採用情報

私事ですが…

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個人的な話題ではありますが、今日引越しをしました。東京は37度と酷暑。朝の数時間だったものの結構疲れました。

前回引っ越したときは創業間もなく。事務所兼自宅からの引越しでした。はじめはオフィスに寝泊まりしていたのですが、業務を続けるうえでそんなことはずっと出来ないよね、ということで創業1年ぐらいのタイミングで小さなマンションに引っ越しました。6年前です。

人は生活水準を下げるのはなかなか難しいです。起業の時に僕が大切だと思っているのは生活水準を下げることを受け止められる力だと思っていますが、それは実体験に基づいています。

6年前は学生も住まないような本当に小さな部屋でなかなか絶望に近い感覚があったのを覚えています。部屋というよりも壁と壁の間の空間というか。。。こんな狭いところで、自分、何しているのだろうな、という感じです。

以来、パスタにオリーブオイルをかけて食べるような生活をして、はじめの2年ぐらいは過ごしました。自分に最低賃金以上の給与を払えるようになったのがほんの数年前。狭いとはいえ家賃はかかりますので、どうやって生きていたのか・・・。必死に毎日働いていたのでなかなか思い出せません。

今日は引越しの業者の方にも、「いや、広くなりましたね」と言われるほど、普通の生活に一見戻りましたが、6年前にマンションの天井を見て感じた窮屈さは、今夜もあまり変わらずあります。生活水準は戻っても不安はそのまま残ってくれている・・・。

6年前は自分は果たして普通に生きて行けるのか、という不安。意味のあることをしようとはしているけれども、社会に認めてもらえるのかというような不安でした。なんだかよくわからない世界で、先の見えないトンネルの中を必死にもがく感じです。

今は、社会にはある程度認めてもらったけれども、日々数百人の支援をしているけれども、それでも絶望的に発達障害に関する問題のかけらにしか触れていないという事実。かつそのかけらでさえ、毎日ゆとりなく業務を行わないとレベルを維持できない自分の能力への不満などです。

また、6年前は正社員は0。契約社員含めて数人という状態だったのが、今は150人を超えます。この所帯を発展させられるのかという、目の前のお客様以外に、抱えたスタッフへの責務・プレッシャーみたいなものもあるのかもしれません。

それでも、発達障害を取り巻く問題からすると150人で出来ることはたかが知れていてそれ以上のインパクトを出したいが、まあトップにいる人間の翼の大きさ以上には組織は大きくできず、もどかしさを感じていたりとか。。。そういう不安とか不満でしょうか。

先日横浜国立大学の学生に起業の話をしました。その時に、自分は普通の学生だったけれども、いつの間に成長させてもらって、自分では想像できないレベルになったので、もう満足、みたいなことも言いました。

つまり学生前にはええかっこしいでしたが、神様はきちんと試練というか課題は与えてくれるもので、常に居心地の悪さは、働く以上、生きる以上あるのだな、という印象を持っています。引っ越して、部屋が広くなって、ああよかった、とはならないものだと今日実感しました。。。次から次にきちんと課題が出て、上がったと思っても、なかなか上がりにならない。

昨日富山の発達障害者支援センターを訪れました。そこで支援している職員から「発達障害の人が起こすパニックって、課題ともいえるけれども、成長するために壁を越えようとしているからこそ出る状態の一つ」という言葉を伺って、なるほどなぁと思いました。

発達障害の人の支援をしていると、その支援法が丸々自分自身の課題へのヒントとなることがとても多いです。いや、全部当てはまるといってもよいかもしれない。全部ブーメランのように自分に返ってくるのです。支援を受ける側も提供する側も、成長の糧と出来るのが発達障害者支援の面白さでもあります。

今日もそう。悔しいとか、上手く行かない、というのは成長痛のようなもので、次に行こうとしているから出るものなのだと思います。上がったと思ったけれども、まだ上がり切れていないということ。きちんと振出しに戻らせてくれるというか。。。僕にとって、今感じている不安は、発達障害の人が起こしやすいパニックのようなもので、まあ成長しようと思っているからこそ感じるものなのでしょう。

課題の中にいる時はなんだかわからなくなりますが、

  • 一つ一つの支援で、目の前の人に、へー、ほー、ふーん、と感じてもらえるように、つまり心に琴線に触れられるように自分の能力を尽くす事、
  • 特に今の成長痛をほぐすには「仲間を集め、信じる」というのがキーフレーズになりそうである事、

の2つはどうやら解決の糸口になりそうなので、能力を出し尽くす事とと仲間を集め信じるをテーマに不安のトンネルの中で頑張りたいと思います。

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先輩風を吹かせよ

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Kaienでは就労移行支援の修了生にしゃべってもらう「ようこそ先輩」というのを土曜日に開催しています。

就労移行支援を経由して就職を果たした人はおそらくこの3年累計で300人を超え、今年度は200人ぐらいが就職するペースで推移しています。

就職活動で重要なのが、一歩先に就職を果たした人の声を聞くこと。概ね半年以上就職から立った人たちに登壇してもらい、先輩としての経験談を語ってもらっています。詳しくは以前にスタッフが書いたブログ記事をご覧ください。

先輩の経験を聞くことが動き出せるきっかけになれば嬉しい~「ようこそ先輩」を続ける理由~
http://blog.kaien-lab.com/2016/03/blog-post_4.html

さて、大人向けの就労移行支援は首都圏6か所で行っていますが、実は遅れてスタートした大学・専門学校生向けのガクプロも3か所で開催するようになり、修了した人も100人を優に超える規模となってきました。

そういえば、ガクプロの子たちも、先輩の声が聞きたいのではないか?

ということで、試験的に、ガクプロ版の「ようこそ先輩」をスタートさせています。その名も『先輩風を吹かせよ』。ややウィットを含んだネーミングにしたのは、まあ、偉そうにと思いつつ、後輩に語ることで先輩自身も先輩として成長していくんだよね、という思いを込めたつもりです。そう感じられないかもしれませんが。。。

昨夜は3カ月の試用期間を経て、本採用として働き始めた男性の話でした。レポートを読むと、

就職した経緯、仕事のやりがいや苦労話、先輩との付き合い、週末の過ごし方など話題は幅広く及ぶ。 

家に毎月、食費代を出し貯金を始めた。初任給で、祖母と両親にプレゼントをしたとのこと。また「給料で革靴を買った時、おれは今、働いてるんだと実感した」ことなど、「働く」ことの良さを自分の言葉で具体的に語ってくれた。 

参加者からの質問もほぼ途切れず、後輩へのアドバイスとして「一般枠か障害者枠かも含め、最終的に自分で決断して進むこと」。「もしKaien・ガクプロに来ていなかったら、今なにをやっていたか。おそらく働いていなかったと思う」というのが締めの言葉だった。

とのことです。なんだか作ったような話ですが、こういう人が一人一人増えて、それに一人一人影響されて、仲間が増えていくことが大事なのだなぁと感じます。

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半歩先を見て、半歩後の言葉で語る

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モドキが増えている!?

お世話になっている都内の精神科医を訪ねたところ、「鈴木さん、これ見て」と言われて渡されたのがチラシの束です。写真はごく一部です。

負けていられません!!!

『発達障害に特化』とか、『職場に近い雰囲気』とか、『交通費支援』とか、『凸凹を活かす』とか、Kaienをまるで真似したような、発達障害の専門性を売りにする就労移行支援機関が増えてきているよ、という警鐘でした。

交通費の支援の額まで一緒で、本当に当社を研究しているのだなぁという感じです。表現とかプログラム内容、運営方法まで模倣されて気持ち悪さが無いわけではないですが、競争社会なので、パクられるのは当たり前。

以前も書いた通り、真似されるということは良いことなので自信を持つことと、更に良いものを出して業界を一段高いところにもっていく力になりたいと思っています。

since Windows just copied the Mac (※)
http://ceo.kaien-lab.com/2015/04/since-windows-just-copied-mac.html

意地というものがあるのです

http://ceo.kaien-lab.com/2015/04/blog-post_94.html

半歩先を行く

こういう時に思い出すのが、「半歩先」という言葉です。

当社の就労移行支援の修了生が数十人就職を果たしたサザビーリーグさんは、「半歩先」が持ち味。以下の日経のインタビューの中で創業者の(くしくも)鈴木さんがおっしゃっているように

「前向きな普通生活者に向けて『半歩先』を提供するということだ。1歩先でも、特殊な人だけが見える10歩先でもいけない。皆の気持ちがなんとなく今に満足してないなかで、ぽんと出てくるのが良い。」

とのこと。普通生活者を発達障害の人たちと置き換えるとそのまま当社の精神として目指す部分かなと思います。

サザビー流、「半歩先」 ライフスタイル次々創造|日経カレッジカフェ
http://college.nikkei.co.jp/article/45333910.html

Kaien 事例紹介
http://www.kaien-lab.com/clientneeds/case_clientneeds/#szl

サザビーリーグHR社の横浜の前事業所
(雇用が伸び、すでに手狭になって他に移転されています)

つまり、今のKaienをまねされることもいいのだけれども、当社はきちんと半歩先を読んで手を打っていけば、おのずと業界のユニークな存在として価値を提供し続けられるのだと思っています。半歩先を見るのは業界他社を見てはできないこと。また消費者からアンケートを取ったって半歩先というのは見えないもの。最終的には現場で声なき声を上手に拾うことだと思っています。なので僕は現場を離れづらいのですよね。。。

NHKの入社試験の時に言われた言葉 『半歩先を見て、半歩後の言葉で語る』

実はこの「半歩先」というのは僕の中で結構なじみがあります。というのも、あのNHKの入社試験の時に言われた言葉だったからです。たしか2次面接だったかなと記憶しています。どういう文脈だったか忘れましたが、
「NHKというのは保守的に見られるかもしれない。でもそれは表現の問題。我々は半歩先を覗き見ながら、それを半歩後の言葉で伝えるのが得意」というようなことだったと思います。
一歩二歩前のことを伝えても荒唐無稽に思われるし、当世風の言葉で語っても広い層に納得感が無いので、半歩先を見て、半歩後の言葉で、となるのでしょうね。僕も一応NHKイムズは入っているつもりなので、Kaienでも半歩先を見ながら、半歩後の言葉で語っているつもりでいます。
昨日自宅を整理していたら、1枚だけ出てきたNHK鹿児島時代の名刺
10年前はこれを使っていたのかぁと つい片付けの手が止まりました。
とはいえ、半歩先を見つけるのは難しい。特に発達障害というかなり変化の激しい世界では、ほんの2、3年前の非常識が常識になることもしばしば。
たとえば、きょう午前は放課後等デイサービス(TEENS)の利用説明会をしたのですが、数年前だったらかなり細かく説明していた制度の説明はかっ飛ばしても問題ないぐらい親御さんたちに広まっている制度になっています。
福祉の世界も進化の速度が世間一般並なことに誇らしさもあり、気が引き締まる感もあり。絶えず現場で今日のような微妙な変化を見極めながら、半歩先を意識してサービスを作っていかないとなぁと感じています。

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息子の凸を伸ばしてくれた、TEENS黄金時代 ~私とKaien 第8話~

『私とKaien』は当社の就労移行支援を利用していた訓練修了生や、ガクプロやTEENSをご利用中のお子様を持つご家族など、Kaienと一緒に発達障害の魅力を世の中に広げていただいている方々へのインタビューシリーズです。

第8回は、小学校5年生から中学2年生まで、TEENSで主に専門クリエイティブコースを利用した、中学3年生のご子息を持つお母さまにお話を伺いました。

息子の凸を伸ばしてくれた、TEENS黄金時代

先生の指示の意図がわからない

息子がいつも学校で怒られていると聞いて、スクールカウンセラーに相談したのが小学校2年生のときでした。先生の指示の意図が理解できず、従わないで怒られるの繰り返し。いつも通っていた小児科ではADHD、これだけではと思ってお願いしたセカンドオピニオンではASDとの診断でした。親としてショックというよりは、するべきことをしようという気持ち。病院の先生に一生懸命アドバイスを聞いて、小学校3年生の5月からは週に一度、通級へ通いはじめました。

