採用情報

親子で理解する発達障害 進学・就労準備のススメ方 5/16(月)発売

当社について。まずは利用説明会にお越しください。採用情報も下記から。

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昨夜はタレントの又吉さんが「大人の発達障害」を取り上げたらしく、急に当社のウェブサイトのアクセスが増えていました。第一弾で取り上げてくれるというのは界隈の人間としてありがたいです。

又吉が「ZERO」でキャスターデビュー「大人の発達障害」を伝える
http://www.hochi.co.jp/entertainment/20160428-OHT1T50223.html

 

◆鈴木監修本 「親子で理解する発達障害 進学・就労準備のススメ方」 ついに発売予定

さて、本来だったら今頃刊行されていたはずの僕が初めて監修した本の発売日を編集者側から教えてもらいました。5月16日とのことです。Amazonで予約がもうできるようです。

親子で理解する発達障害 進学・就労準備のススメ方
http://amzn.to/1NZJlDt

 

◆発達障害関連の支援者向けは今秋以降に発売される専門誌にご期待ください

なお、こちらは3,000円以上する本になりそうですが、市川先生・宮尾先生・日原先生・橋本先生・内山先生・田中先生など、そうそうたる先生方が執筆陣に加わる「発達障害のリハビリテーション」という本が今秋以降に発売になります。ちょうど今日僕の担当分を書いたところです。”ススメ方”の本は一般向けで、”リハビリテーション”のほうは支援者向けです。

お歴々が並ぶ中、『多職種アプローチ』の章で 『就労支援の実際』の執筆を担当

1万3千字です。これまで書いた原稿を下敷きにしましたがやや疲れました。マーラーの5番と7番とショスタコーヴィチの5番にも助けられました。内容は以下のような感じで第2章は文字量をオーバーしたので削る可能性が高いです。特に4,5,6章の部分が重要かなと思います。

はじめに

【1】就労移行支援事業とは

  • 1.1 障害者総合支援法に基づく制度
  • 1.2 利用者数・事業所数は頭打ち
  • 1.3 発達障害に特化した就労支援はまだ少ない

※削除? 【2】就労移行支援の類似機関

  • 2.1 特別支援学校
  • 2.2 就労継続支援A型・B型
  • 2.3 公共職業訓練
  • 2.4 障害者職業センター

【3】就労支援を利用する発達障害者の概要

  • 3.1 年齢別
  • 3.2 性別
  • 3.3 診断名別
  • 3.4 前職の有無と給与
  • 3.5 ケース

【4】プログラムの目的・内容・運営ノウハウ

  • 4.1 目的は自己認知・仲間づくり・動的コミュニケーションの3本柱
  • 4.2 プログラムは”穴掘り”でも良い?
  • 4.3 Here and Now
  • 4.4 カーナビを手本に 目的地と経路を視覚化して伝える
  • 4.5 後出しじゃんけんをしない

【5】発達障害者にあった職種・職場に結び付ける

  • 5.1 障害者も戦力になるべき
  • 5.2 発達障害者が企業から注目される訳
  • 5.3 下流工程で発揮される強み
  • 5.4 職場におけるナチュラルサポートとは

【6】限界・課題・展望

  • 6.1 職業の“賞味期限”の短さ
  • 6.2 高等教育に増える発達障害学生
  • 6.3 素人でも接しやすい発達障害

◆Kaien関連本を探してみました

最後に。ついでにAmazonで発達障害で検索したところ、僕がかかわっている本が目につきましたので告知しておきます。

臨床心理学第16巻第1号―発達障害のアセスメント
http://amzn.to/1N6fKgP

 
 
Decobo通信 第一号: 10代の発達障害 発達障害丁々発止 他
http://amzn.to/1Tj1kGB

 

 

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息子の孤高の人生に道筋がついたKaienとの縁 ~私とKaien 第6話~

『私とKaien』は当社の就労移行支援を利用していた訓練修了生や、ガクプロやTEENSをご利用中のお子様を持つご家族など、Kaienと一緒に発達障害の魅力を世の中に広げていただいている方々へのインタビューシリーズです。第6回は、大学一年生からKaienの就活プログラムを利用し、ガクプロ、就労移行支援を経て不動産会社の障害者枠に就職した、23歳男性のお母さまにお話を伺いました。

息子の孤高の人生に道筋がついたKaienとの縁

保育室から脱走、孤立型アスペルガーの息子

 息子は23歳、孤立型のアスペルガーです。Kaienを初めて訪ねたのが4年前の2012年1月4日、大学一年生のときでした。将来の道筋がつかなくて暗中模索だったときです。社長である鈴木さんの第一印象は「クールで厳しい方」。後々この印象は変わっていくのですが、面談では「漫然と大学に行っていてもね。いくら勉強ができたって、このままじゃアルバイトも受かりませんよ」と言われて大ショックでした。でも、うすうす気づいていたことをはっきり指摘されたことで、するべきことが見えました。息子の将来に光が差したと思ったんです。

 息子は小さいときから一人で行動する子でした。集団でいるのが嫌で、保育園のときはよく保育室の鍵を開けて脱走しました(笑)。6歳で児童精神科を受診したときは多動の部分が注目されて、ADHDとの診断。でも私はどうもその診断に納得できず、小学校3年生でよこはま発達クリニックへ行きました。そして初診日にアスペルガー症候群と言われたんです。この病院には今も通院しています。

 人と話すのが苦手で、自分の考えを口にするのにもとても時間がかかる子でした。スクールカウンセラーとのやり取りも最初のころは筆談でしたし、困っていることがあってもなかなか話さない。勉強は割と得意で、保健室登校もしつつ小・中・高校とずっと普通級でした。中学のときだけいじめられましたが、そんな時でも「大丈夫」「何も困っていない」と話さないんです。本人の状況をできるだけ把握しようと、小学校6年間は、私と担任の先生とで毎日交換日記をしていたくらい(笑)。

 集団行動と同級生も苦手。運動会、学芸会、体育祭、文化祭とすべての行事に支障が出ました。移動教室は大部屋にクラスの子と一緒に泊まるが嫌で、小学校6年生のときは副校長先生と同じ部屋に二人で寝たという(笑)。息子は落ち着いた年上の人に一対一で対応してもらうのが好きなんです。同級生って、容赦ない評価をしてくるじゃないですか。保育園のときも、脱走の目的地は園長先生の部屋でしたから。小中学校でもたまに校長室へ。基本的に穏やかで落ち着いていて、優しい人が好きなんです。

論理的思考のできる鈴木さんにあこがれて

 そんな息子が、意外にも鈴木さんを好きになりました(笑)。あこがれたんですね。指摘は厳しいですが的確で、冷静に説明してくれる。息子は納得しないと動けないタイプですから、頭ごなしではだめなんです。自分ではできないながら、論理的思考やそれをできる人も好き。鈴木さんと面談する前は「大学1年から『就職応援パック』なんて行ってどうするの」と言っていた息子が、鈴木さんに会いたくてやる気を出しました。そして一対一の面談を重ねるうち、鈴木さんの熱意と愛情もわかってきたんです。

 利用を開始した時はまだガクプロがありませんでした。大学3年でガクプロへ異動しましたが、どちらにしろ、うちは就活はKaienにお任せでした。月2回の鈴木さんとの面談を頼りに、応募書類の添削から面接練習まで、濃密にやりましたね。面接練習の話し方がロボットみたいなので抑揚をつけたり、批評家みたいな偉そうな視点を直したり。本当はガクプロの飲み会にも参加してほしかったんですけど、一度も出られなかったです。すべてのプログラムに乗らなくても、目的別の利用を認めてくれるのがKaienのいいところですね。

 大学2年生の冬には年賀状の仕分けのアルバイトに落ちて、鈴木さんの予言が当たって親子ともども大ショック(笑)。でも新橋でまだ募集していると聞いて、今度は受かりました。息子は仕分けがすごく面白くて楽しかったみたいで、結果的に大学3年と4年でも同じアルバイトをすることになりました。

