佐世保高1女子殺害事件の少女が自閉症スペクトラム障害と認定された件について
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この数日、急に当社のサイトのアクセスが増えました。特に自閉症スペクトラムの部分。何かあったのかなぁと思っていたところでした。
【佐世保高1女子殺害】 自閉症スペクトラム障害認定 支援団体、専門家で賛否 発達障害への偏見懸念 「配慮あった」の声も
http://www.sankei.com/affairs/news/150713/afr1507130056-n1.html
先日、僕も講演を聞いた市川先生(日本発達障害ネットワーク)も記事でコメントされています。
偏見偏見と言いますが、偏見を持たれないように正しい理解を一人でも多くの人に広めていくのが必要だなぁと思います。発達障害のことを知らない人であれば、強烈な情報が入れば、もちろんマイナスに歪んだ意見を持ちがちになりますので。。。
その点、当社のサイトにまでわざわざ「自閉症スペクトラムって何なんだろう?」と、調べに来てくれる人の存在は勇気づけられます。そういう一人一人の、一つ一つの行動の積み重ねが、ああ、発達障害って、自閉症スペクトラムって、こういうものなんだ、と高い視点からみられる社会になると思うからです。
さて、「発達障害と犯罪は結びつきやすいのか」という質問に僕なりに答えると、もちろんNOです。社会規範を律儀に守るほうです。自閉症スペクトラムというのは。。。ルールが好きなんです。車の運転ですら怖がる人が多いのは、人に迷惑をかけるのがとても嫌いな、平和的なことを愛する特徴をもつのが発達障害の本来の特徴です。
ただし、見えるもの、表面的なものに、動かされやすいという性質も併せ持っています。つまり朱に交われば赤くなるではないですが、本当に染まりやすい、影響を受けやすい、信じやすい(なので高い壺とか買わされちゃったり)、だまされやすいわけです。
つまり周りの世界や社会、大人、同世代の人たちが安定していればとても安定すると思いますし、そうじゃないと悪い意味で体制を立て直せなくなりやすく、反社会的な方向に引き込まれやすいところはあるかもしれません。
今回の事件も、
長崎家裁の決定は、少女が重度の「自閉症スペクトラム障害」(ASD)と判断する一方、「ASDが非行(犯行)に直結したわけではなく、環境的な要因も影響している」と明記した。
とのこと、犯罪心理学などはもちろん学んでいませんが、複数の要素が絡み合わないとここまで凄惨な事件は起こらないと思います。
この仕事をしていると、発達障害の子や兄弟、親、配偶者がいる家庭を何百、何千とみるわけです。発達障害という信じやすい、影響されやすい特徴だからこそ、本来のその人自身の持ち味を出してもらうために、良質で安定した周辺環境を築く必要性を本当に強く感じます。