バンコク 2 Social Enterprise = 社会的企業?
2010年11月15日
東アジア地域社会起業家国際シンポジウムのためバンコク滞在中。初日のプログラムが終了。
今日はいくつものパネルディスカッションと、タイの首相によるビデオメッセージなどお偉い方々のスピーチと、僕も発表した起業家による7分間のピッチセッション。ピッチはまあ、いい刺激になったなぁという感じ。もろもろピッチの際に含めるべき項目(例えばいくらの資金注入を投資家から求めるか)など、いくつかルールを忘れていて、日本を代表した割には申し訳ない感じでした。楽しんだけれども。
今日のシンポジウムから学んだこと。
- 社会的企業とsocial enterpriseは違う。けど、国によって違うのは当たり前。日本も今の状況を卑下する必要もないだろうな、ということ
- 社会的投資と言っても、リスクはやはり投資家は取りたくない。社会的インパクトが必要だとは言っても、やっぱり金銭的なリスクをどう考えるかはまだ議論が始まったばかりだな、ということ
- Kaienとしては、まだモデルが通用するかいろいろ試している時期で、大きく資本を入れるとしたら創業後2~5年で(つまり2012年ぐらいから)可能性が出てくるのだろうな、ということ
- Kaienのモデルは、今おこなっているモデルは本当に手始めで、自閉症スペクトラムにこだわりつつも、これからもう少し違う分野広がる可能性はあるだろう、ということ
こんな感じでした。
夕食はグラミン銀行のグループであるユナスセンターのセンター長Dr. Riaz Khanと。彼からグラミン銀行についていろいろ教わりました。これが良かった!! やっぱり数十メートル離れた壇上でマイクを通じた発言からわかることと、一緒に酒を飲みながら聞けることは違う。カリスマのユナス氏の直属で15年ほど働いている方だけあって、非常に参考になった。少しおすそ分けすると。。。
- 何がうまくいって、何がうまくいかないのかは、Luck。運であること。半分以上は失敗すること。
- 理論など後付けで、はじめはフィールド・現場で必死に格闘すること。(社会的事業が何であるかの定義も自分たちの経験に基づいている感があって、やはり説得力が違うなぁと感じました)
- 現場でエネルギーを貰うこともあれば、現場で疲弊することもあること
- ユナス氏はスティーブ・ジョブスのようなカリスマであって、彼の後は誰も同じレベルで継げないということ (カリスマのない人間は自分に余り期待しすぎず、日々頑張ればいいと勝手に解釈しました)
- 不可能に思えることを可能にするのは人間であること (これは議論全体から僕が感じたこと)
ざっくりしている議論ですが、念のため、MIT卒でアメリカの大学で数学を教えていた博士の発言に基づいています。全体を通して、彼が人生を楽しんでいる感じと楽観的な人柄が、街全体の雰囲気にも影響されているのでしょうが、息苦しい日本で生活していると忘れそうになる部分で、とても心地良く感じました。
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