 仕分けの面白さを知ったことが、今の仕事にもつながっています。大学4年生の2月に受けた、障害者枠のハローワーク合同面接会で決まった会社です。息子は「一生で一番大きい買い物が不動産だから」と不動産業界に興味があって、面接会でも業界を絞って受けました。4社受けて1社だけ選考に残り、内定が出たのがなんと7月3日。会社が選考を急いでいなくて、面接2回、実習1回をゆっくり受けていきました。入社日は8月1日です。

 大学卒業と同時にガクプロから就労移行支援に移っていました。就労移行支援には4カ月しか在籍しませんでしたが、就職の準備期間として、勤怠を安定するのにとても役に立ちました。息子は大学時代ずっと昼夜逆転の生活をしていましたから。評価表の制度もよかったです。発信や受信などソフトスキルを10段階評価で客観的にフィードバックしてくれる。自己評価が高い息子ですが、スタッフ・講師の評価と比べて意外にずれてないな、とかちょっとここは課題かな、とか、分かりやすいんですよね。

携帯電話
祖母から譲り受けた携帯電話。メールはできない、話すだけの「らくらくホン」。就職するまで携帯電話を持っていなかったが、緊急時の連絡手段として持つように。

定着支援でスタッフに会えるのを楽しみに

 働いて8カ月になります。障害者枠の人だけ20人くらい集まっている部署で、息子も働いています。仕事内容はデスクワークと軽作業が5割ずつ。息子の好きなメール便の仕分けと届けは1日2回あります。郵便局等から届く便を、3つある会社のビルにそれぞれ届けに行くんです。マニュアルがない会社で、先輩について覚えていきます。息子は記憶力はいいし、PC作業と日報がないところも、本当に合っているなあと思います。私に似たのかアナログだし、文書を書くのも苦手なんです。就労移行支援でもPC作業と日報には相当苦労していましたから。

 今のところ、仕事には一日も休まずに行っています。本人としては、仕事は10点中7点。完璧主義の息子にとっては、かなりいい点数です。やりがいもあるみたいで、部署のレイアウトが変わるたびに覚えなおしたり、全国の支店名を覚えようとしたり、メール仕分けを効率化するために本人なりの工夫をしています。定着支援は1カ月、3カ月、6カ月の3回ともスタッフの方の鈴木さんが来てくれました。同じ「鈴木さん」でも鈴木社長とは別の方で、息子のキャリアカウンセリングの担当者でした。本人は定着支援で会えるのを毎回とても楽しみにしていました。Kaienのスタッフは他の方も、みな信頼しているみたいです。

ノート
上司に言われて仕事のメモをノートにつけるように。就労移行支援利用の段階では、メモを取る習慣はできたものの、裏紙に書いてその後の整理をうまくできていなかった。

豊かなソロ活を送ってほしい

 一人っ子なので、親亡き後が心配ではあります。例えば、障害者手帳や障害年金など福祉制度は更新制で申告制なので、これら手続きを期日までに自分でできるかどうか。息子は事務処理が苦手なので、行政とのやり取りが心配です。何かあったときのために、地元自治体の就労生活支援センター、保健師などとはつながっています。いまは夫と私と3人暮らし。この先親が死んでも困らないように、あと2~3年したら一人暮らしをさせて、30歳までには生活を自立させたいです。

 息子には平日は安定して働いて収入を得て、一人の余暇を楽しんでほしいと思っています。いわゆるソロ活です。小学校3年生の時、当時通っていた発達障害の療育機関の方から、「一生友達はできないでしょう」と言われました。本人は口にしませんが、孤立型とはいえ本当は友人が欲しいんです。でも何を話していいか分からなくて、向こうが離れていってしまう。無理に頑張ると傷ついて2次障害につながりかねないですから、主治医やカウンセラーと相談して、小さなころからなるべく人付き合いを減らす方針でやってきました。

 私たち両親が、親であり親友です。小さい時はよく叱っていましたが、障害だと分かってからはずっと「いつも君の味方だよ」と伝えてきました。だから自己評価も高いんですね。趣味作りもソロ活の一環。一人でずっと楽しめる趣味をと、ピアノ、体操教室、重量挙げ、水泳といろいろ体験させてきました。唯一続いているのがスノーボード。高校でもスキーだけは大好きで、大嫌いな合宿にも毎年行きました。好きなことには命懸けなんです(笑)。趣味を楽しみ、孤高の人生を歩んでほしい。一人でいることに、胸を張ってほしいんです。

(取材:2016年3月)

■Aさん:アスペルガー症候群の23歳のご子息を持つ。大学1年生からガクプロの前身にあたる就労応援パックを利用し大学3年生でガクプロへ。昨年に大学を卒業して就労移行支援に移行。利用4カ月目で就職が決まり、就職して半年が経つ。

告知『リアル版 私とKaien』

「私とKaien」で取り上げた方々に直接講演・お話しを頂く『リアル版 私とKaien』。ご予約はオンラインフォームからのみ承っています。必ずお一人ずつ別メールアドレスにてお申込みください。

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井の中の蛙と知る 地域巡礼

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当社プログラムを各地で活用してもらおうという地域パートナー制度

今日は北陸です。当社のプログラムを使ってもらうため、地方の福祉事業所を訪問しています。

北陸新幹線に初乗車 快適です!!

福祉における「東進 衛星予備校 & インテル入ってる」を目指す

地域の学習塾が東進ハイスクールの動画で首都圏と同じ質を維持しているように、また自らの組織のアイデンティティを保ちながらコアなパーツの一つであるCPUをインテルに外注するパソコン業界のように、福祉の中で「東進 衛星予備校 & インテル入ってる」を目指すのが、Kaien/TEENSの地域パートナーシップ制度です。

就労移行支援(障害のある人が通う就活支援の事業所)、放課後等デイサービス(障害のある子どもが通う学童のような事業所)、そして大学生・専門学校生向けのプログラムとなり、主に発達障害のある大人や子ども向けに作っています。(でも精神障害や知的障害の方々にも十分使えるのだなぁというのは日に日に思いを強くしています。)

当社のプログラムは動画や資料がふんだんにありますので、地方でもインターネットにつながっているパソコンがあれば即使ってもらえる部分が多く、でも仏作って魂入れずにならないようにメソッドなども共有して行きたいと思っています。

「アンパンマン放課後等デイ」や「ドライブ放課後等デイ」

前回仙台に行った時に福祉事業の経営者の方と意見交換をし、その土地土地における事業主の現状の見立てを伺った話を書きました。当社が役に立てる部分があるなと感じるとともに、なんというか酷い運営をする福祉事業所があるといううわさを聞きがっくりとしました。

【参考】親としてできること 支援者としてできること 経営者としてできること
http://ceo.kaien-lab.com/2016/04/blog-post_10.html

今日も北陸のある団体に半日伺い、地域で真剣に取り組んでいらっしゃる方々の話に刺激を受ける一方で、「アンパンマン放課後等デイ」や「ドライブ放課後等デイ」という言葉を聞いて驚きました。

※アンパンマン放課後等デイ ・・・ アンパンマンをテレビで見せるだけなど、特にプログラムもない、ただ預かっているだけで積極的なかかわりをしない放課後等デイについて使う言葉とのこと。そもそも著作権大丈夫か?と思う前に、酷いなと。


※ドライブ放課後等デイ ・・・ 放課後等デイでは、一人では通えないお子さんが多いため、送迎を車で行う事業所があるが、複数の子どもを送り迎えしていると車の中で過ごす時間が非常に長く、実は事業所にはピットストップ程度にしか立ち寄っていないような、ドライブだけを楽しませているのかという放課後等デイのこと。

放課後等デイでは、公費が投入されている以上、障害児の「お預かり機能」も求められていながら、「療育・教育機能」もきちんと果たすべきだと思います。そうでなければ一人当たり1万円/回も公費を投入されていることを説明しきれないと思います。

こういうひどい事例は、放課後等デイだけではなく、就労移行支援など大人向けでもたくさんあるようです。僕は地域パートナーシップ制度で外回りをするまでほとんど知らないうぶな事業主でした。反省するとともに、なんというか、こういうサービスを当たり前のものとしたくないなと強く感じます。