息子が普通の子と少し違うと思ったのは2歳のころ。幼稚園の砂場でも他の子と一緒には遊ばず、一人で山を作ったりしている。個性なんだと思っていましたが、小学校に入っても無条件で皆と同じことをすることの意味が分かりませんでした。運動会で花笠音頭を皆で踊る意義や、給食当番の必要性も分からない。でも、意味を説明すれば理解できます。給食は皆で食べるよね。でも全員で配膳をしても効率が悪いから、当番を決めるんだよって。

診断を受けてから間もなく、小学校2年生も半ばになって、「お母さん、僕、学校ってどういうところが分かったよ」と言ってきたことがありました。先生と言われている人の言うことに従って課題をこなす場所なんだねって。「ああ、ごめーん」と思いました。説明が足りなかったなって。4つ上のお姉ちゃんが賢くて、一人でいろいろできる子だったので、子どもってこういうものなんだって思ってしまっていたんです。

通級からの「卒業」と、TEENSとの出会い

息子のIQは115くらい。勉強ぎらいですが理解力はあり、勉強しなくても、どの科目も85~100点は取れていました。でも、自分はできないという気持ちが強かった。普通級で通っていた学校は、皆で行事のスローガンを決めたり、体験学習で田植えや梅を摘んでのジュース作りなどグループワークに重点を置いていました。息子は集団の中での役割を見つけられなくて、あたふたしてしまうんです。でも通級からの帰り道では、もう毎回、その日あったことを本当にうれしそうに話しました。でんぐり返しが初めてできたとか、ソフトボールで先生のチームに勝ったとか。実際は、先生が上手に負けてくれていたみたいですが、一つずつ、成功体験を積ませてくれたんですね。

でも5年生になったころ、うれしい報告が減ってきました。それは息子からのサイン。そして通級は大好きだけど、もう通わないと本人が決めました。集団の中での承認欲求が、息子が必要としていた基準まで満たされたんだと思います。その頃には通級でもお兄ちゃんの立場になっていて、下の子を引っ張ったり、譲る立場になっていました。

憧れのお兄さんをぎゃふんと言わせたい

それに代わったのがTEENSです。TEENSが、息子の中の「とがった」部分を満たす黄金時代を築いてくれました。凸凹でいうところの、凸の部分です。プログラミングの基礎を学んでゲームなどを作る専門クリエイティブのコースに入って、月に一回、片道一時間半かけて通いました。学校の課題は前の週に片づけて、TEENSに照準を合わせて動きましたね。社長の鈴木さんやスタッフなど頭の良い方に囲まれて、知的欲求を求める感性が十分に刺激されたんです。スタッフがまた、上手にほめてくれました。「コンピューターに適性がある」「集中力が素晴らしいレベル」って(笑)。専門クリエイティブで、息子は自分が自分であることの自信をつけたのだと思います。

TEENSで特に憧れていたのが、インターンだった本多さんです。頭が良くてセンスがいい、そして、なかなかほめてくれないお兄さん。息子はこの人を、一度ぎゃふんと言わせたかった(笑)。そんな本多さんが、大きなプレゼントをくれました。中学2年生の11月末、息子がTEENSを卒業した日です。非番なのに駆けつけてくれて、「マインクラフト」というPCゲームに出てくる牛のキャラクターのぬいぐるみをくれたんです。

息子は本当にびっくりして、感極まった状態でTEENSを辞めました。そして、本多さんに同じサプライズをしたんです。4月、本多さんが退職する日に駆けつけて、動画のプレゼントを渡しました。動画は鉄道好きの息子がJRのCMを再現したものです。「とってもびっくりしてた」って、満足そうでした。「お母さんは来ないで」と言われていたので同行はせず。そのときにはもう思春期。親には見せたくない自分たちだけの大切な世界が、TEENSにはあったということですね。

牛のぬいぐるみ
本多さんからもらったプレゼント。PCゲーム「マインクラフト」に登場する牛のキャラクターのぬいぐるみ。

エンジニアの夢が、TEENSで開けた

TEENS卒業を決めたのは通級を止めたのと同じ理由から。必要としていた基準まで、満たされたんだと思います。息子はいま中学3年生。夫の発案で、進路は高専を考えています。息子は小学校高学年のころから、「将来はエンジニアになりたい」と一貫しています。機械工学か情報工学か。高専が、TEENSに代わって息子の凸を満たしてくれる場所になればと思っています。

そんな将来の可能性を、息子に見せてくれたのはTEENSです。それまでは、「お母さん、ぼく将来はフリーターかニートになるからね」なんて言っていたくらいです。息子には将来、経済的に自立できる大人になってほしいということだけ。といいたいところですが、本音はすごく心配。だから、Kaienとは定期的な利用をせずとも、つながっていたい。本人から私には、「これからはあんまり、僕のために頑張らなくていいよ」というサインが出ています。少しずつ、大人になろうとしているんですね。とはいってもまだまだねえ、というのが親の気持ちですが。

娘がこの春大学に入学したのですが、来月からTEENSのインターンとして働き始めます。弟を助けたいという気持ちからです。娘は、弟に強みや長所がたくさんあるのに、なかなか認められない社会とのギャップを痛感しています。同じ状況で苦しんでいる発達障害の子がたくさんいるなら、一助になりたいと。息子は学校では女子とまったく話しませんが、姉とはとても仲が良いんです。母の日には二人でプレゼントを買いに出かけて、息子は私の大好きな、スピッツのCDを選んでくれたんですよ。

レポート
レポート「ぼくを育ててくれた場所 TEENS」。小学校6年生のとき、学校の課題で作成したレポート。「協力してくれた人」の欄には、Kaien社長の名前が。

(取材:2016年5月)

■Fさん:中学3年生になる男の子の母。ご子息は小学校5年生から専門クリエイティブコースを中心にTEENSを利用し、中学校2年生でいったん”卒業”している。

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なぜ発達障害に理解のある私立中学校が少ないのか?

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先週末、発達障害に理解のある学校 合同説明会を開催。20校以上の参加と300人近くの来場がありました。スタッフが当社のブログで報告させていただいています。

TEENSスタッフログ 第2回 発達障害に理解のある学校 合同説明会 実施!
http://blog.teensmoon.com/2016/06/2.html

反省点

早速反省点。冒頭の基調講演『発達障害のあるお子さんの将来を見据えた進路選択』について。

講演は僕が行ったのですが会場は80人ほどの収容力。すぐに満員になってしまい、入れなかった親御様からかなりのお叱りを受けてしまいました。

朝一に来て聞いていただくほどの価値のあるものを提供できたかかなり疑問な内容でして、生で聞けなかったとしてもそれほど損ではなかったのではと思いますが、来場いただいた皆様には基調講演を動画でお送りしていますので、ご勘弁願えればと思います。

来年度も行う予定ですが、基調講演を二度行う?などで、混雑緩和などをはかりたいと思っています。

それにしても、僕のことを買いかぶり過ぎている親御さんが多くて、少し良くないと思い始めました。僕も一生懸命この分野で働いていることは確かですが、そんなすごい話はできません。

なお、当社主催でありながら、当社のパンフ1枚もなく、いったいKaien,TEENSってどういう会社でサービスなのですか?と相当数の参加者に聞かれてしまいました。いったいどこまでお人よしの会社なのか。。。もう少し商売根性を見につけたいと思いました。そこも反省です。

参加校に中学校が少なかった理由

さて、本題。今回参加いただいた学校に中学校が少なかった事実にがっかりされている親御様もいました。が、少ないのは理由があります。以下主だったところを上げます。

一番の理由は日本は公教育での特別支援がまともということがあると思います。特に小中の義務教育の間では支援学級や通級、特別支援学校など様々な仕組みがあります。諸外国に比べて公教育がしっかりしている事実をもう少し認めても日本の人たちは良いのではないかと個人的には思っています。

もちろん先生に当たりはずれはありますし、通っているお子さんが特に都内だと私立に行けなかった子の集まりではないかと思われる親御さんがいるようですが、公立の学校の先生になるのってすごく難しいのです。小中はまずはしっかりと公教育の可能性を探っても良いと思います。

通っているお子さんや学校の先生がしっかりしている私立の中高一貫校は、その多くが、大学に向けた受験勉強バリバリの学校です。お子さんは入学後、中学の勉強を2年間で、そのあと高校も3年弱で勉強を終え、1年以上受験対策をするような弱肉強食の世界で競う必要があります。

学校自体も少子化でいかに進学実績を上げるかで躍起になっていますので、多くの親御さんが進ませたいような、理解のある、でも、勉強はある程度、というところはなかなか見つからないと思っています。

高校になると、義務教育が無くなり、公教育での特別支援教育がどうしても手薄になります。一方で、公立でもチャレンジ校や高等養護という選択肢が出てきますし(今回も公立学校では稔が丘高校が参加していただきました)、私立ではサポート校、フリースクールがたくさんありますので、選択肢が急に広がります。

両者(親・本人と学校)が公に診断や受け入れを伝えていない例はたくさんある。

では発達障害の傾向のあるお子さんの場合は、私立の中学校に通えないのかというと、そんなことはありません。

実は、学校も「この子、発達障害っぽいよな」と思っていながら多数受け入れている学校もあります。また、ご家族がうちの子診断されているんだけれども、なんとかなっちゃっているので診断のことを学校には言っていないという状態もあります。

つまり、私立校に発達障害っぽいお子さんはたくさんいるわけですし、発達障害を伝えなくても、そこそこ私立校に適応しているお子さんは現に多数いるわけです。この場合はカミングアウトをしていないながらも、発達障害に理解のある状況が生まれている状況です。

「そういう学校についてTEENSさんは情報を持っていますか?」と言われると、ある程度知っています、という感じになります。ただ学校はなかなか公開してくれません。なのでひっそりとしか教えられない感じです。

それは、やはりそういうお子さんが集まると、どうしても支援の質が下がってしまうので知る人ぞ知るという状態がベストであるということ。(つまり通っている親からしても教師からしても、これ以上知られると支援が下がってしまうことを知っているので公開しない。) 

そして、やはり進学実績を高めたい学校からすると、発達障害云々の前に、勉強で伸びる子を欲しいということがあり、発達障害に理解のあるということで生徒を集めるインセンティブがやはり低いということがあります。(サポート校などは逆にその辺は発達障害を売りにしたほうが生徒が集まりやすい訳です。)

来年はこの辺りの事情を少しでも打開するような企画を検討します。


とはいえ、現状が良しと僕らも思っているわけではありません。少しでも親御さんやご本人のニーズに合った、また学校側も社会としても得をする学校説明会を開催したいと思います。ぜひお楽しみに!!

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祝インターン100人超  お子さんの発達の凸凹を活かす学習支援&お仕事体験!心理・教育・福祉の現場体験が積める

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ETIC.さんのインターン媒体であるDrive インターンに出稿させていただきました。

お子さんの発達の凸凹を活かす学習支援&お仕事体験!
心理・教育・福祉の現場体験が積める!



http://drive.media/intern/job/11463

良い写真ですね。
でも実はインターンではなく
フルタイムのスタッフですが…。
若く見えるということで採用しました。

それにしても、原稿をチェックする過程で調べたら、当社インターンもちょうど100人を超えたことが判明しました。ビックリです!!!

ウェブサイトでは最後に経営者からのコメントを書かせていただきました。なぜか一度書いたものが消えていたので、今書き直しましたため、やや日本語が通っていないかもしれませんが、ここにも貼り付けておきます。

発達障害の子どもや大人への支援は、不登校・引きこもり・生活困窮層など「福祉」の課題とつながっているだけではなく、能力の偏りを安易に障害ととらえず、ユニークな力を活かすことによって「経済」を活性化するという視点にも通ずる、奥の深い世界です。

これまで当社のインターンを経験した人は100人を超えました。そのほとんどが半年以上関わってくれています。人の凸凹を理解できる若者が営利・非営利の垣根を超えて活躍することが、発達障害の社会への啓発に資するはずだと思っています。つまり、当社で働いた後も発達障害の強みや良さを伝える伝道師になっていただけるような方に、ぜひ来ていただきたいです。

実際、当社のインターンOB・OGは、当社でフルタイムスタッフとして働き続けている人もいますし、中央官庁や大企業、ベンチャー企業やNPO法人、研究機関など様々な分野で活躍し始めてくれてもいて、とても頼もしいです。みなさんもぜひ当社で人として職業人として成長していただければと思います。

まだいいねがゼロのようなので、ぜひボタンを押してください!

