校から高校まで引き継ぐことを前提とした書式を目指す。文科省は20~22年度に順次始まる小中高校の新学習指導要領での義務化を検討する。

これについては、ちょうど報道の数日後、文科省の会議に僕もお呼ばれしていたのですが、そこで担当部署の方が検討会で説明されていました。が、官僚らしい抜けもれない話し方でちょっと内容思い出せないのですけれどもね。。。申し訳ございません。。。

いずれにせよ、まだ確定ではないということ。

僕としては大賛成です。できれば放課後等デイサービスや医療機関などにも広げてほしいなと思うほどです。というのも、今、障害の有る子の親は、学校が変わるごと、もっと言うと担任が変わるごとにいちいち自分の子の説明をしないといけないですし、学校で起こったことを医療や福祉の関係者にも説明しないといけないしという状態です。

誰でも生きづらい社会になっていて、子どもも生きづらくなっていて、特に特性のあるお子さんだと生きづらさは増しているわけで、学校のその場限りの対応では普通に育てるのも難しい中、複数の支援の力を借りながらなんとか育てていく親はとても多いのです。

でも複数の関係者になればなるほど、コミュニケーションロスが発生して、結局もう面倒だから一つのところに任せようという、子育て疲れをする親が多くなっている気がします。なので、障害児向けのワンストップサービスみたいな言葉に必要以上に惹かれてしまう親が出るのだと思います。

ワンストップが一般的には悪いわけではありません。でも、人が育つ時にワンストップというのはなんか気持ち悪いというか。。。車の修理とかではないので、いろいろなところにつながりながら育つのが人間だと思います。それは障害があろうがなかろうがそうだろうと思いますし、なかなか理解されない、発達障害の場合だと、多面的に育ててもらう時に、さくっと前提が関係者に入ったほうが良いと思うのですよね。

カルテという言葉が良いかどうかは別とします。またカルテを作ったところであまりうまく動かないかもしれません。でも、一つの取り組みとしては小中高そして大学の連携を考える上では有効な策だと思いますし、上述の通り福祉や医療にもつなげてほしいと思います。文科省と厚労省で縦割りを越える必要はありますが。。。

実際、すでにある親御さんは各支援機関での情報を一つの、パスワード付の、ウェブサイトに上げていて、それを関係機関が確認するように、独自カルテを作っている方もいるほどです。それほどまでに情報の共有って進んでいない一方で、皆に基礎的な情報を把握してほしいという親の気持ちは切実なのです。

なお、先に開いた当社の利用説明会では、「障害の有る子を特定してその後管理しようとする国の策略があるのでは?」と心配する声も上がっていましたが、さすがに心配し過ぎだと思います。それだけの力が行政府にあれば、今の我が国を取り巻く問題もだいぶ解決できていると思うのですが。。。

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