もちろん競争原理で最終的には排除されるかもしれませんが、福祉という、多くの人からわからない、かつ案外小さな分野だと、「職員が○○の専門的な資格持っています!!」ぐらいの説明で大丈夫と勘違いをしてしまう利用者・ご家族が多いのではないかなぁと。。。競争原理が十分に働きづらいというか、情報の非対称性がそのままになりやすいというか、利用者側からサービス事業者の質がブラックボックス化されやすいというか、、、不安はぬぐえません。

地域に光る事業所がある

一方で、当たり前と言ったら当たり前ですが、地方で実績を上げている事業所はたくさんあります。当社の地域パートナーシップ制度に申し込んでいただいている事業所は、マーケティング用語でいうと「イノベーター」。

現状に満足せず、新しモノ好きで、リスクをとり変革していく人たちだという印象があり、やはり実績を残しそうだったり、他との差別化を真剣に考えているなという印象があります。

ですので、今日も僕が説明する時間よりも、むしろ先方の事業を聞く、工夫や取り組みのコツを教えてもらう時間が長いです。なぜか当社はこんなに光る事業所がある中でそこそこ注目頂ける存在になったとは思うので、しっかりこうした当社としても学びの多い地方の事業所を連携を深めたいと、イノベーターたちと出会う度に感じます。

自分はこれまで一都三県を出て、当社事業を広げることに、非常に臆病になっていました。質が保てないのではないかというのと、事業リスクが広がるというところからです。が、こうやって訪問させていただくと、学びが多いなという印象です。当社が伝える部分以上に、当社に取り入れられる部分がとても多い。福祉の特徴は組織の境界があいまいで、良い意味ではノウハウを共有しますが、悪い意味ではなあなあ・なれ合いになると思っているのですが、その境界の曖昧さを上手に活用して、しっかりとお互いに刺激し合うパートナーシップ制度を作っていきたいと思っています。そしてそれが福祉のレベルやブランドイメージの底上げにつなげていきたいと思います。

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春 みちのくの旅 NHK仙台にもノーアポで立ち寄りました

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当社プログラムを各地で活用してもらおうという地域パートナー制度

ウェブサイトで発信しただけでありながら、手を挙げていただいた企業・団体を回らせていただいています。まずは数団体から、でも早めに100拠点に根付かせたいです。

今日は東北です。

仙台ではNHKの近くをたまたま通ったので、9年ぶりに寄ってみました。(2006年から2007年は僕もここに勤務しました。) ちょうど同期の塩澤というアナウンサーがいたので数分間ですが立ち話。もう少し驚いてくれればよいのに。。。スタジオでは津田さんが放送中でした。変わっていないですね。

夕方は足を延ばして岩手へ。

やっぱり現地に行くと気づくものがたくさんあります。上手にパートナー制度に取り込んでいきたいと思います。

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大学における障害者合理的配慮 特に発達障害のある学生の就労支援について

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今日は4年ぶりの文部科学省。「障害のある学生の修学支援に関する検討会」の第1回でした。

仕事がギリギリで数分遅れたと思ったら1時間間違えていて、「ああよかった仕事ができる」と近くの喫茶店でPCをたたいていたらギリギリ到着になってしまって、のっけから委員の皆さんにご迷惑をおかけしてしまいました。。。

この検討会は4年ぶり。前回は平成24年でした。前回も委員に選んでいただき、今回も引き続き御呼ばれしています。

当時は、、、

・2006年 国連総会で「障害者権利条約」採択
・2011年 「障害者基本法」改正
・2012年 「障害のある学生の修学支援に関する検討会」(※この議論が第一次まとめとなる)

このような流れで、日本の法令ではきちんと定義されていなかった”合理的配慮”の概念が含まれた権利条約を批准する流れが決まっていた中で、大学としてどう先取りして対応していくのかという、僕にとってはなかなか難しい話でした。。。

ちなみに、そもそも合理的配慮ってなんなのか、は、僕自身も恥ずかしいことにくっきりはっきりとはわかっていません。何が合理的で、何が配慮で、二つ合わさるとどういうこと?とか、、、そもそもなんで今になってバタバタ法律を修正したり、検討会を開かないといけないの?それほどこれまでと大きく違う概念なのという感じです。

これでも委員なの?と笑われてしまうことを恐れず、僕としての合理的配慮の理解を恥ずかしがらずにお伝えしますと、合理的配慮はこれまでと大きく2つのポイントが違う(あるいは明確になった)と感じています。それは、(1)権利主張の考え方であること、(2)過重な負担ではないこと、です。

一つ目の権利主張ですが、つまり配慮されるのは権利だ!と主張することが前提とされていて、逆に言うと主張しないと認められにくいということだと思います。非常にアメリカ的です。(Wikipediaの説明もそういう流れで書いてありました。) もちろん、簡単に想定される配慮はきちんと事業主側・大学など機関側が整備しておく必要があると思いますが、障害というのは個々人によって異なり、求める配慮も異なるということが、そもそも論になっているのだと思います。このため、事業主や大学側も全部を予想して事前に配慮することは難しく、このため、当事者側が具体的に配慮事項を要求することが重要だし、それにしっかり社会の側が向き合おうという流れなのだと思っています。

二つ目の過重な負担ではないことですが、これは経済的などの理由で合理的なのかどうかです。つまり権利・配慮を求める側と、それを理解する側が、お互い歩み寄りましょう、その時の基準がその配慮を実行するときに経費が多すぎない、時間がかかり過ぎない、労力がかかり過ぎない、合理的なものでなければ、つまり過重な負担だったら、ストレートに言うと断ることもできる、ということだと思います。(もちろん逆に言うと合理的な手段を探りそれがあれば断っちゃダメ、ということでもあります。)

この2点がこれまでより明確になって様々法律や指針も変えていかないとね!ということになっていたのが4年前だったと思います。当たり前っていえば当たり前の2つの概念なんですが、法律って、あるいは概念って本当に難しいですね。。。専門に法律を選ばなくてよかったと思いますし、公務員にはなれなかったなぁと改めて思いました。

さて、その4年前の第一次まとめでは、具体的には各大学で対応策・要領を策定するときに指針となる方向性を示したのだと僕的には理解しています。ここでは障害ある学生という定義や、その障害ある学生に対する合理的配慮とは何なのか、がテーマで、キーワードとしては、”情報公開”や”相談窓口設置”、”入試改善”、”教材の確保”、”教職員の啓発・育成”、などがあげられると思います。

で、以降世の中は以下のように動いています。

・2014年 日本が「障害者権利条約」批准
・2016年4月(つまり今月) 「障害者差別解消法」施行

今回は前回の検討会での「第1次まとめ」を踏まえ、また前回の話し合いの時には具体的に見えていなかった「差別解消法」のもとで、どのように前回話した内容を実効あるものにし、また前回時間切れになっていた現場レベルの話ができるかということだと、僕自身は理解しています。

かつ法律に加えて、今日の資料でもありましたが、また前述の通り、障害学生数のたった数年での大幅増、特に発達障害の学生の顕在化が流れとしてあり、また就職に結びつける具体策まで行けていない壁も現場から聞こえてくるということで、いかに有効性のある措置をとっていけるかが課題として大きくなってきているのだと思います。

僕が呼ばれている理由が「発達障害」の「就労支援」の話であり、ここがこの4年間で大きく動いている分野でもあるなと、資料を見たり、文科省の担当者や他の委員の方のお話しを伺ったりしながら思ったのでした。

どういう風に話が動いていくのか。今日のお話しだけでは判然とはしませんが、単なる大学の話ではなく、大学と他の機関との連携が重要なテーマになりそうです。

つまり、高校と大学の連携とか、大学と大学との連携(障害学生が急増と言っても全体の1%程度であり、少数派であることは変わりなく、なかなか一つの大学だけで専門性を有するのが難しいのでネットワークしましょうということ)とか、大学と福祉事業所との連携(文科省の制度と厚労省の制度の、いわゆる縦割りを乗り越えるには?)とか、が話になって来そうです。そしてそれは僕が日々向き合っている課題でもあり、選んでいただいた責務は発言で行動で示したいと思いました。