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障害のある子どもへの個別カルテ 義務化について

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文科省で4年ぶりに開催されている「障害のある学生の修学支援に関する検討会」。

今日は第3回でした。IBM社のダイバーシティ企画担当部長や、東京新卒応援ハローワーク室長、それから日本マイクロソフトのマネージャーなどの発表とあわせて、当社のガクプロを中心に発達障害のある学生向けの、学外での修学・就活支援について話させていただきました。これまで3回の話の中で、今後議論を深める土台が見えてきて、僕としてもよい貢献をしたいなと温度感が上がってきました。

さて、今回は教育再生実行会議で提言された、障害のある子どもへの小中高での「個別カルテ」の義務化についても資料や発言があり、印象に残りました。

個別カルテについて、まだご存知でない方は以下の記事をご覧ください。

【朝日新聞】 障害ある子の「カルテ」義務化 小中高共通、学校が作成
http://www.asahi.com/articles/ASJ4W44NXJ4WUTIL01Z.html 

障害のある子どもを小学校から高校まで一貫して支援し、進学や就労につなげるため、文部科学省は進学先にも引き継げる「個別カルテ(仮称)」を作るよう、各校に義務づける方針を固めた。通常学級に通う比較的軽い障害や発達障害の子どもも対象で、2020年度以降に導入する。 個別カルテには子どもの障害や健康の状況、保護者と本人の希望や目標などを書き込む。卒業後は進学先に渡し、これまでの子どもの状況を把握してもらう。 

【文科省ウェブサイト】 教育再生実行会議 全ての子供たちの能力を伸ばし可能性を開花させる教育へ (第九次提言)(平成28年5月20日) http://www.kantei.go.jp/jp/singi/kyouikusaisei/teigen.html

学校での個別カルテ(仮称)の作成と引継ぎ → 特別な支援を必要とする子供について、各発達段階を通じ、円滑な情報の共有、 引継ぎがなされるよう、国は、乳幼児期から高等学校段階までの各学校等で個別の 支援情報に関する資料(個別カルテ(仮称))を作成し、進級、進学、就労の際に 、記載された情報の取扱いについて十分配慮した上で、その内容が適切に引き継がれる仕組みを整える。高等教育段階においても、個別カルテ(仮称)の作成・活用 を推進する。

色々な議論が出ているようで、特に義務化というところに敏感に反応されている方がいるようです。国家が悪用するのではないかということに恐れを抱いている人が多いのだと思います。確かにカエサルの言葉のように「始めたときは、それがどれほど善意から発したことであったとしても、時が経てば、そうではなくなる。」可能性はありますからね。。。

と同時に、はっと今日僕が感じたのが、今日の議論で、「どうして”健常児”にはカルテは不要なのに、”障害児”には作るのだ」というような指摘でした。なるほどと思ったわけです。

というのも、僕も常日頃、福祉の障害のある大人への就労移行支援でも、障害児のための放課後等デイサービスでも利用者に作成しないといけない『個別支援計画』というのがどうしても変な感じがしており、少なくとも僕は「計画」などのもとで成長はしてきていないと意地を張って考えていて、障害児者だからと言って計画を作っていくのになんだか違和感を覚えるのです。

(ちなみに、それが高じて、当社の人事制度も「計画」で社員を管理していくのになんか気持ち悪さを感じてまだ導入していないほどです。社内でも議論があるところなのですが、、、やっぱり人ってある程度、学校でも会社でも勝手に育っていくものだと思うのですけれどもね。)

で、個別カルテに戻ると、確かに”障害児”だけに義務化するのはどうも気持ちが悪いという気持ちはわかる感じがしてきました。前回ブログで書いた通り、カルテが善意に使われれば親や周囲の負担も減り、配慮・支援方法の引継ぎが出来て効率的、効果的に子どもが育つ可能性があると思うのですが、慎重に考えないといけないですね。

障害ある子の「カルテ」義務化について
http://ceo.kaien-lab.com/2016/05/blog-post_30.html

カルテという言葉が良いかどうかは別とします。またカルテを作ったところであまりうまく動かないかもしれません。でも、一つの取り組みとしては小中高そして大学の連携を考える上では有効な策だと思いますし、上述の通り福祉や医療にもつなげてほしいと思います。文科省と厚労省で縦割りを越える必要はありますが。。。 

実際、すでにある親御さんは各支援機関での情報を一つの、パスワード付の、ウェブサイトに上げていて、それを関係機関が確認するように、独自カルテを作っている方もいるほどです。それほどまでに情報の共有って進んでいない一方で、皆に基礎的な情報を把握してほしいという親の気持ちは切実なのです。

次回の検討会。「不当な差別的取り扱い」に関する考え方の確認があり、カルテについても話されるのではないかと思うので、しっかり議論してきます。
これが1回分の資料です。分厚い・・・重い・・・。

今日の僕の発表資料です。A4表裏で1枚。省エネです。

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朝からチーズタルトをたくさん食べること

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人事考課の面談。フルタイムのスタッフが50~60人いて、半年に一回、全員と面談しています。

初日に他の面談(採用面談や利用者・親御様との面談)も含めて、20人/日に会ったらさすがに頭が止まってしまった反省を受け、人事考課面談の日は、普段の朝食に加えて、チーズタルトを数人前食べていました。

今日全員分面談が修了。

ある程度タルト効果がありました。将棋の棋士が甘いものを食べる理由がとてもよくわかりました。脳は使うと糖を消費するのだなと。

これを朝一で8切れ分ぐらいでしょうか。
食べたいというより養分として餌として頂きました。

当社には発達障害の子どもや大人の支援をしたい人が集まっています。フルタイムに限っても年齢は20過ぎぐらいから60過ぎ位まで。これまでのキャリアも様々ですし、仕事外の生き方も様々です。

発達障害という不思議が楽器を鳴らすためには、支援者がまず自分という楽器を上手に鳴らせないといけないですし、その楽器を指揮する経営者としてはそれぞれの楽器を理解する必要があります。

また指揮者(兼 まだまだ演奏者でもありますが)としては自分の楽器の特徴を知ることが人事考課の面談なんだなぁと思います。組織の良い部分や嫌な部分は、そのまま自分の良いところ悪いところの反映でもありますので。

仕事なんて全部そうかもしれませんが、発達障害の人と向き合う仕事は、結局自分と向き合う仕事なのだと思います。特に凸凹や生きづらさは誰にでもあるもので、発達凸凹の見方を知ると自分の凸凹も否応なく照らされる技術を持ってしまいます。それを受け止める力が支援者として必要になるのだと思います。

そこそこ疲れますが、良い振り返り、勉強になりますので、出来る限りフルタイム全員面談は続けていきたいなと思うところです。

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会社概要

  • 社名
  • 株式会社Kaien(読みはカイエン)
  • 設立
  • 2009年9月
  • ミッション
  • Enabling Excellence
  • 役員
  • 鈴木慶太  代表取締役
    高木暁子  社外取締役
  • スタッフ
  • 445人 (2025年4月現在) 常勤237人
  • 本社
  • 東京都新宿区西新宿6-2-3 新宿アイランドアネックス2階
    本社含む各事業所の住所・地図は「事業所一覧」へ。
  • パートナー
  • 当社プログラムを共有しながら地域で福祉事業を行う企業・団体です。地域パートナーシップ制度についてはこちら
  • 資本金
  • 1,740万円
  • 特許
  • 特許番号 7106079号(就労支援装置)
  • 免許
  • 有料職業紹介事業許可番号 :13-ユ-304643
    指定障害福祉サービス事業者:0455411009(ティーンズ長町 放デイ)
    同上 :0455210898 (ティーンズ仙台)
    同上 :1116511690 (Kaien大宮 就労移行・自立訓練(生活訓練))
    同上 :1116512813 (Kaien大宮 就労定着)
    同上 :1150401014 (ティーンズ川越 放デイ)
    同上 :1156511337 (ティーンズ北浦和 放デイ)
    同上 :1210200786 (Kaien津田沼 就労移行)
    同上 :1212803215 (Kaien津田沼 自立訓練(生活訓練))
    同上 :1212102907 (Kaien柏 就労移行)
    同上 :1252101488 (ティーンズ柏 放デイ)
    同上 :1310100258 (Kaien秋葉原 就労移行)
    同上 :1310100589 (Kaien秋葉原 就労定着)
    同上 :1310100316 (Kaien秋葉原サテライト 就労移行)
    同上 :1310100670 (Kaien秋葉原サテライト 就労定着)
    同上 :1310101090 (こころのリワークセンター神田 リワーク)
    同上 :1310401409 (Kaien新宿 就労移行)
    同上 :1310402381 (Kaien新宿 就労定着)
    同上 :1310402498 (Kaien市ヶ谷 自立訓練(生活訓練))
    同上 :1311205536 (Kaien千歳烏山 就労移行)
    同上 :1311301079 (Kaien代々木 就労移行)
    同上 :1311301236 (Kaien代々木 就労定着)
    同上 :1311601270 (Kaien池袋 就労移行)
    同上 :1311601684 (Kaien池袋 就労定着)
    同上 :1312405275 (Kaien八王子 就労移行)
    同上 :1312501453 (Kaien立川 就労移行・自立訓練(生活訓練))
    同上 :1312501578 (Kaien立川 就労定着)
    同上 :1252700701 (ティーンズ本八幡 放デイ)
    同上 :1330401579 (相談支援事業所Kaien新宿 特定相談支援事業所)
    同上 :1350100028 (ティーンズ御茶ノ水 放デイ)
    同上 :1350400097 (ティーンズ新宿 放デイ・保育所等訪問支援)
    同上 :1350600381 (ティーンズ日暮里 放デイ)
    同上 :1353300195 (ティーンズ吉祥寺 放デイ)
    同上 :1353600198 (ティーンズ三鷹 放デイ)
    同上 :1370400150 (相談支援事業所Kaien新宿 障害児相談支援事業所)
    同上 :1410200875 (Kaien東神奈川 就労移行・定着)
    同上 :1410300899 (Kaien横浜 就労移行・就労定着)
    同上 :1410300949 (Kaien横浜 自立訓練(生活訓練))
    同上 :1414201044 (Kaien海老名 自立訓練(生活訓練))
    同上 :1415001013 (Kaien川崎 就労移行・定着)
    同上 :1435000052 (相談支援事業所Kaien神奈川 特定相談支援事業所)
    同上 :1450200058 (ティーンズ横浜 放デイ)
    同上 :1450400153 (ティーンズ関内 放デイ)
    同上 :1452602731 (ティーンズ相模原 放デイ)
    同上 :1455000289 (ティーンズ川崎 放デイ)
    同上 :1455300648 (ティーンズ溝の口 放デイ)
    同上 :1475000665 (相談支援事業所Kaien神奈川 障害児相談支援事業所)
    同上 :2710200615 (Kaien大阪福島 自立訓練(生活訓練))
    同上 :2712301890 (Kaien阿倍野 就労移行)
    同上 :2714101512 (Kaien大阪天六 就労移行)
    同上 :2714101710 (Kaien大阪天六 就労定着)
    同上 :2714302219 (Kaien難波 自立訓練(生活訓練))
    同上 :2719102747 (Kaien東三国 就労移行)
    同上 :2610382042 (Kaien烏丸御池 就労移行)
    同上 :2610481851 (Kaien京都五条 自立訓練(生活訓練))
    同上 :2719403848 (こころのリワークセンター大阪本町 リワーク)
  • 就職者数
  • 2024年 393人 (創業以来 2,317人)

協力医療機関

橋本クリニック

  • 院長:橋本大彦
  • 診療:児童精神科 精神科 心療内科
  • 住所:〒150-0002 東京都渋谷区渋谷1-8-8 新栄宮益ビル3F
  • アクセス:JR渋谷駅東口 徒歩約5分
  • ウェブ:https://www.hashimoto-medical-office.jp/

横浜ハビリテーションクリニック

  • 院長:日原信彦
  • 診療:児童精神科 リハビリテーション科 心療内科 小児科
  • 住所:〒230-0062 神奈川県横浜市鶴見区豊岡町6-9 サンワイズビル2F
  • アクセス:JR鶴見駅西口 徒歩約5分
  • ウェブ:http://yokohama-habil.jp/

