親御さんの思い 様々
今日はいろいろな人の人生を背負った感じ。正直、少し気分が重たくなった。
精神科の先生に話を聞いたことがある。他の医者と違って精神科医は、患者の人生をはじめから終わりまで聴かないといけないのでとても疲れると。しかも「治した!」という喜びが得にくい、と。
今日は、Kaien以外のところで、発達障害関係で色々と悩んでいる方のお話を読んだり聞いたりした。いつもの就業関係とは違うところの話だったこともあり、その人たちの事を考え、色々と悩んでしまった。
ひとつは、今度ETIC.さん関係。週末スタートアップマーケットのメンターセッションがあり、僕はまだETIC.さんの庇護下(メンティー)なはずだが、なぜか逆の立場であるメンターを頼まれていて、その参加者の提出した資料を読んだところ、発達障害についての事業案があった。何度も読み返してしまった。うまく言葉にならないが、疑似体験してしまった感じ。それにしても、ETIC.の担当者も言っていた通り、最近本当に発達障害関係のプランが多いようである。
もうひとつは、進学に関する相談。お金を払ってもカウンセリングして欲しいとの事だった。僕の知る他の発達障害関係の機関をお伝えしたが、留学関係という特殊な分野ということもあって、相談先が見当たらないのだという。親御さんの必死さが伝わってきた。本来Kaienで受けられる(あるいは受けるべき)話ではないのかもしれないが、たしかに発達障害で留学関係というと日本でそんなに情報を持っている人はいるはずもなく、今後出来る範囲で情報を提供することにした。
KaienではBest Effortという概念を使っている。正直、この世界に絶対はないし、魔法はない。スタッフが心身共に健康を保った上で出来る限りの力で、自閉症スペクトラムの当事者・家族と一緒に考えていくということ。営利企業で出来る範囲というのをしっかりと定義しておかないと、そもそも継続したサービスが出来なくなる。すこしネガティブな考え方に聞こえるかもしれないが、根本的なところを考えさせられた日だった。
一方で、米国からは1年半ぶりに恩師のBarry Merkinからメール有り。少し元気が出た。近況を英語で知らせろとのこと。Merkin先生との出会いがなかったら起業も考えていなかったかもしれない。色々ありまして、これからもありそうですよ、と伝えておいた。
KelloggでKaienの ビジネスプランを指導してくれた教授 |