なお連携がなぜ検討会のテーマになるのか。例を挙げて説明しますと、、、障害のある学生が「かくかくしかじかの就労支援をしてくれ!」と大学に訴えた時に「一人の学生のためだけに当大学の部署だけだと、その支援は資金的にも人的にも余裕がなく配慮ができません」と答えると合理的配慮を考えたうえで断ったみたいに思えます。が、こういう他機関との連携で可能になるのであれば、大学もそこまで無理せず”合理的に配慮”できるから、断らなくても大丈夫になるよね、となり、お互いがハッピーになります。なので連携や制度の壁を乗り越える道を担保する考え方や仕組みを検討会では議論していくのだと思っています。

と、いろいろと偉そうに書きましたが、現場では自信はありますが、この道の専門家(学者)ではないので、間違っていることもあるかもしれませんので、何か発見しましたらぜひご連絡ください。

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親としてできること 支援者としてできること 経営者としてできること

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自分は障害福祉事業の経営をしながら、親でもあります。

支援をするときに、「その人の人生をなぞれ」とか、「自分の子どもだと思ったらどう思う」とか、スタッフに考えさせることがしばしばです。最終的に支援って、資格とか技術とかも重要かもしれませんが、それより重要なのは当事者意識を持てるかどうかだと思っているからです。それはおそらく自分の子どもが発達障害と診断されているという立場があるからだと思います。

最近、我が子の卒業式と入学式に出て、実は親としてできることと、支援者として出来ることは、自分の中では結構自然にくっついちゃっているなぁと思いました。自分の子と接するときもどこか支援者っぽいということもある気がしますし、当社に通う子に接するときも親みたいな視点で接していてあまり支援者っぽくないのかもしれないなぁ、ということです。おせっかい、という感じでしょうか。

でも、実はそう思っている障害福祉事業者って、そう多くはないのかなぁと思う出来事がありました。親目線、支援者目線、というより、経営者目線、が強いのが増えてきたのだろうなぁと。。。

先日仙台に行ってきて、同じような立場、つまり、親=支援者=経営者の方とお話しをしたのですが、障害福祉の分野も競争原理が働いていて、新規参入がかなりあり、その一つ一つについての分析をしてもらい、その分析に僕自身ショックを受けてしまいました。

僕は同業他社については必要最低限程度にしか見ないようにしていて、つまり内向きな思考になりやすいのですが、外を見ると、まあ、いろいろな業者がいるなぁと。。。

特に放課後等デイサービスや就労移行支援事業という、当社がいる分野は、雨後の筍のように事業所数が増えてきていて、各地でものすごい競争になっているようです。中にはもちろん尊敬できる同業他社も多数あります。でも、良く名前を聞くところは、本当に支援をしたいと思ってやっているのか、、、と思うような経営をしているところもあるようで。。。同業他社の中には経営のプロでしれっと上手に障害福祉事業を回しているところが幅をきかせつつあるという状況に改めて気づかされました。

もちろん、当社も株式会社で利益を出すのが是ですので、多くの福祉関係者からは資本主義寄りと思われていると思いますし、実際そうだと思います。でも福祉の専門家からも、通っている利用者やその家族からも、尊敬される何かをしっかり築きたいという気持ちが先にあります。

僕自身、このままでは日本の障害福祉のレベルが(悪徳業者とは言わないけれども、最低限の質を保って良しとする器用な業者によって)低いところで業界標準が出来てしまいそうで、危機感を感じています。上述の通り、僕自身、福祉業界からすると外様ですが、魂はあるつもりですので、良貨が悪貨に駆逐されるのは、嫌なのですよね。。。

自分もどこかで、支援者=親という気持ちよいゾーンから、経営者としてのレベルを上げ、経営者としての側面を意識しないと、ある程度当社も存在感を出していかないと現状の流れに埋没しかねないなとやや焦らされる一週間でした。

「放課後等デイってどうせこの程度だよね」、「就労移行支援って意味ないよね」とか、思われてしまうのではないかと。。。そういう焦りです。そして当社がやっているこだわりが多くの人に届かなくなってしまうという不安です。

「Kaienさんも大きいですよ」と言われることもありますが、中途半端な規模ですので、5倍10倍になっている他社を意識せざるを得ないのです。一定程度大きくないと良くないなとはいつも思っています。

でも、自分の中の質へのこだわりが強く、対人サービスって本当に整えるのに時間がかかるんです。大きくなる一方で、サービスが悪くなるのは許せないので、なかなか事業所を拡大する速度があげられないジレンマを感じています。

いずれにせよ、質を維持したい高めたいということが言い訳になって事業所や展開地域を限定しておくことは、大きな意味で自らの首を絞めることになるので、質を維持・向上しながら、全速力で展開していくという、二兎を追うことをなんとか成し遂げたいと思いますし、それによって、日本の障害福祉ってすごいよね、という評判を世間に行ってもらえるようなピースの一つになっていきたいと思います。

最近、政治ではオリーブの木とか、さくらの木とかいっていますが、当社も鎖国しているばかりではなく、積極的に外部と連携したいとも思い始めました。日曜夜にくよくよ悩んでいても仕方ないので、そろそろ帰宅して明日頑張ろうと思います。

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自閉症啓発デイ 2016 職場定着率(95%)で感じる社会からの認知

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今日4月2日は国連が定めた自閉症啓発デイです。

Change the Perception of Autism 自閉症の認知を変える ということをテーマに、僕が米国留学中にKAIENというプロジェクトが始まったのが2008年。帰国したのが2009年夏で、秋に株式会社Kaienとして創業。その半年後の2010年4月の自閉症啓発デイのイベントで、物珍しかったのでしょう、登壇させてもらってはや6年となりました。

他界された元自閉症協会会長の石井先生がそのイベントの最後に、「このイベントでは自閉症・発達障害の認知・理解が高まったと感じるが、一歩外に出ると厳しさは変わらない。なのでイベントで終わらせてはいけない。」というような趣旨のことを仰っていて、まさにそうだと感じたのを思い出します。

2016年。芸能人やマスコミ、そして既存の福祉関係者も自閉症・発達障害の啓発に取り組むようになりました。個人的にも当社としても、自閉症啓発デイのイベントには(心はいざしらず、物理的には)参加はしていないのですが、今夜は各地で自閉症啓発デイの象徴である Light It Up Blue 青く灯す イベントが 行われるでしょう。

ちょうど年度替わりのタイミングでもあり、手前味噌ですが、発達障害の人が会社社会で受け入れられている数字が当社内で出てきましたので共有です。

当社就労移行支援修了生 職場定着率(1年以上) ・・・ 94.9%

よく3カ月で90%とか、半年で80%という数字はハローワークや各地の福祉事業所・福祉系企業で目にしますが、95%というのは非常に高い数字だと思いました。念のため繰り返しですが1年の定着率です。発達障害の人の仕事への取組みの姿勢という長所を見てもらえているところと、会社組織が発達障害の受け入れ方法を身につけつつあることの証左なのかなあと思います。

石井先生がおっしゃっていた絶えまぬ歩み。今日も僕は、これからひとっ走りして汗をかいた後、ガクプロの現場で発達障害のある大学生の就職や社会参加に向けた一つ一つの仕事を積み重ねていこうと思います。

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DVDセット「大人の自閉症スペクトラム」 当社の就労移行支援の様子が撮影されました

DVDセット「大人の自閉症スペクトラム」

  • 掲載日:2016年4月
  • NHK厚生文化事業団
  • URL:http://www.npwo.or.jp/library/video/post_11/blank_blue
  • 内容:NHK関連の社会福祉法人 NHK厚生文化事業団が作成した大人の自閉症スペクトラムのDVD3巻セット。この就労への道(第2巻)で当社の就労移行支援の職業訓練の様子が撮影されました。

ガクプロ(発達凸凹のある大学生向け)の卒業式

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ガクプロの年度内最後の土曜セッションでした。先週ほどではなかったですが、史上2位の多さの出席でした。

発達障害のある大学生向け支援
http://www.kaien-lab.com/gakupro/univ/

懇親会(飲み会)の最後、一つのフレームに収まり、解散。非常に仲の良い代だったなぁという印象です。

秋葉原や新宿に次いで、ガクプロは6月から川崎でもオープン予定。今日も色々と笑わせてもらいましたが、今後もこの輪を広げていきたいと思います。

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ポンコツの私に、生き抜くための型を教えてくれた ~私とKaien 第5話~