ハートクリニック横浜

  • 院長:柏淳
  • 診療:精神科 心療内科
  • 住所:〒220-0005 神奈川県横浜市西区南幸2-11-1 横浜エム・エスビル2F
  • アクセス:JR横浜駅西口 徒歩約5分
  • ウェブ:https://www.heartclinic-yokohama.com/

早稲田メンタルクリニック

  • 院長:益田裕介
  • 診療:心療内科 精神科
  • 住所:〒162-0042 東京都新宿区早稲田町69-4 ウエステール早稲田 5F
  • アクセス:東京メトロ東西線 早稲田駅 3a出口 徒歩1分
  • ウェブ:https://wasedamental.com/

調布の森クリニック

  • 院長:鈴木 優一
  • 診療:心療内科・精神科
  • 住所:東京都調布市国領町3丁目3-20よろずやビル3階
  • アクセス:京王線国領駅より徒歩2分、小田急線狛江駅よりバス約9分
  • ウェブ:https://chofu-forest.com/

ストレスケア東京上野駅前クリニック

  • 院長:細川大雅
  • 診療:思春期精神科・心療内科クリニック
  • 住所:東京都台東区上野7-7-7 早稲田ビルヂング6階
  • アクセス:上野駅より徒歩1分
  • ウェブ:https://tokyoueno.com/ 

新津田沼メンタルクリニック

  • 院長:秋元武之
  • 診療:精神科 心療内科
  • 住所:千葉県習志野市津田沼1-15-2
  • アクセス:JR津田沼駅より徒歩6分、新京成線新津田沼駅より徒歩3分
  • ウェブ:http://www.shintsudanuma.com/

医療法人社団聖鳥会にじの空クリニック

  • 院長:大塚佳子
  • 診療:精神科、心療内科
  • 住所:千葉県船橋市本町6-2-20 ゼブラ船橋6F
  • アクセス:JR船橋駅北口から徒歩3分
  • ウェブ:https://nijinosora-clinic.com/

すなおクリニック

  • 院長:内田直
  • 診療:精神科・心療内科クリニック
  • 住所:埼玉県さいたま市大宮区大門町2丁目94福呂屋ビル4階
  • アクセス:JR大宮駅東口 徒歩3分
  • ウェブ: https://sunao.clinic/

埼玉メディカルセンター

  • 院長:吉田武史
  • 診療:小児科・心療内科など
  • 住所:埼玉県さいたま市浦和区北浦和4丁目9番3号
  • アクセス:JR京浜東北線 北浦和駅下車、西口より徒歩3分
  • ウェブ:https://saitama.jcho.go.jp/

康心会汐見台病院

  • 院長:赤池信
  • 診療:小児科・精神科等(※総合病院)
  • 住所:神奈川県横浜市磯子区汐見台1-6-5
  • アクセス:京浜急行線「屏風浦駅」から徒歩15分程度
  • ウェブ:https://www.fg-kshp.jp/

溝ノ口しらはえメンタルクリニック

  • 院長:望月航
  • 診療:心療内科 精神科 児童精神科
  • 住所:神奈川県川崎市高津区久本3-2-3 ヴェルビュ溝の口102
  • アクセス:東急田園都市線大井町線 溝の口駅・JR南武線 武蔵溝ノ口駅 徒歩5分
  • ウェブ:https://www.shirahaemental.com/

海老名中央西口分院

  • 院長:中村 稔
  • 診療:精神科 心療内科
  • 住所:神奈川県海老名市扇町5-8 T-CRESTビルⅣ2F
  • アクセス:JR相模線 海老名駅 徒歩2分
  • ウェブ:https://west.ebina-chuou.jp/

高石クリニック

  • 院長:高石穣
  • 診療:精神科,心療内科,神経科
  • 住所:大阪市北区梅田1丁目2番2-200号 大阪駅前第2ビル2階
  • アクセス:JR大阪駅、阪急阪神梅田駅から徒歩5分
  • ウェブ:https://takaishi-clinic.jp/

ラエティスクリニック本町

  • 院長:白岩恭一
  • 診療:心療内科・精神科
  • 住所:大阪市中央区本町3丁目1-2大原ビル4階
  • アクセス:御堂筋線本町駅3番出口、堺筋線堺筋本町17番出口よりそれぞれ徒歩4分
  • ウェブ:https://laetusclinic-hommachi.jp/

みやたクリニック

  • 院長:宮田啓
  • 診療:心療内科・精神科
  • 住所:大阪市阿倍野区阿倍野筋1-5-31 アポロビル7F
  • アクセス:JR環状線 天王寺駅より西へ徒歩1分
  • ウェブ:https://miyataclinic.com/

いなだこころクリニック

  • 院長:稲田貴士
  • 診療:心療内科・精神科
  • 住所:大阪府吹田市豊津町9-1 ビーロット江坂ビル3階
  • アクセス:大阪メトロ御堂筋線・北大阪急行線『江坂』駅 北口(4番・5番出口方面)直結ビル
  • ウェブ:https://inada-kokoro.com/

事業所一覧

就労移行支援・定着支援 自立訓練(生活訓練) ガクプロ(学生支援) リワークセンター(復職支援)

  • Kaien上野
  • 東京都台東区東上野1-17−4 坂田ビル2階 地図
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  • Kaien秋葉原
  • 東京都千代田区東神田2-7-9 U・Yビル3階  地図
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  • Kaien秋葉原サテライト・ガクプロ本部
  • 東京都千代田区岩本町3-10-7 東自機ビル3階 地図
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  • Kaien池袋
  • 東京都豊島区東池袋1-25-14 アルファビルディング2階 地図
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  • Kaien市ヶ谷
  • 東京都新宿区市谷本村町3-28 新日本市ヶ谷ビル3階地図
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  • Kaien新宿
    ガクプロ新宿
    相談支援事業所 Kaien新宿
  • 東京都新宿区西新宿7-7-29 西新宿ビル5階 地図
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  • Kaien代々木
  • 東京都渋谷区代々木1-4-1 Jプロ代々木ビル1階(旧ユニゾ代々木一丁目ビル) 地図
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  • Kaien千歳烏山
  • 東京都世田谷区南烏山6-4-26 烏山第2倉林ビル401号室地図
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  • Kaien立川・ガクプロ立川
  • 東京都立川市柴崎町3-10-5 大雅ビル2階地図
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  • Kaien八王子
  • 東京都八王子市明神町4-5-3 橋捷(はっしょう)ビル 3階地図
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  • Kaien東神奈川
  • 神奈川県横浜市神奈川区神奈川2-11-18 渡辺ビル3階 地図
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  • Kaien横浜(就労移行)
  • 神奈川県横浜市西区平沼1-1-3 合人社高島橋ビル7階 A区画 地図
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  • Kaien横浜(自立訓練(生活訓練))・ガクプロ横浜
  • 神奈川県横浜市西区平沼1-2-20 アマックス横浜2階 D区画 地図
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  • Kaien川崎
    相談支援事業所Kaien神奈川
  • 神奈川県川崎市川崎区小川町14-19 浜屋八秀ビル2階 地図
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  • 生活訓練事業所 Kaien川崎
  • 神奈川県川崎市川崎区駅前本町10-5 クリエ川崎9階902号室 地図
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  • Kaien海老名
  • 神奈川県海老名市中央2-9-50 海老名プライムタワー7階 地図
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  • Kaien大宮(就労移行)
  • 埼玉県さいたま市大宮区仲町3-102-1 リーベンスハイム大宮1階 地図
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  • Kaien大宮(自立訓練(生活訓練))
  • 埼玉県さいたま市大宮区宮町4-144 古賀屋SKビル2階 地図
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  • Kaien津田沼(就労移行)
  • 千葉県習志野市津田沼1-4-34  新津田沼パスタビル3階 地図
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  • Kaien津田沼(自立訓練(生活訓練))
  • 千葉県船橋市前原西2-12-9 大生ビル 4階 地図
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  • Kaien柏(就労移行)
  • 千葉県柏市中央町3-2 TLR柏ビル(柏トーセイビル)4階 地図
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  • Kaien大阪福島
  • 大阪府大阪市福島区福島7丁目19-13 マトバビル4階 地図
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  • Kaien東三国
  • 大阪府大阪市淀川区東三国2丁目34-1 ハイランドビル5階地図
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  • Kaien大阪天六・ガクプロ大阪天六
  • 大阪府大阪市北区本庄東1-1-10 RISE88ビル 503号 地図
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  • Kaien阿倍野
  • 大阪府大阪市阿倍野区阿倍野筋3-10-1 あべのベルタ 事務所棟 5階 地図
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  • Kaien難波
  • 大阪府大阪市浪速区難波中1丁目10-4 南海SK難波ビル11階A区画 地図
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  • こころのリワークセンター 大阪本町
  • 大阪府大阪市中央区南久宝寺町4-6-10 南久宝寺Fukueビル3階 地図
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  • Kaien烏丸御池
  • 京都府京都市中京区両替町通三条上る柿本町387 浦上ビル2階 地図
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  • Kaien京都五条
  • 京都府京都市下京区北町181 第5キョ―トビル402・403号室 地図
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サテライトオフィス事業(常駐支援員付き レンタルオフィス)

  • SOM生麦
  • 神奈川県横浜市鶴見区生麦4-5-11 アーバンプラザ鶴見4階  地図
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  • SOM立川
  • 東京都立川市曙町1丁目11-9 曙第2ビル 3階  地図
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  • SOM中津
  • 大阪府大阪市北区豊崎5丁目4-9 商業第二ビル 11階  地図
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  • SOM弁天町
  • 大阪府大阪市港区弁天一丁目2番1号 大阪ベイタワー 5階  地図
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放課後等デイサービス

  • ティーンズ新宿
  • 東京都新宿区西新宿6-2-3 新宿アイランドアネックス2階 地図
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  • ティーンズ御茶ノ水
  • 東京都千代田区神田駿河台3-5-1 三五ビル1階 地図
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  • ティーンズ吉祥寺
  • 東京都武蔵野市吉祥寺本町2-25-12 サンタフェ1階C 地図
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  • ティーンズ三鷹
  • 東京都三鷹市下連雀3-42-10 イニシア三鷹下連雀2階 地図
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  • ティーンズ日暮里
  • 東京都台東区谷中7-13-2 地図
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  • ティーンズ横浜
  • 神奈川県横浜市神奈川区反町4-27-16・3HEARTSビル3階 地図
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  • ティーンズ関内
  • 神奈川県横浜市中区長者町4-9-2 第6吉本ビル2階 地図
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  • ティーンズ川崎
  • 神奈川県川崎市川崎区小川町14-19 浜屋八秀ビル2階 地図
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  • ティーンズ溝の口
  • 神奈川県川崎市高津区溝口2-14-4 エムエス第2ビル1階地図
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  • ティーンズ相模原
  • 神奈川県相模原市中央区相模原1-2-4 EKTAR II 3F 地図
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  • ティーンズ本八幡
  • 千葉県市川市八幡1-16-2 フェリーチェ本八幡2階 地図
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  • ティーンズ柏
  • 千葉県柏市柏4-6-4 MARINE BUILD6・6 KASHIWA201号室 地図
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  • ティーンズ北浦和
  • 埼玉県さいたま市浦和区北浦和4丁目3-18 4階 地図
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  • ティーンズ川越
  • 埼玉県川越市菅原町5-18 シンザンⅡ 1階 地図
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  • ティーンズ長町
  • 宮城県仙台市太白区長町6丁目4-51 SY長町ビル4階 地図
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フランチャイズ・パートナー

