バンコク 5 「タイのコンドーム王」に会う他
2010年11月17日
シンポジウムは昨日で幕を閉じ、今日はバンコクの著名な社会事業関係の団体を見学。以下メモからダイジェスト。
①Thawsi School
1990年に創設。小さな幼稚園からスタート。タイ仏教系。現在幼稚園、小学校、中・高校まで拡大し400人の生徒。先生を含めた職員は80人。15人にひとりの先生がつく。仏教の教義を実践的に創造的に取り入れた学校。昨今のティーンエージャーの非行などに危機感を感じた上流階級の親が通わせるのだという。仏教は今トレンディとのこと。授業料は高い。入学試験で見るのは子供より親。入学後も親のほうのトレーニングが主要で、どうやらそちらの授業料のほうが高いらしい。モットーはLive Cultivation(人生を耕す)。勉強は教えるが、上流階級の人がよく通わせるインターナショナルスクールで教えるほどではない。常にそのプレッシャーはあるとのこと。先生のレベルが驚異的に高い。各教室に一人は障害のある子供を受け入れるとのこと。一緒に育てるのが誰にとっても良いとのこと。
幼稚園の子供達 最高気温30度の「冬」とのことで外で活動中 |
Population and Community Development Association (PDA)の創設者。お金を借りたのは創設の時だけ。それ以降はすべて儲けを再投資して事業を拡大。コンドームレストランや、コンドームリゾートなど20以上の会社を創業。Condom Kingと呼ばれる。コンドームという物自体と言葉を露骨なまでに活用した方法で、HIVの問題や家族計画などを行う。ゲイツ財団とも協同。30年ほど前にPDAを立ち上げたときはSocial BusinessやSocial Entrepreneurshipという言葉がなく、Business for Social Progressという名前で自らの組織を表現していたとのこと。利益を最適化するのと、利益を最大化することの違い。何かをするときはかならず小さく始めて極端な失敗(挫折)を避けること。車を作るよりも車を売るほうが簡単。簡単なことから始めるべき。社会事業に投資するインセンティブは経済的なものではなく、Excitementとのこと。常に新しい可能性を探していて、ゲイツ財団とも協力して、プロジェクトベースで(?)資本を投入しているとのこと。
コンドームでできた造花(ブレてます。ごめんなさい。。。) |
70年代の学生運動の人達がNGOを経て起こした会社。100人以上の株主。私企業。資本金1億8千万円。スタッフ340人。売上は年間13億円。事業内容は出版ほか。特に子供や母親、家族などの関連。創業以来30年間Not Maximized Profit Organizationとして事業を行って来た。最近Ashokaなどから「あなた方はSocial Enterpriseだといわれた」というほど、ただただ自分たちのやるべき事をやってきて、これからもSocial Enterpriseというレッテルは積極的には活用しないであろうとのこと。最近事業が拡大し過半数が20歳代のスタッフ。外国人が来るのは今回がほとんど始めてだとのこと。
本社 学生運動の名残が感じられる社風 |
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