『私とKaien』は当社の就労移行支援を利用していた訓練修了生や、ガクプロやTEENSをご利用中のお子様を持つご家族など、Kaienと一緒に発達障害の魅力を世の中に広げていただいている方々へのインタビューシリーズです。第5回は、Kaienの訓練を経てお子さんを抱えての転職に成功、就職して約2年、いまも順調に働いている「お母さん修了生」にお話を伺いました。

ポンコツの私に、生き抜くための型を教えてくれた

産休復帰後に、発達障害の難しさに直面

 婦人服の販売員をしていたころは、常連のお客さまからよく「あなた、変わってるわね」と言われていました。「でも、そこがいいのよ」とも。どう変わっているのか? 具体的に聞いたことはありません。どうしてか私を気に入ってくれたお客さまが数人いて、仕事は楽しかったです。ですが女性の職場ならではの難しさがあり、転職をすることになります。

 次の職場は、システムエンジニアを企業へ派遣する中小企業。その営業事務の部署で7年勤めました。契約書を発行したり、人事の採用アシスタントのサポートなど。しばらく順調に勤めて7年目、産休に入りました。問題は復帰後です。上司が変わって、仕事でうまくいかないことが増えていきました。後から思えば発達障害ための難しさだったのですが、当時はまだ気づいていませんでした。

 産休前の上司は細やかに仕事の指示をくれて働きやすかったのですが、新しい上司は説明が少なく、「察してほしいタイプ」の方。「例の話」「あの件」などあいまいな表現も多くて、私はそれが何のことなのか分からない。そもそも声が小さくて、聞き返してもやはり聞き取れなくて。コミュニケーションがうまく取れず、私と上司の思う仕事の優先度がずれたり、仕事に支障が出るようになりました。

 子どもを持って働くことへの理解がない会社だったことも辛かった。子供が熱を出して保育園へ迎えに行かなければならないときには、「早く帰れていいね」と心ないことを言われました。家では子供をあやさなきゃいけないのに、このころは娘の前で泣いてばかり。「何のために働いているのだろう」と。娘もまだ小さくてよく分からないながら、心配そうに見つめてくる。そうしたことが重なって、ある日ふと、「辞めよう」と思いました。夫も理解してくれて、2012年の10月に退職に踏み切りました。

ぼろぼろの状態で、「Kaien助けて」

 退職は決めたものの、働く自信もすっかりなくしてぼろぼろの状態でした。前職で7年勤められたのはただ、産休前の上司が優秀だったからなんだと。さらに、どこかに勤めるか学校に行かないと、保育園が子供を預かってくれなくなるという状況でした。自信の喪失だけでなく現実的な事情の切迫からも、「もう、Kaien助けて」という状態でした。

 訓練を始めたのは2013年の1月。約1年、通うことになります。印象的だったのは日報の書き方。メインタスクとサブタスクを書き分け、構造的に伝えることの大切さを知りました。納期まで間に合えばと、漠然と立てていた作業の計画は細かく立てることを習得。さらに、「やっていることにはすべて意味がある」と教えてくれたのもKaienであり、慶太社長でした。作業の方法一つとっても、「何となく選んだ」では許してもらえない。週替わり業務(人事・経理・総務など実際に会社で運用される事務作業の訓練。1~2週間ごとに新しく切り替わる)でプレスリリースを作る課題の発表をしたとき、慶太社長から次々と指摘が出たことはよく覚えています。

 Kaienでは、スタッフの西河さんとの出会えたことも大きかった。私のことを分かってくれていると感じて、とても信頼していました。子どもを抱えてKaienに転職した、お母さん転職の先輩でもありました。気持ちをリセットするために、いい香りのものを携帯しておいて嗅ぐといいわよと、アドバイスをくれたのも西河さん。私はもともと嗅覚が鋭くて、嫌いな臭いにふれると気分も下がりますが、好きな臭いを嗅げば気分が上がるんです。

ハンドクリームとお茶
気分をリフレッシュするための仕事道具として、好きな香りのハンドクリームとお茶を持ち歩いている。

予想もしなかった「業務」が好評

 入所してから半年ほどたって、就活を始めました。半年で10社くらい受けたと思います。就活中のKaienは、F1のピットインのような存在。傷ついて、ぼろぼろになって戻っても、「さあ、調整だ!」と立て直して送り出してくれる(笑)。安心して飛び出して行けました。そして決まったのが現在の会社です。2013年の11月に障害者枠で入社しました。そういえば今の会社に入社したのも、香りに縁がありますね。入社試験のときの面接官の女性が、とてもいい香りがして。一気に入社の意思が高まったのを覚えています(笑)。就職後、その方とは同じ部署で働くことになりました。

 いまは総務部に所属していて、人事総務、研修企画、社内イベントの3つの業務でアシスタントを担当しています。あとは会社が運営している料理教室のポスター作りです。「そういうの得意そうだからやってみない?」と言われて、恐るおそる始めた仕事でした。元々創作が好きで、社内向けのご案内や貼り紙をイラスト付きで作っていたのを、見ていただいていたようです。ポスターは幸いご好評頂けて、担当を継続して2年半。作った数はのべ138枚になりました。反応や成果が目に見える形で分かるので、とてもやりがいがあります。社内の表彰制度で特別賞もいただけました。受賞がきっかけで他部署からもポスターの依頼が来るように。イベントや禁煙促進、来客向け案内・・・・・・色々作りました。何か掲示が必要な時、まずお声掛け頂けることがとてもうれしいです。

 障害者枠ですから、会社から自分へ寄せられる期待値は低いかもしれません。でも、せっかく縁があって雇ってもらえたのだから、それに見合うだけの価値を提供したい。これは昨年夏に登壇した、「ようこそ先輩」(Kaienを終了し就職した「先輩」が訓練生に直接、就活の体験談などを話すイベント)でも伝えたことです。

先輩へのメッセージ
「ようこそ先輩」に登壇した後、訓練生から寄せられた「先輩へのメッセージ」はパソコンに大切に保存してある。

ポンコツの私にも、できるんだ

 以前は、傷つくことを意識的に避けていて、「できる人の言うことを聞いて、邪魔にならないように生きなきゃな」と思っていました。自分のこと、ポンコツと思っていたから。両親は子供と遊園地に出かけて楽しく過ごすのが夢、というような人たち。私は一人遊びが好きだし乗り物が大の苦手で、遊園地が大嫌い(笑)。両親の思い描く、明るく元気な子どもではなかったんです。Kaienの訓練も、初めは自信がありませんでした。特にオンライン店舗の店長業務はプレッシャーが大きくて。でも、店舗がプロジェクトとして運営されているのを目の前で見ることができたんです。何もできなかったはずの私が。ポンコツで、子どもがいても、やれるじゃないって。

 「やる気があればできるんだ」という根性論が好きな方、いますよね。発達障害の人もやる気はあります。でも「どうやって」の部分を知らないんです。KaienはそのHowを教えてくれました。社会を生き抜く型を教えてくれた、私にとっては武道教室です。学んだ計画立てやホウレンソウは上司に評価されていて、これは一般枠でもできていない方もいます。すると、自分が会社にいる意味も、より提供できていると感じるんです。

手帳
訓練の計画建てを応用し、タスクは付箋に書いて手帳で管理。納期が変わったら貼り直し、引き継いだ場合は取り消し線を引いて新しい担当者の名前をメモ、履歴を残しておく。

 今は、傷つくのが怖いからと自分を低く見積もることはしたくない。「変わってる」って言われたっていいんです。だって障害者雇用だしって、ちょっと開き直りです(笑)。障害の診断を受けたのは、Kaienに入所する直前の年末でした。自分の抱えていた生きづらさについて、ようやくクリアになった瞬間でした。ただ、人生において結婚がゴールではないように、ここからが始まりなのだとも思いました。障害への対策を知るためのスタート地点に立てることが、診断の意義なのだと思います。そして、配慮してもらえる職場で働くために手帳を取りました。当時住んでいた地域の自治体のご担当者は、発達障害にとても詳しく、親身に相談に乗ってくれました。今は引っ越して新しい手帳に変わりましたが、その方が手続きしてくれた最初の小さな障害者手帳は、自分の原点として今でも大切にとってあります。