当社プログラムを導入している企業・団体です。パートナーシップ制度についてはこちら

  • 北海道・函館市
  • 特定非営利活動法人自立相互扶助ネットワーク 就労移行支援事業所ポンテ 詳細
  • 対象:成人
  • 宮城・仙台市
  • 社会福祉法人想伝舎 Schale 詳細
  • 対象:小中高/学生/成人
  • 福島・福島市
  • 福島市就労支援凸(でこ) 詳細
  • 対象:成人
  • 茨城・つくば市
  • カフェベルガ 詳細
  • 対象:成人
  • 東京・新宿区
  • 認定特定非営利活動法人ReBit ダイバーシティキャリアセンター 詳細
  • 対象:成人
  • 埼玉・川口市
  • Well Being job Studio 詳細
  • 対象:成人
  • 神奈川・横浜市
  • 株式会社クオリード 就労移行支援事業所ミライエ横浜関内 詳細
  • 対象:成人
  • 神奈川・横浜市
  • 学校法人岩谷学園 岩谷学園高等専修学校 詳細
  • 対象:高校生
  • 神奈川・小田原市
  • 株式会社アベストミヤケ 就労移行支援事業所MEWS 詳細
  • 対象:成人
  • 新潟・長岡市
  • 社会福祉法人 中越福祉会 みのわの里 工房はくさん 詳細
  • 対象:成人
  • 長野・松本市
  • 株式会社ハートフル松本FVP 詳細
  • 対象:成人
  • 愛知・岡崎市
  • 株式会社 絆 就労支援きずな 詳細
  • 対象:学生/成人
  • 愛知・豊橋市
  • 株式会社イーネットビズ イーネットカレッジ 詳細
  • 対象:成人
  • 愛知・春日井市
  • 株式会社エデュケーションNET NEOキャリア 詳細
  • 対象:小中高生
  • 滋賀・長浜市
  • 株式会社CLUB MAISON スマイルカレッジ 詳細
  • 対象:成人
  • 大阪・茨木市
  • 株式会社クーバルC3 社会体験スタジオSkills南茨木 詳細
  • 対象:小中高生
  • 大阪・大阪市
  • NPO法人み・らいず2 み・らいずワークス なんば校 詳細
  • 対象:成人
  • 兵庫・神戸市
  • ツインズワークス株式会社 自立訓練(生活訓練)事業所アイ・ワークス神戸三宮 詳細
  • 対象:成人
  • 兵庫・明石市
  • ツインズワークス株式会社 就労移行支援事業所アイ・ワークス西明石 詳細
  • 対象:成人
  • 岡山・倉敷市
  • パントーン・フューチャー・スクール中島校 詳細
  • 対象:小中高生
  • 鳥取・鳥取市
  • 一般社団法人Psychoro Psychoro Park 詳細
  • 対象:成人
  • 岡山・玉野市
  • 医療法人春洋会青井医院 Little Plus 詳細
  • 対象:成人
  • 福岡・北九州市
  • サンクスラボ・カレッジ 小倉 詳細
  • 対象:成人
  • 福岡・飯塚市
  • 株式会社ニューステップ ワークプレイス 詳細
  • 対象:成人
  • 福岡・行橋市
  • 夢活動センターporto 詳細
  • 対象:成人
  • 長崎・長崎市
  • はなのき株式会社 代々木ジョブスクール 詳細
  • 対象:成人
  • 鹿児島・鹿児島市
  • 株式会社サクラバイオ グッジョブキャンパス(自立訓練)・就労移行支援グッジョブキャンパス 詳細
  • 対象:成人
  • 鹿児島・姶良市
  • 株式会社リハ・active  ライフサポート教室わくサポ 詳細
  • 対象:小中高生

本社・事務拠点

  • 本社・HQ拠点
  • 東京都新宿区西新宿6-2-3 新宿アイランドアネックス2階

事業内容とその背景

最も難しい障害と言われた発達障害

起業から9年(2018年の執筆当時)。これまで職業訓練のプログラムに入った発達障害者の、実に8割以上が就職しました。登録者はまもなく7,000人。この9年間で大人だけでなく大学生・専門学校生や小中高生までサービスを広げており、定期的に1,000人以上の人が利用しています。

発達障害の持つ力に着目し、十人単位で発達障害の雇用を続けている企業も複数あります。本当に嬉しい限りです。ただ私たちの力不足で、就職に繋げられる能力を持つ多くの人をまだ支援しきれていません。本音ではこの10倍ぐらい就職し活躍できても良いと思っています。まだ世の中に発達障害の人の才能を伝えきれておらず、毎日毎日、自分たちの不甲斐なさに苛立っています。

一方で「最も難しい障害」と言われた発達障害への支援状況を知る福祉関係者からすると、Kaienの就職成功率は驚異的な数字のようです。発達障害は一人ひとり特性が広すぎ、画一的な方法論が通用しないと多くの福祉の人から思われていたからです。実際事業を始める前に発達障害の研究者や、ハローワークなど既存の就労支援の職員などから「絶対無理」と言われていました。

業界の常識を変える

そうした当時の常識を覆し、ある程度画一化したプログラムの中で各人の力を見極め、弱みを見えづらくし強みを浮き立たせることに取り組んだのが当社Kaienです。今でも発達障害×仕事×強みの視点から社会への切込みを続けています。

主力事業は4つに分けられます

就労支援事業 大人向け就労移行支援事業・就労定着支援事業(Kaien)、大学生向け就職支援事業(ガクプロ)
人材紹介事業 発達障害の方向け転職サイト(マイナーリーグ)運営、人事コンサルティング事業
教育事業 放課後等デイサービス事業(ティーンズ)
啓発事業 発達障害の可能性や魅力を広く社会に伝える講演/研修研究/出版

何がこれまでの取り組みと違うのか?当社もきちんと分析しきれているわけではないですが、見学の際には当社が大事にしている3つの特徴をお伝えしています。おそらくこの3つの信条がこれまでの支援では欠けていた、そして当社が業界に持ち込んだフレッシュな発想だと思っています。

【1】 障害・特性を強みに

1つ目は、「障害の弱みを強みに変える」ということにこだわっている点です。KaienのenがEnabling Excellence(優れたところを可能にする)のenであるようにKaienのプランを作り始めた時からの大事な思想です。

通常、発達障害の医学的な立場は、社会性の問題やコミュニケーションの問題など「弱み」があることが診断の要件です。医学の世界ではそれで良いでしょう。ただ資本主義社会の企業の現場では出来ない人を受け入れるほど余裕はありません。お金をもらってもできない人は受け入れたくないという声すら聞こえます。企業としては、雇用した以上はなにかしら戦力になってもらえないと、無為にお金を費やしていることになってしまいます。

発達障害の場合も弱みの部分だけをみるとなかなか雇用に結びつきません。しかし見方を変えると特性は強みにもなります。障害者を受け入れる、マイナスを受け入れるという考えではなく、発達障害特有の特性を強みとして際立たせることができれば、企業で戦力化されるチャンスが高まります。それをとことん信じているところが、Kaienが他と違うところだと思います。 

【2】 ユニバーサルな管理法

2つ目は、「ユニバーサルな管理法」を受け入れ企業に伝えることです。発達障害の人はなにか特別な技法がないと受け入れができないのではないかと思っている企業の人事担当者がまだまだ多いのが現状です。福祉や医療の力をかりないと就業は難しいのではないかと・・・。しかし発達障害は心の病ではありません。先天的に脳機能がことなる、情報の脳内での処理方法が異なる特性です。優しさは不要とは言いませんが、受け入れのための絶対条件ではありません。むしろ、論理的にコミュニケーション方法の違いを理解し、発達障害の特性にあった方法で情報のインプット・アウトプットを行うことが重要になってきます。

ヒントはMBAとITにありました。創業者である鈴木がMBAで学んだ、合理的で末端の社員まで届くシンプルさを追求した管理方法。あるいはKaienが得意としているIT業界での定量的・構造的なコミュニケーションやタスク管理。これらは、そのまま発達障害の人たちとのコミュニケーションで活用できる優れた手法であることに、私たちは早くから気づけました。

この考え方を企業の受け入れ担当者に繰り返しお伝えすることによって、Kaien修了生が9割を越える定着率で仕事を続けている安定感につながっています。ビジネスで良いとされているコミュニケーション方法やタスク管理方法を徹底してもらえれば、福祉的な新しい発想や方法論を学ぶ必要は基本的にないわけです。発達障害者に合わせた特別な管理法・コミュニケーション法があるわけではなく、だれにでも有難い、わかりやすい管理法・伝達方法です。ですので、多くの人が喜ぶ管理方法という意味でKaienでは「ユニバーサルな管理法」と呼んでいます。

【3】 資本主義に逆らわない

3つめが、「資本主義に逆らわない」ということです。民主主義では人は平等です。でも働くという資本主義の場ではやはり弱肉強食です。人としては発達障害であってもなくても当然対等ですが、ビジネスの世界では資本の論理で上司と部下は文字通り上下関係です。そして多くの労働者は、語弊を恐れずに言うと、資本主義の奴隷として働いているわけです。発達障害の人であっても、働く以上はその資本の論理を受け入れる必要があります。福祉の人の多くが受け付けにくい考えである「資本主義に合わせる=企業組織のパーツになる」という考えを徹底していることにあると思います。

冷たい考えと思われるかも知れません。しかし、Kaienが多くの発達障害の人に受け入れられるのかというと、福祉的なお情けで付き合っている雰囲気がしないからだと思います。多くの発達障害の人はこれまで普通級に通い、大学にも行き、一般の社会で暮らしてきました。それが発達障害という診断を受けたからといって、完全に庇護される立場になるのは違和感を覚えるケースが多いのです。働くためには資本主義を受け入れることが必要だということをど真ん中にストレートを投げ込むようにお伝えすることが、「普通に対等に接してもらえる」、「本音で付き合ってくれる」、「上から目線で接されたり、かわいそうな存在と思われたりしていない」と当事者に感じてもらっているのだと思います。

当事者から学ぶ

「障害の弱みを強みに変える」、「ユニバーサルな管理法」、「資本主義に逆らわない」。この3原則は、はじめからKaienにあったわけではありません。また言うは易く行うは難し、です。しかし発達障害の人たちと向き合い、成功事例を見ていく中で、徐々に方法論として培ってきました。Kaienの価値観は発達障害の人達と触れ合う時間をもち、一緒に苦しむことで獲得してきたものです。

これまでもこれからも、現場の声を聴き、ヒントを得ることで、理想と現実、福祉と企業、当事者や家族と社会の橋渡しをするのが私たちの役割です。

※当社は国際連合の持続可能な開発目標(SDGs)優先8課題 のうち「1 あらゆる人々の活躍」の推進に、17ゴールのうち「8. 働きがいも経済成長も」の達成などに取り組んでいます。くわしくはこちらから。

 

経営理念・行動指針

Kaienは発達障害の人たちの職業支援を行う目的で設立された営利企業です。持続可能な利益を上げながら、発達障害の人たちの底上げをし企業・団体に働く場を確保するための啓発・営利活動を行います。このような事業は、これまで社会にない仕事であり、まったく新たな挑戦です。役割を果たすためには各分野の多様な人材を社員として集める必要があります。社内で働く人達の価値観・経歴が様々だからこそ遂行できる挑戦である一方、Kaien社内の組織・制度・風土・文化を確立していく作業は簡単なものではありません。当社の行動指針は、3つの役割と5つの力でまとめられます。

<ミッション> Enabling Excellence

Kaienは強みや特性を活かした自立・就職を応援するプロフェッショナルファームです。 我々の役割は3つです。

  • 【個人】等身大の自身の長所を活かす
  • 【企業】個性的な人材の長所を活かす
  • 【社会】資本主義本来の長所を活かす

役割を全うするために、当社は多様な知識・経験をもつプロフェッショナルを集め、高め、力を発揮し続けてもらう必要があります。会社の理念はEnabling Excellence(強みを活かす)です。顧客・対象者についても、社内の人材についても、特性を活かすことが会社の発展の礎となります。

<ビジョン> 目指す世界

我々が時代を切り開くサービスを提供し続けることで3つのビジョンの実現を目指します。

  1. 当事者や家族が特性を誇りをもって受け入れる
  2. 障害者雇用を超えて凸凹のある人材が活躍する
  3. 我々がプロフェッショナルとして人として成長する

<人> Be Professional

Kaienには、困難な挑戦を楽しむ人を集める必要があります。また、多彩な知識・経歴を持つ人達を集める必要があります。このため、Kaienは自立し、チームプレーに徹するプロフェッショナルで構成されます。

1) 健康である

思想的、精神的、肉体的に健康でないと仕事を楽しめない。自分の凸凹や弱さに向き合うこともできず、より苦しい人たちのことを考える余裕もとれない。ただし思想面は特定の宗教等を持つことを排除しない。

