ナビゲーションブックに思う
NHKの記者から「Kaienさんの訓練生評価シートは、障害者職業センターさんのナビゲーションブックと一緒ですよね」と先日言われた。最近、自分の能力が低下して(?)細かい説明がうまくできなくなっているので、「まあそう考えていただいて結構です」といった記憶がある。
が、今日、キャリア相談会に参加した人に、ナビゲーションブックを作るためにメモをしたというA4で5,6枚の紙を見せてもらって驚いた。「うちの評価シートと、明確に違うなぁ」ということがわかったから。違う点は、当事者目線か、管理者・人事目線か、という点。
ナビゲーションブックというのは言葉通り、自分をナビゲート、導く為の本。発達障害者向けに、国の研究機関が開発したもの(のはず、僕の理解によると。。。) 今、全国の障害者職業センターで活用されているらしい。前述のA4の紙には、自分がどういう障害があり、どういうことが出来なのか、かというのを事例込みでいくつも書いてあった。書く過程で、障害特性を受容するプロセスになっている、ようである。
障害受容(というかKaienでは特性受容)というのはたしかに重要。でもそれは自閉症スペクトラムに限らず、どの人もすべき。しかもいいことも書いたらいいと思うのだけど、やはり『障害者』職業センターの業務は、障害というところにピンポイントにターゲットを絞っているようである。あれを書いていくのは結構辛いだろうなぁと思った。自分の弱い部分に向きあうことになるので。。。少し強引な手法の気もするが、たしかに当事者目線で考えさせているのだと思う。
Kaienの場合は、人事や現場の人の評価システムに近いように作っている。なのでたしかに自閉症スペクトラムの「障害」特性に関する項目はあるが、全体的には普通に職業人としての評価シートにしている。上から目線といえば上から目線である。仕事を一緒にしていく上で困らないようにという発想はナビゲーションブット同じだと思うが、Kaienのシートは、極端に言うと当事者目線ではないので、優しさが足りないかもしれない。でも組織の一員となる上で、やはり管理職の人が分かればいいんじゃないか、という発想でつくっている。
まだまだ完成はしていないが、Kaienの現在の評価シート |