 娘は今4歳、わがままいっぱいです。社交的で気が強いところは夫に似ましたね。私は気が弱いから。この前、ディズニーランドに親子で出かけました。スプラッシュマウンテンに乗ったら死にそうになりました(笑)。娘に言えます。ママ、もう泣いてないよって。

(取材:2016年3月)

■黒船さん:36歳女性。前職で発達障害に気付き、退職してKaienに入所した。約一年の後に大手エネルギー会社の関係会社に就職し、約2年が経つ。4歳になるご息女を持つ。

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ニュースレター

行く人来る人 TEENSでのインターン

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ベートーヴェンのロマンスというヴァイオリンとオーケストラのための曲があります。1番と2番があります。普通のヴァイオリン協奏曲だったら2楽章、つまり緩徐楽章です。YouTubeでもいくつか聴けますが良い曲です。Wikipedia(英語版)

春に聞くとよいと言われて最近聞いていますが、確かにそんな感じです。春は出会いと別れの季節。そのなんともいえない甘酸っぱい別れの印象が曲全体にするためだと、今朝聴きながら気づきました。偉大な作曲家って本当に普遍的な曲を残してくれます。

当社でも春は出会いと別れを多く経験します。子ども向けのサービスであるTEENS(発達凸凹のあるお子様向けの学習支援・お仕事体験)では、利用限度の高3まで通ってくれたお子さん10数名の卒業イベントを先日開催したばかりです。過去卒業して今は大学生になっているTEENS修了生も来て非常に賑やかでした。

TEENS 卒業イベント開催! (スタッフブログから)
http://blog.teensmoon.com/2016/03/teens.html

写真も卒業イベントから

同時に卒業していくのが、TEENSの現場を支える一翼であるインターンです。都内や神奈川県内の大学生を中心に今は50人ほどいます。彼らもこの3月で卒業し、それぞれの活躍の場に散っていきます。当社に入社する人も数名いますが、多くは官庁や大企業に行くことになっています。

発達障害や福祉を理解した人たちが各分野に広がることは、インターン制度を導入した時からの狙いです。福祉村の外で、福音を届けてくれる、味方を行政や企業の中に作っていく、良い意味でのトロイの木馬的な狙いなのです。発達障害の支援だけではなく、その啓発もしていきたいと思っていて、それには伝道師を増やす必要がありますので。(なお、Teach For Americaがまさにそうで、そこから刺激を受けて、当社の制度も作りましたので、オリジナルではないです。念のため。)

加えて、個人的には発達障害とか関係なく、人がしっかりと働ける楽しさを知る職業人に育つことに興味があってこの仕事をしています。なのでTEENS生の卒業ももちろん感慨深いですが、各分野で将来を担う(実はかなり優秀な)大学生・大学院生たちの人生の一端に触れられたことも感慨深く、この後しっかり頑張ってほしいなという印象を持ちました。

卒業イベントの後は、イベントに参加したインターンと打ち上げ。そこにはこれから本格的に当社でインターンを始める若者も多数(10人ぐらい)参加していました。色々と保護者や子どもたちに向き合う中で将来への学びを深めてもらいたいと思います。

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手を抜いて良いものは作れないですね。。。

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本を監修することになったというのは以前お伝えしました。

鈴木が監修する本 「親子で理解する発達障害 進学・就労準備の進め方」が4月ごろ刊行予定

いつの間に4月が近づいています。8割がた編集者の人がまとめてくれているのですが、1~2割は僕が書くことになっています。もとい、正確に言うと、僕が2時間ぐらいしゃべったものを、ライターがまとめてくれることになっていました。

「ちょっと喋って、原稿をチェックするだけで、本が出せるの?、しかも監修料が貰えるの?、楽やね~~」と、そこまで短絡的に、金の亡者的に考えたわけではないですが、その一面がなかったかというと、やはり心のどこかに有ったわけで。。。

で、先日、、、編集者から出てきたものは「!!!???★★★%%%」な感じで、期待していたものではなく、先ほどまで3時間ぐらいかけて、バッハとモーツァルトの力を借りながら、修正作業にいそしみました。ほとんど原形をとどめないぐらいに赤くなっています。

はじめから自分で書いたほうが早かったか?

もともと僕の2時間の語りがわかりにくかったことがまず問題で、その後ライターさん任せになってしまったのも問題で、、、まあ世の中楽に良いものはできないなぁと思いました。やっぱり、発達障害の就職の話って、ライターさんであれ、編集者であれ、そんなに2時間でわかるもんじゃないですよね、、、反省です。

文字数とか関係なく赤を入れたので、4月の刊行予定のままになるのか???編集者の返答を待ちたいと思います。

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なぜあなたはできないのか?ではなく、なぜ自分はできるのか?を考える

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今日は午前中定着支援に行ってきました。もう就職してから2年も3年もたった人の定着支援です。

定着支援ってお金になりづらいですし、かなり地味な活動ですが、就職前の支援、就活中の支援、そして、就職直後の支援、そして定期的な支援と、その人の軌跡を見ていくと、やはり点ではなく線や面で見えるものがあって、ビジネス的にもよいですし、支援者としてもレベルが上がりますし、自分にも学びがあるものです。

今日はある人のある行動が印象に残りました。具体的には個人情報なのでもちろん書けないですけれども、「周囲から見るとなんでそれが出来ないのかなぁ」というようなミスやズレがあり、職場で上司に注意されるとのこと。話をするうちに僕が「なぜ自分だったらそのミスや抜け漏れがなく、つつがなくできそうなのか」ということを解説していることに気づきました。これってやはり良い支援を探るうえでの一つの方法だと思っています。

発達障害的なズレ(空気が読めない、気持ちが読めない、衝動的な言動がある、抜け漏れがある、ミスがある、取り違えるなど)は、誰にでも起こることです。が、多くの”定型発達者”は上手にそのズレを回避する術をしっています。ただし、なかなか言語化できない。つまり”アートの世界”として定型発達の世界から輸出されていないために、発達障害の人は困っているともいえます。

「なんでできないの?」という指摘の仕方は、支援や教育側の無力さとして、「なんで出来る方法を説明できないの」という感じで、ブーメランのように帰ってくるものです。「あなたができる方法」を考えるうえで、まずは卑近な「自分ができるのはなぜか?」を考えるのは、少なくとも僕には考えやすい方法です。

と、ここまで書いて、そういえば当社を利用している訓練生や学生、お子さんにはこういうアプローチが概ねできているのですが、ミスや抜け漏れが多い部下(当社スタッフ)には、「なんでてめぇできないんだよ、、、」みたいな感じになることが多いことに気づきました。いえ、白状すると以前から気づいています。

教育や支援の方法に発達障害の多寡は関係ないと思うのですが、なぜかスタッフにはキツク当たってしまいます。なぜなのでしょうか??? この辺り、社員にも支援をする利用者にもしっかり、真摯に対応できる人に「なぜ自分はできるのか」を教わりたいところです。

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発達障害者の就労支援 日本はガラパゴス化?

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7年前に書いた代表メッセージにある通り、当社ははじめIT企業を目指していました。発達障害の力を使って、ソフトウェアのバグ探し(デバッグ)をすることを目指していました。デンマークのSpecialisterne(スペシャリスタナ社)の成功(アスペルガー症候群の人を雇用し、”健常者”をしのぐデバッグ作業をしている)に魅せられたからです。

その後、当社としては3回デンマークに飛び、実際に高度なソフトウェアテストをしている人は従業員の数割に満たず、大多数はデータ入力など日本の特例子会社に似た作業に従事していることを知りました。それ以来、日本の現状にあった職業訓練と求人開拓に取り組み、当社は今は福祉・人材・教育系の会社になっています。

ただこういう進化・変化は非常に珍しいのが実際です。ヨーロッパでもアメリカでも、スペシャリスタナのモデルそのままの会社、つまりソフトウェアテストの会社がおそらく何十も発達障害の人を雇用するために設立されています。Kaienは世界的にみるとガラパゴス化しているともいえます。

ということを思い出させてくれたのが、僕がアメリカ時代にシカゴ近郊で設立に関わったAspiritech(アスピリテック)からのメールです。先月末にアスピリテックを含む全米の13の団体が集まって、発達障害の人をソフトウェアテスターとして活用する運動を進めるサミットを開催したそうです。その時の資料を共有してもらうとともに、SNSも立ち上がったようで、一応メンバーに入れてもらっています。