2) 真摯さを貫く

真摯でないと真実を見ること・伝えることができない。過度な理想主義や悲観主義になり現実感がなくなる。自分の成長にも繋がらず、他人の利益にもつながらない。

3) 多彩な力をチームで発揮する

共通の軸・価値観を持ちながら、多彩な専門性を活用しあうチームをつくる。個々の役割を意識し、チームでのインパクトを最大化する。共通の軸からのズレは確認しあい、より強いチームになる。

4) 現場で真の声を聞く

当社を気にかけサービスを共に作る仲間として、顧客や取引先を輪の中に呼び込む。互いを信頼し率直な意見を出し合う。対話から生まれた視点や気づきを次に生かす。

5) 明日の当たり前を創る

自他が気付かない”未知の窓”を共同作業で開ける。創造力は必要だが、決して突飛さは求めない。むしろひとたび実現すれば、過去が思い出しにくくなるような、10%ではなく10倍良いサービスを作り出す。

代表メッセージ

Kaienは3つのことが重ならなければ、私にはとても考えもつかないことでした。

1つ目は、息子が、発達障害と診断されたこと。
2つ目は、起業精神が旺盛なアメリカのビジネススクールで学べたこと。
3つ目は、スペシャリスタナというデンマークの企業を「発見」できたこと。

「発達障害との出会い」

3歳だった息子が発達障害とわかったのは、2007年8月。私がMBA留学の為に渡米するたった2日前のことでした。そのときは本当にショックでした。涙が勝手に出てきてとまりませんでした。なんでもっと早く気づいてあげられなかったのかと自分と妻を本当に責めました。

診断当初、まず思ったことは、子供の分まで稼がないといけないなぁということです。何億円かわかりませんが、息子がまったく就職できなかったとしても不自由のないよう、とにかくお金を稼ぐことに集中しようと思っていました。

しかし数週間、数ヶ月経ち、心が落ち着いてくると、なにか違うと思い始めました。お金が用意できて、彼の周りに冷たい世間との「塀」を張り巡らせることが出来たとしても、本当に彼は満足できる一生が送れるのかなぁと考えるようになりました。

社会に貢献する人間になってほしいし、なれるはず。それが息子の生きがいにつながるであろうということです。特に発達障害のことを知れば知るうちに、類まれな能力を上手く活用する手段があるはず、と感じるようになってきました。

「MBA学生との出会い」

私の前職はNHKのアナウンサー。当然ビジネス経験はゼロ。英語も非常に不得手で、よくビジネススクールに受かったなぁと言うような存在です。

ただ周りには30歳前後のバランスの取れたアツイ人材がたくさんいました。優秀な同世代の人たちと学びあい、その後も交流を続けていることは本当に刺激になっています。

アメリカでは、特に不況下では、新しいビジネスをおこして雇用を増やす、という考えが浸透しています。MBAの学生の中でも起業することは、メジャーな夢の一つです。こういったカルチャーの中にどっぷりつかりながら生活していたことで、「発達障害の人を活用したビジネスモデル」という、これまでの私では挑戦しようとすら思わなかったことを、本気で考え始めるようになったのだと思います。

「なにかヒントが無いかなぁ」といろいろな文献、ネットの資料を探すうちにたどり着いたのが、スペシャリスタナでした。

「スペシャリスタナの発見」

2008年5月末。ハーバード大学の資料を探していると、スペシャリスタナという発達障害の人を雇用した企業についての文章を発見しました。手短にこの会社を説明しますと、、、

  • デンマークの営利企業
  • ソフトウェアのバグを探すソフトウェア検証の会社
  • 顧客はマイクロソフトやオラクルなど世界の名だたるIT企業
  • 2004年に創業
  • 従業員の75%がアスペルガーなどの発達障害の人たち
  • 創業者はThorkil Sonne (息子さんが発達障害)
  • 一年目から黒字経営

こんな企業が世の中に存在するのかと本当に信じられませんでした。とにかく感動して、深夜にも関わらず何度も文章を読み直したのを覚えています。世界のどこかには同じミッションを持った人がいるんだなぁとうれしくなりました。

私はまったくソフトウェアの知識は無いのですが、「これが人生で僕が成し遂げたいこと」と感じました。すぐにThorkilにメールを打ち、数ヶ月後にデンマークを訪問する確約を取りました。

このようにまったくもってゼロからのスタートだったにもかかわらず、その後、様々なご協力を多方面の方から頂戴し、2009年9月18日に株式会社Kaienを立ち上げることができました。

Kaienは本当に不思議なプロジェクトです。当初、自分で考えていた以上のペースで物事が進んでいます。いい意味で色々と思いがけないことが起こっているのは、同じ思いを共有してくださっている皆様がいて、私を含めKaienのリーダーシップチームを後押しして頂いているからだと感じています。今後も私でできることは精一杯行っていきたいと考えております。皆様のご理解、ご支援のほどよろしくお願い申し上げます。

2009年9月29日
株式会社Kaien 共同創業者・代表取締役
鈴木慶太

略歴

長男の診断を機に2009年9月にKaienを起業。これまで1,000人以上の就労支援に現場で携わる。日本精神神経学会・日本LD学会等へ学会登壇や『月刊精神科』、『臨床心理学』、『労働の科学』等の専門誌への寄稿多数。著書に『フツウと違う少数派のキミへ: ニューロダイバーシティのすすめ』(合同出版)、『発達障害の子のためのハローワーク』(合同出版)、『知ってラクになる! 発達障害の悩みにこたえる本』(大和書房)など。元NHKアナウンサー。東京大学経済学部 2000年卒・ノースウェスタン大学ケロッグ経営大学院 2009年修了(MBA) 。星槎大学共生科学部通信制課程特任教授。

Kaien創業記
動画で見る創業秘話

その他の関連ページ

Kaien 大人向け・企業向けサービス

発達障害の強み

強みを出せ、弱みを目立たない発達障害にフィットする職種を選べば、まだまだ多くの発達障害の人達が働けると思っています。発達障害の魅力はたくさんあります。人によって異なりますが

  • 着眼点が鋭い (余計な先入観がない)
  • 発想力が豊か (常識に従わない)
  • ルール順守
  • 細部に気付く
  • 争いを好まない
  • 貢献意識が高い

などなど、少数派だからこそ多数派の人間から見ると得難い、あるいは失いがちな特性を持っています。

もちろん、多くの場合、凸は他の人が羨望の眼差しを注ぐほど際立っていないかも知れません。しかしまじめにコツコツ働けるというのは目立たないですが才能です。まだまだ日本には使われていない人材がたくさん眠っています。Kaienを立ち上げて、多くの人に出会い、その可能性に気づけたのはほんとうに有難いことです。

Kaienは発達障害の特性を活かして仕事という現場で活躍してもらうことで、発達障害のイメージを変えようという会社です。もう少し攻撃的に言うと、資本主義という同じ土俵で、「健常者」と競り合うことによってこそ、初めて対等な関係を築いてもらったり、関心を寄せてもらったりできるのではないかと思っている企業です。ひとりでも多くの修了生が、周囲をはっとさせる瞬間をつくるためのお手伝いを、これからもしていきたいと思います。

強みを活かせる環境とは?

発達障害の人の管理は難しくない。これはKaienでわかったことです。一方で福祉の世界にいる支援者の皆さんの話を聞くと「発達障害は新しい障害。個々で状況が違い難しい」と言います。それはそうだと思います。なぜなら発達障害の人の管理法はビジネスでは常識でありながら、福祉ではあまり語られていなかった部分だからです。

生きづらさを抱える人達、例えば欝で苦しむ人たちや知的な遅れのある人たちへのアプローチは、個々の状況を受け止めてあげて、ニーズを汲み取り(つまり傾聴)、一緒に解決策を模索するというものでした。これが福祉の常識だったと思います。それは否定しませんし、たしかに発達障害の人たちの中でもまだ症状を受け止めていないケースや欝や人格障害など二次障害と言われる精神的な病気が出てきてしまっているケースはまず傾聴の姿勢が必要だと思います。

ただ職場で管理するケースは、そういった人に寄り添う優しいアプローチだけでは十分ではありません。ここで鍵となるのが、視覚化・構造化というコミュニケーション方法と、目標・目的の明確化・数値化です。

具体的に言うと、作業を分解して、スケジュールをエクセルに落とす。業務を区切って、例えば1ヶ月単位の売上や販売数の目標を数値化する。それを紙に刷り出してチャート化して、みんなで目標達成までの進捗を視覚的に共有する。仕事の割り振りは、誰が責任者で決定権があり、だれがチームメンバーでどういった作業を割り当てられていて、どのような成果物をいつまでに出さないといけないのかが明確になっている。ミーティングの内容はメモにされ、後でワード文書で共有され、いつでも見て確認し直せる。ちょっとした内容でもチャットやメールで文字情報化され、意思疎通のズレが生じないような仕組みになっている。このような組織です。ですので、Kaienの修了生を受け入れてもらうときには次のようなことを言っています。

「ビジネスで良いとされる方法を愚直にして下さい。誰にとっても有難い方法です。」

「ユニバーサルな管理法」を企業に伝えることが発達障害の強みを引き出す

発達障害の人を受け入れられる上司は、発達障害には関係ない他の人の管理も上手です。視覚化・構造化・明確化・数値化は誰にとっても有難い管理方法・コミュニケーション方法だからです。生活で行うと息苦しいかも知れませんが、ビジネスでは必須の方法です。私はこれを「ユニバーサルな管理法」と呼んでいます。

残念ながら日本人の管理職はこれが不得手な人が多いのが現状です。曖昧に指示し、なにがゴールかの設定をせず、仕事がうまくいかないと空気を読んでいない、意思を汲み取っていないと非難する。そういう人があまりにも多すぎるので発達障害の人も働きにくいのだと思います。

これまで日本は現場スタッフの力が国際的に圧倒していたために、下から積み上げる方法で世界経済での存在感を示してきました。しかしスピードが一層早くなる世界では、上から構造的に管理する、良い意味での軍隊的なアプローチがないと世界では勝てません。現場の力に頼りすぎ、管理の手法を教えて来なかったのが今の日本経済の地盤沈下にもつながっていると思いますし、発達障害の人の活躍の場の狭さにも影響していると思います。

Kaienの就職支援のスタッフとしては、この資本主義・企業社会の常識を、発達障害の人を受け入れる現場に思い出させることです。発達障害の受け入れ方を通じて、本来の雇用管理の方法をお伝えするということが、発達障害の人の強みを自然に引き出すことにつながるからです。

弱みを守るプロテクター

強みをいかに活かした仕事をするかと同じぐらいにアキレス腱である弱みを目立たせないことが必要です。Kaienでは弱みを強くすることは難しいと考えています。アキレス腱はいつまでもアキレス腱。必要なのはアキレス腱を強くしようということではなくプロテクターを付けることです。

プロテクターを作るために、Kaienでは独自の職業訓練のプログラムを作って来ました。技能ではなくコミュニケーションに比重をおいたプログラムであること、座学や教育ではなく擬似職場で働いている中で強み弱みを探ることに特徴があります。ある福祉の人からは「21世紀型の職業訓練」と言われました。こういった特徴はこれまでの福祉の発想ではあまりなかったそうです。Kaienは福祉を知らず企業の目線で考えているから辿りつけた強みを活かせ、弱みを補えるプログラムのようです。

独自開発のプログラムで数十種類以上の仕事を体験

具体的には、仕事が出来るということはどういうことかを考えることからスタートしました。Kaienでの仕事力は、(1)上司からの作業指示を慣習や状況を踏まえて把握し、(2)作業分解して優先順位付けしてタスクリストに落としこみ、(3)決断をしてアクションに移す作業、の三つから構成されると考えています。

残念ながら発達障害の人は、慣習や状況を汲み取るのが苦手ですし、作業分解や優先順位付けが苦手ですし、決断力が苦手です。なのでアクションの部分はできても仕事はできないと言われてしまいます。実はアクション以外の部分が段取りやコミュニケーションと言われる部分です。これを補うプロテクターは「報告・連絡・相談・質問」以外の何者でもありません。これを当社のプログラムでは徹底的に現場で教え込みます。

職業訓練では、人事や経理・総務などの事務作業から仕入れや在庫管理、販売などの店舗業務、さらには清掃や製造などの軽作業といった多様な業務をしてもらっています。この職業訓練の種類は毎年数割をあらたに入れ替え、世の中の激しい変化に即した仕事の体験ができるようにしています。これら職業訓練もすべて当社内で作成しています。

ハードスキルだけでなく、ソフトスキルを伝える

しかし、作業自体(アクション)の習得が第一の目的ではありません。そうではなく、それらすべての業務に必須の「コミュニケーション」の重要性、つまり「報告・連絡・相談・質問」のタイミングや方法についてアドバイスをしてもらっています。発達障害はコミュニケーション障害とも言われます。発達障害について真剣に考えていたらアクションではなくコミュニケーションのプログラムに自然になったのだと思います。

2~3ヶ月の訓練期間後、訓練生に感想を聞くと決まってこう応えてくれます。「ホウレンソウの重要性がよくわかりました。まだ十分でないのでこれから一層上達させていきたいです」というものです。こちらが驚くほどみんな同じ事を言ってくれます。骨の髄まで叩きこまれた「ホウレンソウ力」は、職場で自らのアキレス腱を保護するプロテクターになってくれることは、Kaienの修了生たちの活躍で証明してもらっています。

多くの「健常者」が集まる組織、プロジェクトでもこのコミュニケーションが弱いために業務が右往左往していることが多いと思います。発達障害に限らず、コミュニケーションをつける職業訓練は、今後の若年層の就職対策や組織活性化の上ででも有効だと感じています。

 

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ティーンズ 子ども向けサービス

就職できない大人の15%を分析して気づいた 小中高時代の自尊心

当初大人向けの就職支援だけを行っていた当社が子ども向けサービスを始めた理由。それは、就職に辿り着けない人たちを分析したことから始まります。

大人向けの就職支援に通っている人の多くは半年から9カ月で就職していきます。その割合は8割を超えます。しかし15%の人は生活リズムがくるってしまったり、自分からネガティブな思考に陥ってしまって、職業訓練を続けられず、就職に辿りつけていません。そのドロップアウトしてしまう人たちの多くには共通点があります。子ども時代にしっかりと安心した環境で育っていなかったり、自己肯定感を得られる少年少女時代を送ったりしていないのです。

つまり発達障害が原因ではなく、ご家庭や学校で発達障害への理解が得らず、うつなどの二次障害が強いケースです。そもそも自宅から出られず、Kaienに相談にすら来られない人の方が発達障害の成人には多いのです。小さい頃にいじめられ、自尊心が育たずに、社会からほとんど存在しないかのように、ひっそりと暮らしている発達障害の人たちはたくさんいます。

成人した後、そうした状態に陥る人をできるだけなくすには、小中高生のうちに「自分はこれに打ち込んだ」、「こんな得意なことができた」という達成感・充実感を味わってもらうことが近道なのでは。達成感・充実感は、自分自身を肯定する力につながり、最終的には働く力につながっていくのだという思いから、ティーンズはスタートしました。

小学校の高学年になると、発達障害でないお子さんは習い事に塾に忙しくなります。中高ではそれに部活動も加わります。一方、発達障害の子は、もともとコミュニケーション力、集団力が弱いために、そういった輪に入れず、一人寂しく過ごしてしまいます。家で自分だけで過ごす時間が圧倒的に多くなります。その結果が、成人してからの就職力の弱さにつながってしまっています。思春期に近づくにつれ、こうした10代の問題を痛切に感じるようになりました。Kaienでのノウハウを活用した子供向けの働く力を養う、自尊心を高める場を作れないかと考えに考えぬいた事業がティーンズなのです。

なぜお仕事体験

はじめはITやデザインの技術(ハードスキル)を身に着ける習い事を考えました。発達障害の人はIT・プログラミングに向くのではないかという淡い期待からです。しばしばアスペルガー症候群やADHDの人がIT業界で活躍する話を聞いていたという影響がありました。しかし、実際はたしかにプログラマーなどクリエーターに発達障害に近い人は多いかもしれませんが、発達障害の人全員がプログラミングに向くなどというのはありえません。ごくごく一部の人しか向かないことがすぐにわかりました。

しかし、ティーンズではお仕事体験を今も続けています。なぜか?それは仕事というのは、チームワーク、役割分担、コミュニケーション、段取りなど、大人社会で使うソフトスキルが満載であり、仕事を習い事として体験することでハードスキルよりもソフトスキルが手に入るのではないか?そしてそれこそがまさに発達障害のお子さんやご家族が欲しているスキルなのではないかと思ったからです。

体験できる職種も大幅に増やしました。IT/デザインだけではなく、接客、事務、企画など多岐にわたります。ハードスキル×ソフトスキルを楽しみながら学べる、発達障害児向けのキッザニアともいうべき空間を作れています。他の子がしていない体験をティーンズに通うからこそできている。子どもたちにも笑顔が見られ自信を持っている様子がわかりますし、その積み重ねが自尊心につながっていくように感じています。

なぜ学習支援

学習支援でも「仕事」を常に意識しています。四則演算や図形など仕事でも使う基礎学力。一見簡単そうに見えますが、発達障害のあるお子さんの相当数は、読み書き障害や算数障害など学習障害(LD)が見られ、基礎が十分に身に着かないまま働き始めているケースがあるのが事実です。学習障害への対応は一筋縄ではいかず、多くの場合は個別に解決策を探っていく丹念な根気のいる作業になりますが、ティーンズという安心できる空間だからこそ子どもも頑張ってくれるような専門的なサービスを目指しています。

またそもそも学校の勉強についていけないというお子さんは学校嫌いになりやすく、自尊心も下がりがちになります。学校はいろいろと発達障害のあるお子さんにとって不可解なことも起きる場所ではありますが、同世代の子たちに触れ合い学びも得られる貴重な場所です。学校に行くのを嫌がらない程度には、定期テストに追いつくようにしてあげたいという思いもあります。

受験はほとんど意識はしていませんが、これまで9割程度のお子さんが第一志望校に合格しているのは、基礎学力を高め、また日々の学校の勉強についていくという当たり前の繰り返しをティーンズという場で支援できているからだと思っています。

お仕事体験と学習支援のプログラムはティーンズという車の両輪。発達障害のある子どもが生きる力、はたらく力を育むことができつつあります。2016年現在、子ども向けのサービスは首都圏4拠点で行うサービスに成長しました。常に満員。利用希望する人を100人単位でお待たせしてしまっている状況です。

三日月のロゴマークに込めた思い

ティーンズのロゴは三日月です。発達障害があると自分一人で輝くような太陽のような存在になるのは難しいケースが多くあります。でもそれなら上手に他の人の力を利用して月のように美しく輝けばいいではないか。そしてそれは満月である必要もない。少しぐらい欠けていても尖り感のある人間に育って欲しい、ロゴにはそういう想いを込めました。

発達障害があっても必要に「障害者」扱いせず、しっかりと自分なりの輝き方をして欲しい。そしてそれを受け止め活用できる社会・企業で有って欲しい。そしてそれが強い日本経済にもつながると当社では信じています。

ティーンズ Webサイトへ

啓発活動 発達障害についての理解を広める

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発達障害は様々な社会課題の根っこにある

発達障害は今の日本の、そして世界の事象の多くと関連しています。例えばニートの25%が発達障害の疑いがあると言われています。それだけでなく、ひきこもりの相当数にも発達障害の傾向があると言われています。生活保護やうつ病の急増とも発達障害は深いつながりがあります。

つまり、様々な社会課題という「現象」を突き詰めていくと、実は「原因」の一つとして発達障害にぶつかるということがわかってきています。そして、これまで「現象」への対処療法でなかなか効果が出なかった対策も、発達障害という「原因」への対応を考えれば、解決につながるという可能性を当社では感じています。若年層対策、ニート・フリーター対策、日本企業の競争力対策、に少しずつソリューションを提供しつつあるというのはワクワクすることです。

我々はKaienという一つの中小企業ではありますが、大きな役割を担っていると信じています。同じ事を考えている人たちはほとんどいません。世界の最先端であるというフロンティア精神を持って、日々悔いのない働きをしようと思っています。Kaienが経済的に成り立つということを証明できれば、発達障害の力を社会に伝え、多くの人の価値観を変えられるだけではなく、より大きな社会問題の解決にもきっと通じます。

発達障害の辛さ・厳しさだけを伝えるのではなく、面白み・可能性を伝える

Kaienではセミナーやイベント、出版物、メディアを通じて発達障害の正しい認知を広める活動をしています。気を付けているのは2点です。

まずは”福祉村”の外と内の両方にメッセージを届けることです。発達障害は多く見積もっても人口の10%と言われます。家族や親族に発達障害の人がいるという場合もありますが、やはり少数派ですし、発達障害の限られた側面しか見えていないことが多いです。発達障害になじみがない一般の人にもわかりやすく伝えていく必要性を感じています。一方で福祉や医療の専門家でも発達障害は比較的新しい概念であり、かつ自閉症スペクトラム、アスペルガー症候群、ADHD、学習障害などと診断名や特性も多岐にわたるため、広く深く理解しきれている人はまだ少数派です。こうした福祉の業界に属し、発達障害をより理解したいという人にも情報を伝えていくのが当社の役割だと考えています。

もう一つは、ポジティブなメッセージをしっかりと伝えきること。発達障害というのは医療の概念です。医学的には病気という表現ですし、病気や障害という言葉にプラスのイメージは抱きにくいのが通常です。実際、発達障害の診断をされてうれしい人はほぼ皆無ともいえるでしょう。しかし、苦手なことがたくさんありながらも、その力を上手に使えば社会に貢献する人たちになりえます。英語でも発達障害の力はUntapped Resource(まだ十分に活用されていない資源)と表現されることがあり、当社でも同じような価値観を社会に発信していっています。ただそのような大上段の話にならなくても、発達障害の人と接すると意外なハプニングが日々起こり、考え方によっては生活にアクセントがついたり面白みを感じられたりする人たちともいえます。大きな意味でも小さな意味でも発達障害の魅力を社会に伝えていきたいと思っています。

行っている活動

主催セミナー 「なるほど発達障害 Kaien Meetup」

Meetup(ミートアップ)は気軽に集まれる場という意味。発達障害のことを身近に感じてもらえるように当社内外の人を呼んで話題を提供しています。会場は当社オフィスです。詳細・ご予約は 専用のオンラインフォームblank_blue から。

外部セミナー・出前授業

当社のスタッフが皆様のもとに赴きセミナーを行ったり、当社プログラム・発達障害体験ワークショップなども行っています。年間数十の依頼があり、全国に赴いています。

セミナー・出前授業のお申込み・お問合せはオンラインフォームblank_blueで受け付けています。これまでの講演一覧や今後の講演予定は 講演ページ をご確認ください。

Decobo通信

当社のスタッフブログやニュースレター、セミナーの内容を冊子化したものがDecobo通信です。編集や発想の業務を当社の就労移行支援やガクプロの利用者が行い、仕事の体験に役立てるという側面もあります。Kaienオンラインショップblank_blue で販売しています。

専門誌寄稿・学会発表

医師が読む専門誌や医療・福祉関係者向けの雑誌向けにも寄稿しています。話題提供者として医学の学会に招かれることも多く、医療関係者では気づかない切り口から発達障害の可能性や課題の発表を行っています。詳しくはメディア掲載情報へ。

メディアへの協力

NHK・朝日新聞などの国内既存メディアや、ネット記事、また海外のメディアまで幅広く対応しています。詳しくはメディア掲載情報へ。

熊本にTEENSのプログラムを!

当社について。まずは利用説明会にお越しください。採用情報も下記から。

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熊本空港でフライト待ちです。今日はほぼ熊本市内でした。

空港は震源地に非常に近いため空港のレストランもまだ全部閉まっているなど影響は残っています。街中は見た目としては落ち着いてきているように見えますが、NHKを見ても傷跡は人々の心や生活にまだまだ残っていて、むしろこれからだなぁという印象でした。

NHK熊本の皆さん 良い取材続けてください!