僕としてはITやデバッグにこだわると、ほんとうに一部の発達障害の人しか就職できないし、企業としても社会としても発達障害の多彩な良さを理解する機会をなくしそうなので、日本のように様々な職種で働いてもらえる形を作っているガラパゴス化のほうが、良い気がしているのですが、もちろん、多様な職種の一つにソフトウェアテスターがあることは確かだと思うので、その原点のある道で当社も活躍したいなと改めて感じ始めています。

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朝日新聞 特集記事に当社の大学生向けのサービス「ガクプロ」が取り上げられました

  • 掲載日:2016年2月27日
  • 掲載:朝日新聞
  • 記事URL:http://www.asahi.com/articles/ASJ2V74CKJ2VUBQU01F.htmlblank_blue
  • 内容:2016年4月から障害者への配慮を大学に義務付ける法律が施行されます。特に遅れがちな入学後の発達障害の大学生の体制づくりについて、朝日新聞が特集記事を掲載しました。その中で、当社の発達障害(含・疑い)のある大学生向けのサービスガクプロが取り上げられています。

息子のためのより良い道を、Kaienと一緒に探していきたい ~私とKaien 第4話~

『私とKaien』は当社の就労移行支援を利用していた訓練修了生や、ガクプロやTEENSをご利用中のお子様を持つご家族など、Kaienと一緒に発達障害の魅力を世の中に広げていただいている方々へのインタビューシリーズです。第4回は、TEENSを利用する中学3年生のご子息を持つお母さまにお話を伺いました。約2年の利用で訪れた変化とは。

息子のためのより良い道を、Kaienと一緒に探していきたい

過保護と言われる辛さを越えて

 だっこをしないと泣く息子をずっと抱いて、公園デビューのときから過保護と言われてきました。幼稚園では触覚が過敏だったためにどろんこ遊びが苦手で。息子の特性に合わせて何かをさせないでおこうとするたび、そういう母親に見られました。でも息子が幼稚園のときに出会った発達障害専門のお医者様が、「過保護ではない。お母さまのやり方でいいんですよ」と言ってくださり、救われました。それまで自分の子育てに自信がありませんでしたが、その言葉をきっかけに、「もっと勉強しよう」と決心しました。「自分の息子はこう」と、自信を持って言える道を見つけようと思ったんです。

 息子は1歳半になっても言葉が出ず、3歳で高機能自閉症と診断されました。小学校に上がるとき普通級の就学判定が出ましたが、小学3年生のとき、休み時間に遊ぶ友達がおらず、勉強についていけなくて不登校気味になり、個別級に移りました。小学校の6年間は担当の先生次第で安定と不安定を行ったり来たり、ジェットコースターでしたね。IQも落ちて、診断名から「高機能」が取れて「自閉症」に変わりました。

 息子はいま15歳、中高一貫の、発達障害に配慮のある学校に通っています。IQは85くらい、標準より少し低いと言えます。TEENSを利用し始めたのは2014年6月。障害を持つ子供たちのお母さんが集まるサークルがあって、代表の方に「Oさんのお子さんにぴったりのところありますよ」と教えてもらいました。それから月2回のお仕事体験(TEENSプログラムにある職業訓練塾。実践を通じていくつかの職種を理解し、あわせて段取り力、コミュニケーション力を養う)へ参加しています。

 TEENSの体験セッションは衝撃でした。スタッフの大宜見さんの、話の進行が本当に上手で。電話をかけるという課題を全員がこなして振り返りの場面にくると、ホワイトボードにそれぞれの子の点数を書いていくのにも驚きました。そんなことをしたら、自分が人より劣っているか、点数から明らかに分かってしまいますよね。それまで発達障害の子供向けのプログラムに参加したことがありますが、こうした評価をするところは初めてでした。マイナス面も、当たり障りのないコメントではなくきちんと指摘して、その伝え方がまた上手なんです。

この子にぴったりの場所を見つけた

 うちの子はこの評価に耐えられるかしらと心配になりつつも、直すべきところはしっかり言ってもらえると思い、安心もしました。息子は以前から、間違いを頭ごなしに指摘されると癇癪を起こすことがありました。悪気なしにしてしまった失敗を背景を理解しようとせず怒ってしまうと、受け止めきれないんです。でも、人と場所に安心できれば、指摘を受け入れられます。その場所を見つけたんです。今の中学は、「嫌だったらやらなくていいよ」という方針。でもいずれ将来は、経済的に自立をしなければならない。苦手なことにも少しずつ挑戦しなければいけないんです。

 TEENSの良さは語り尽くせません。メインで話を進めるスタッフの方と、流れに乗りきれない子をサポートしてくれるスタッフの方がいることも、息子にとってとても大切でした。質問があっても周囲に遠慮してなかなか聞けず、勉強が苦手になったのもその理由から。目立つ子に先生がペースを乱されてかかりきりになると、いつまでもいつまでも待ってしまう。さらに待っている不安から、見ているこちらが痛くなるほど爪をかんでしまいます。

 これからすることの予告を、微に入り細に入りしてくれるのもぴったり。息子は見通しが立たずにできなかったことを、すべて自分のせいと考える子で、そのたびに自己評価を下げてきました。でも、この場合にはこう動く、という事前の見通しを細かく見せてあげられるほど、いい成果を上げられます。普通の子と同じように過ごせるんです。

 去年の夏に参加した「ペンションTEENS in 真鶴」のことは忘れられません。ペンションの仕事を子どもたちが手伝って、もてなしの極意を学ぶというお仕事体験。そのレジュメがすごくいいんです。「テーブルを拭く」というお仕事一つをとっても、テーブルの図が付いたマニュアルがあるんです。そんな具合に、どの仕事についても、こと細かに手順が示されてあるレジュメに驚きました。行く前は不安で、ぎりぎりまで行き渋って、実践では接客のセリフがうまく言えなくて、泣いてしまうことになりました。それでも、得ることの多かったプログラムだったと思っています。

レジュメ
「ペンションTEENS in 真鶴」のレジュメ イラスト付きでお仕事の説明が示されている

凸凹の、凸を探していきたい

 TEENSの効果は学校でも少しずつ出ているようです。TEENSで年下の子たちと話す経験から、学校でも学年が下の学生の方に話しかけられるようなりました。授業で発言もできるようになったんです。社会的な場所がもともと苦手ですが、少し良くなったと感じています。

 TEENSに通うまでは、なかなか活かせる強みがありませんでした。いえ、まだ見つかっていないと思います。例えば「PCが大好き」など興味を活かせることがあればいいですが、そういうものもまだありません。今は凸凹の凹の、弱い部分を補っているところです。凸の部分はこれから見つけていきたい。スタッフの方との面談に期待しています。自分の知らない息子の姿を、常に聞ける場所ですから。お仕事体験で、息子がリーダーをしていると聞いたのも面談でした。そのときは、息子が!と驚きました。グループに入って話すこともできなかった子が、と。  

 あと少しで高校に通うことになりますが、目標ははっきりしています。仲間をつくることです。その手段として、部活に期待しています。息子は一人っ子で、努力もしましたが友達ができません。発達障害の子は、あまり人と関わらないで一人で過ごしているのが大丈夫な子も多いですが、息子はもともと人が好きで、大勢でわいわい過ごすのが楽しいんです。ただ、自分に自信がない。友達ができないことを、すごく気にしてもいます。そんな息子が友達を作れるツールがカードゲームなのですが、珍しく誰かと一緒にカード屋さんへ行っても、お店で30分過ごしたら、さよならして帰ってきてしまう。雑談が苦手で、何を話していいか分からないんです。

目を覚ましてくれた、鈴木さんのブログ

 実は友達を作るためにTEENSに期待しているのが、話し方の練習です。うちは父親は無口ですが、息子は母親の私とはよく話をします、でも親が相手では、友達との会話は練習できません。TEENSでは休み時間など、若いスタッフの方がお兄さんやお姉さんの立ち位置で子供たちの会話を回してくれます。それがとてもいい。言葉を適切にチョイスして語彙を増やすために、安心して場数を踏める場所です。そういうわけで、Kaien社長の鈴木さんがブログで書いていた、「TEENSにはあえて学生のインターンもあてている」というコメントにもとても共感しました。うちの子にとてもフィットしていると思います。