今回熊本に来たのは理由があります。それが当社のプログラムを活用してもらおうという”営業”です。Kaien/TEENSでは、当社のプログラムを地方で行っていただく『地域パートナーシップ制度』を準備しています。この夏から展開予定です。

<参考>地域パートナーシップ制度

実はこのパートナーシップ制度は2月ごろから募集を開始したのですが、はじめに手を挙げてくれていた約10団体のうち一つが今日訪問してきた熊本の法人でした。しかも地震の翌日に当社の見学をする予定だったのです。

地震が起きた時に、「まさか大丈夫だよね」とメールをすぐ打ったのを覚えています。皆さんご無事だったとのことですが、代表のお宅や事業所も全半壊されたという事態だったので、当然見学はキャンセル。その後は落ち着くまで特に当社では出来ることもなく、静観、という状況でした。

使えなくなった旧事業所の近く

事業は1週間後に別にオフィスを借りて再開されていて、今日も定員いっぱいの10人ぐらいのお子さんが来るということでまずは安心しましたが、地震の影響で退職せざるを得ないスタッフが出るなど色々と頑張って経営されているなと感じました。

僕もとにかく経営していて最も怖いのが自然災害です。中小企業の経営者として他人事ではありません。もし当社プログラムを入れることで、つまり、実業で支援できる可能性があるなら、是非したいな、と思って今日は訪問させていただきました。上手くいくとよいと思います。

今回は鹿児島との県境に近い人吉の法人にも伺いました。こちらはなかなか長閑で、球磨川は初夏の美しさでしたので、以下写真を共有します。

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障害ある子の「カルテ」義務化について

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朝日新聞で報道された、”障害児”を小中高で支援しやすくする『カルテ』の導入について。やや周回遅れかもしれませんが、ブログで触れておきたいと思います。

【朝日新聞】 障害ある子の「カルテ」義務化 小中高共通、学校が作成
http://www.asahi.com/articles/ASJ4W44NXJ4WUTIL01Z.html

まず記事を引用します。

文部科学省は進学先にも引き継げる「個別カルテ(仮称)」を作るよう、各校に義務づける方針を固めた。通常学級に通う比較的軽い障害や発達障害の子どもも対象で、2020年度以降に導入する。 

個別カルテには子どもの障害や健康の状況、保護者と本人の希望や目標などを書き込む。卒業後は進学先に渡し、これまでの子どもの状況を把握してもらう。 

新しい学校が障害に応じた最適な指導方針を把握しきれていない恐れがあり、特に高校では適切な進路指導がしにくい状況にあると文科省はみている。 

個別カルテは、いまの支援計画と指導計画をもとに、小学校から高校まで引き継ぐことを前提とした書式を目指す。文科省は20~22年度に順次始まる小中高校の新学習指導要領での義務化を検討する。

これについては、ちょうど報道の数日後、文科省の会議に僕もお呼ばれしていたのですが、そこで担当部署の方が検討会で説明されていました。が、官僚らしい抜けもれない話し方でちょっと内容思い出せないのですけれどもね。。。申し訳ございません。。。

いずれにせよ、まだ確定ではないということ。

僕としては大賛成です。できれば放課後等デイサービスや医療機関などにも広げてほしいなと思うほどです。というのも、今、障害の有る子の親は、学校が変わるごと、もっと言うと担任が変わるごとにいちいち自分の子の説明をしないといけないですし、学校で起こったことを医療や福祉の関係者にも説明しないといけないしという状態です。

誰でも生きづらい社会になっていて、子どもも生きづらくなっていて、特に特性のあるお子さんだと生きづらさは増しているわけで、学校のその場限りの対応では普通に育てるのも難しい中、複数の支援の力を借りながらなんとか育てていく親はとても多いのです。

でも複数の関係者になればなるほど、コミュニケーションロスが発生して、結局もう面倒だから一つのところに任せようという、子育て疲れをする親が多くなっている気がします。なので、障害児向けのワンストップサービスみたいな言葉に必要以上に惹かれてしまう親が出るのだと思います。

ワンストップが一般的には悪いわけではありません。でも、人が育つ時にワンストップというのはなんか気持ち悪いというか。。。車の修理とかではないので、いろいろなところにつながりながら育つのが人間だと思います。それは障害があろうがなかろうがそうだろうと思いますし、なかなか理解されない、発達障害の場合だと、多面的に育ててもらう時に、さくっと前提が関係者に入ったほうが良いと思うのですよね。

カルテという言葉が良いかどうかは別とします。またカルテを作ったところであまりうまく動かないかもしれません。でも、一つの取り組みとしては小中高そして大学の連携を考える上では有効な策だと思いますし、上述の通り福祉や医療にもつなげてほしいと思います。文科省と厚労省で縦割りを越える必要はありますが。。。

実際、すでにある親御さんは各支援機関での情報を一つの、パスワード付の、ウェブサイトに上げていて、それを関係機関が確認するように、独自カルテを作っている方もいるほどです。それほどまでに情報の共有って進んでいない一方で、皆に基礎的な情報を把握してほしいという親の気持ちは切実なのです。

なお、先に開いた当社の利用説明会では、「障害の有る子を特定してその後管理しようとする国の策略があるのでは?」と心配する声も上がっていましたが、さすがに心配し過ぎだと思います。それだけの力が行政府にあれば、今の我が国を取り巻く問題もだいぶ解決できていると思うのですが。。。

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一般枠でも障害者の合理的配慮は認められるのか?

当社について。まずは利用説明会にお越しください。採用情報も下記から。

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日本では「診断」を受けるなどで「社会的な制約」のあると認められた人は、「障害者手帳」を申請・取得することができます。「障害者手帳」があると様々な「支援」が受けられます。その一つが「障害者枠」 ”でも”働けるという点です。

障害者手帳のメリットデメリットについては以下をご参考にされてください。

・障害者手帳・受給者証 (主に大人の発達障害)
http://www.kaien-lab.com/aboutdd/certificate/

・障害者手帳・受給者証 (主に子どもの発達障害)
http://www.teensmoon.com/pdd/certificate/

「一般枠」で働く「障害者」の存在

数行前の文で”でも”を強調した理由。それは、実は障害者手帳があっても一般枠で働くことも出来るからです。

大きな数字で見てみましょう。人口の5%ぐらいの人が障害者手帳を保有していて、障害者雇用率が2%ということは、3%の人はどこに行っちゃったの?というと、多くは働くということができない、していない、人なのですが、それ以外にも多数の方がいらっしゃいます。その相当数が一般枠で働いていると僕は考えています。

実際障害者雇用が足りていない企業が、一般枠で働いている人に「障害者手帳を保有していながら一般枠で働いている人はいないですか?申し出てもらえないですか?それによって解雇することもないですし、むしろ配慮をしっかりさせてもらいます。もちろん障害者雇用率の助けにもなります。」みたいな連絡をすることがあります。(※その時は労働者に不利益にならないようにいろいろと労働局の指導も入ります。) で、その結果複数人が名乗り出るというのが通常です。そのぐらい多くの人が一般枠で働いています。

”障害者”に認められた権利擁護 「合理的配慮」

ここで話題としてもう一つ提起したいのが「合理的配慮」です。

今年(2016年)4月から障害者差別解消法が施行されて、「権利擁護」の考えが障害者関連の各法律に盛り込まれています。この改正点については先日もブログで触れました。

大学における障害者合理的配慮 特に発達障害のある学生の就労支援について
http://ceo.kaien-lab.com/2016/04/blog-post_19.html

さくっと説明すると「自分はこういうことで困っているので、かくかくしかじかという配慮をしてほしい」と”障害者”側から主張する権利が明確になりました。その主張が認められるかどうかは「合理的」かどうかで判断されすべてすべてが配慮されるわけではないですが、少なくとも主張はできるというわけです。

「一般枠」でも「合理的配慮」を求められるのか?

この記事で触れてきた「一般枠でも実は”障害者”がいる」といことと「合理的配慮が認められた」という2つのことで新たな疑問が出てきました。というよりも今までも会った疑問がより明確になってきたのです。

合理的配慮で最も注目が集まっているのが、これまで「障害者」について対策が遅れていた大学です。というのも、大学ではそもそも障害者枠というのが無いので、合理的配慮という概念の導入に戸惑いや期待が高まっています。

一方で、これまで雇用の現場では「障害者枠」という既存の制度があります。このため「合理的配慮もある程度はすでに先取りしています」みたいな雰囲気があるように僕自身では感じています。が、先に指摘した通り実は「障害者」は「一般枠」にもたくさんいます。「障害者手帳」を持っていない診断レベルだけれども苦しんでいる人まで含めると、人口のどのぐらいの割合なのか調査はありませんがかなり高いと思います。(個人的な印象ですと10%ぐらいでしょうか?)

微妙と思われるのが、上述のように、①「障害者手帳」は保有しているけれども「一般枠」で働いている人や、②「診断」だけで「障害者手帳」はないけれども「一般枠」で働いている人で、なんらかの配慮があったほうが上手に働ける人となります。

「一般枠」は「障害者枠」の対極にありますので、”配慮をしなくてよい枠”と思っていた企業が多いはず。たしかに、「障害」、とか、「合理的配慮」、という仰々しい概念を出さなくてもよい程度の人が一般枠で働いているというのが社会通念だと思います。が、しかし、実際上はたくさんのグレーの人が「一般枠」で働いているとしたら、その人たちに起業や職場がどのように向き合うのかは今後の課題だと思います。

「障害って何?」という議論が続く

法律には「障害者手帳を持っていないと合理的配慮が受けられない」とか、「障害者手帳を持っていないと障害があるとは言えない」ということは書いていないはずなので、大原則としては障害があると自分がおもったら「合理的配慮」を求めることができそうです。「一般枠」でもしかり、「障害者手帳」が無くてもしかりです。

ただし、そんなこと言い始めると全人類すべて何らかの苦手を抱えているため、”配慮を要求する合戦”に突入する懸念もありそうですし、やはり「障害者枠」という制度がある以上、「合理的配慮」も「障害者雇用」の中で基本的にはイメージされていて、法律上は「一般枠」で「合理的配慮」が担保されていても、一つ一つの配慮が「合理的」だと認められるラインは「障害者枠」のそれよりも、非常に高いものなのだと思います。

実際上の運用はこれから見えてくると思いますので、事例がいくつか見えて来ましたら僕も再度この話題を取り上げたいと思っています。今のところのまとめとしては、たえず生きづらい人、働きづらい人がいる。特に人口が減る中ではその人たちを上手に活用することが社会にとって有効であり、その線引き(何が障害か)は時代や場面によって変わるものをまず理解することなのだと思います。

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話題になっている NNNドキュメント「障害プラスα~自閉症スペクトラムと少年事件の間に~」を見ました。

界隈で話題になっていたNNNのドキュメンタリーを見ました。日テレ系のドキュメンタリーですね。一部では再放送取りやめを求める声もあったほどいろいろと反響があったようです。

視聴後の感想①

「障害プラスα~自閉症スペクトラムと少年事件との間に~」は自閉症への間違ったイメージを広げた? 高橋秀樹[放送作家/日本放送作家協会・常務理事]

視聴後の感想②

【NNNドキュメント障害プラスα~自閉症スペクトラムと少年事件との間に~】を見て ~NPO法人ADDS共同代表くまのBlog~

メディアリテラシーが必要な番組であることは確か

感想としては、(Nスペとかクローズアップ現代とかNHKのドキュメンタリーと違って)、NNNドキュメントはお金の無い中で頑張って取材したんだろうなぁ、なのでかなり内容が薄いなぁ、強引だなぁという感じです。きちんとした背景理解のもとに制作側の状況を考えながら、つまりメディアリテラシー高く見れば、制作側が伝えたかったことはある程度分かりますが、多くの人は怒るのは当然かなぁと思いました。見る側にも見る力が必要というわけですね。

いくつか僕の目(かつてNHK勤務です)からポイントを。

【1】 柳楽優弥さんのナレーションが良くない

柳楽優弥さんというのは俳優だそうです。そういえばカンヌで賞をとった方だったと思い出しました。この方のナレーションがまあ良くないです。ナレーションは番組の、まさに”トーン”を決めるので重要です。今回のナレーションの場合、非常に暗く、じめじめとした感じの声。かつ、「ああ、この人自閉症スペクトラムのこと理解せずに原稿を読んでいるだけだなぁ」という印象を(少なくとも個人的には)抱いてしまう浅いナレーションでした。宮沢りえさんとか女性の声のほうが良かったと思うのですけれどもね。。。そもそも柳楽優弥さんがそう読みたかったわけではなく、ディレクターの好みかもしれないのですが、いずれにせよナレーションはかなり反感を買ってしまった一つの要因に思いました。