 幼稚園であの専門医の方に出会ってからは、専門医の方の講演や良い先生の意見を求めて、勉強会、講演会に出たり本を読んだり。吸収できるものはすべて吸収しようとしてきました。でも息子は現にいま、困っています。友達ができなくて寂しい。そんな行き詰まりのなかでつい先日読んで衝撃を受けたのが、Kaien社長の鈴木さんのブログです。「専門家だけで解決しているならば、もう発達障害の課題って解決しているはずなんです」と。答えはないんだということに気付きました。必死に答えを探し求めるよりも、実践が大事なんだと腑に落ちたんです。息子が少しずつ変わっていく、その過程をKaienと一緒に見守りたいと思いました。

 この前、息子が初めてお茶を入れてくれたんです。TEENSのお仕事体験、カフェの店員さんのお仕事を体験する「カフェTEENS」で学んだことを自宅で再現してくれたんです。温かいお茶を、お菓子も添えて。うれしくて、思わず写真を撮っちゃいました。

暖かいお茶とお菓子
「カフェTEENS」を踏まえて息子さんが淹れてくれたお茶

(取材:2016年2月)

■Oさん:TEENSに通う15歳男の子の母。ご子息が中学1年生だった2014年6月から月2回、お仕事体験のプログラムに参加している。

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鈴木が監修する本 「親子で理解する発達障害 進学・就労準備の進め方」が4月ごろ刊行予定

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本を監修することになりました。執筆ではありません。監修です。主に中高生向けの発達障害本。就職を見据えたうえで、親子が進学を含めてどう取り組めばよいかをまとめたものになります。

今日、編集者・ライターの方からインタビューを受けました。監修なのでしゃべって読めばよいので、楽です。書いてください、という依頼だったらとてもお受けできませんが、ちょうど良いタイミングで監修の依頼があり、即OKしました。

既存の本などで出ている内容も含みますが、当社・鈴木ならではの視点を織り交ぜるだけでなく、当社に通う母親のインタビューもいくつも載る予定です。

本を出すのは初めてで、監修も初めてです。どういう感じで本が作られていくのか知れて監修って良いなと味をしめてしまいました。

出版は4月末ごろ?ゴールデンウイークにぜひ親子でお読みください。

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【告知】 Kaien/ガクプロ/TEENSのプログラムを地方へ 地域パートナーシップ制度

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Kaienはまだ東京と神奈川にしかありません。今後埼玉や千葉にも広げていきたいと思っていますが、質を保ちつつ、向上しつつなので、そんなに一気には拡散できない、というのが実際のところです。

つまり首都圏に出店攻勢!!というほど当社の体力がないわけですし、そもそも発達障害のマーケットがそこまで広い訳でもありません。もちろん首都圏だけでも2倍、3倍と大きくなっていくことは可能です。が、数倍の売り上げになったところで所詮「大きな会社になったぞ」という程度の経営者の自己満足です。20倍、30倍なら当社経由で人生を大きく変えられる人が増えるということで意味合いが出てくるかもしれませんが、2,3倍というとそういう壮大なスケールではありません。つまり、世の中の課題解決というマグニチュードで考えると、1社が首都圏という一地域で少しばかり売上を大きくしようが、そこそこの実績を上げようが、焼け石に水程度であり、課題は残り続けると思います。

当社のプログラムに興味を持って地方からわざわざ新幹線や飛行機を使って来る方もいます。プログラムを受けに引越して来るという方もいますし、説明会に参加する来るためという方もいらっしゃいます。それは非常に名誉なことなのですが、当社の拡大スピードが遅いことへのおしかりだとも思っています。首都圏でも広げきれていないのに、その先ははるかかなたです。

直営店がなかなか難しいなら、他の団体の力を使わせてもらえないか。すでにある地域の方々の力を使う形でパートナーシップ制度で広げていこうという考え。語り始めると長くなりますが、福祉という性質、働くという地域性を考えると、小さな都市ほど直営よりも地元の力を使う形を模索すべきだということは、案外昔からぼんやりとですが考えていました。

当社の発達障害の大人・子ども向けの各種プログラムは、僕らが魂を入れて作ってきたプログラムです。せっかく作ったレシピを多くの人に公開して、それこそ今の数百倍の人たちに使ってほしいというのは作り手としての自然な願望です。最近流行りのオープンソースというわけです。もっというと、最終的には、国が当社プログラムを取り入れてくれればよいのにとすら思っています。

ただ、もちろん自分の会社も可愛い。自分たちの会社の運営と共存する形で地域でも他の会社や団体の方に使ってもらえるにはどうしたものかと考えていましたが、日々日々業務に追われると僕の脳にはなかなか大きな難しい問題に思われていて、ここ1、2年先送りにしていました。

という中、ようやく自社の首都圏のオペレーションが落ち着きつつあるのと、昨秋に参加したリーダー研修で勝手に自分に壁を作って乗り越えようとしていないことに気づかされる体験があり、ここらで頑張って当社のプログラムを全国に広げる努力をしようと思うようになりました。多少まねされたり、多少当社直営よりも質が落ちたりしたとしても、課題があったからと言って止めるイニシアティブではない、もっと大きなものを見ていこうということです。

ここ数か月、暇を見ては考え考え、「地域パートナーシップ」というまだしっくりこない名称ではありますが、徐々に形が固まってきました。週明けには、名刺を交換させていただいた福祉・医療関係の方にメールをお送りして、ご興味のある地方の組織の皆様とつながる一歩としたいと思っています。

  1. 就労移行支援 (大人向け職業訓練・自己認知・ビジネススキル・就活支援プログラム)
  2. ガクプロ(大学生向け 職業訓練・自己認知・ビジネススキル・就活支援プログラム)
  3. TEENS(小中高生向け お仕事体験・学習支援プログラム)
  4. 発達障害支援の支援者向けプログラム (当社社内スタッフ用 研修プログラム)
  5. 当社への貴社社員・貴団体職員の長期派遣(6~12か月の長期研修)

プログラムとしては当社以外でも使えるように以前から社外での活用をある程度想定して作っていました。このため、ネット環境など整っているところではすぐにでも始められる部分も多くあります。が、プログラムを運営するのは最終的には人であり、人の教育もできれば一緒に考えさせてほしいなと思って上記の4,5を先ほど加えました。5はこれまたおこがましいですが、遣唐使的なイメージです。当社で修行してもらってそれを地域に持ち帰ってもらう感じです。

ボランティアではないので最終的には当社も利する価格設定をする予定ですが、輪の中に入ってくれた方々と一緒に悩みながら納得できるパートナーシップ制度を作っていこうと思っています。今年4月以降はできれば僕自身半分ぐらいは地方に出て、直接パートナーとの関係を築いていこうと思っています。

Kaien/ガクプロ/TEENS地域パートナーシップ制度 アンケート → オンラインフォーム

これまでの会社は外部との境界が分厚くはっきりした組織でしたが、これから会社組織はあいまいな境界を持って外部の力を上手に使える会社になるべきだと思っています。当社も内部プログラムを外に出し、外部と連携することで新たな視点・知見を導入して、より強くなりたいという狙いももって進めていきたいと思います。はじめの思い通りにはいかないもの。早めに動いて勘違いを修正しながら、本来の狙いに近づけていこうと思います。

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ADHD学会に登壇しました

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今日お昼にADHD学会に出てきました。

いつも通りのお話しを30分程度。ランチョンセミナー(昼食を食べながら聞いてもらう会)で担当させていただきました。すぐにガクプロのセッションがあったので、すぐに移動せねばならず、しゃべり終わった2分後ぐらいには会場を出させてもらったのでみなさんの反応がわからず。気になるところではありますが、あとで主催者からフィードバック貰えるのではと期待してます。

帰りにコンサータの適正使用ガイドも頂きました。(今回のセミナーは、コンサータをだしているヤンセンファーマさんにお声掛けいただいたものでしたので) なかなか分厚い本なのであとでじっくり読んでみたいと思います。

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