素人集団の是非
当社は、圧倒的に多数の福祉事業の運営組織(会社・社団法人・NPOなど)と比べて、福祉業界経験者が少ないと思う。もしかしたら全国一少ないかもしれない。
そもそも僕自体が完全な素人でスタートした。今でも医療系でも福祉系でもまったく資格がないし、おそらく今後も持たないと思う。キャリア支援についての資格もまったくもっていない。それでも何とかなることが多いのはこれまでの人生の地力と、対象(つまり発達にでこぼこのある人たち)に対する興味・関心・愛着があるのだと思う。加えて、現場で一生懸命格闘するうちに、たとえばほとんどの主要な精神障害を二次障害として接する機会があり自分の中に血肉化・体系化されてきているということがあると思う。
でもそれでもカバーできないことが時々起こる。
今日の大人向けの利用説明会で「どういうスタッフをそろえているか」と聞かれた。僕の答えは「多数は素人で、一部(20%ぐらい)が医療・福祉経験者」というものであり、「素人であってもただの素人ではだめで、どういう素人が適性があるのか」というお話をした。さらには、「ITの経験があったり、人材系だったり、教育系だったり、接客系だったり、と意識的に当社のポリシーである”多彩”な知識・経験を持つ集団を作り、発達障害の多様なニーズに応じる」ということにしている。もちろん、”多彩”な力でありながら、軸は一緒でないといけない。
<人・働く力> Be Professional
2) 多彩な力をチームで発揮する
http://www.kaien-lab.com/company/recruit/
それにしてもこれから当社が幅を広げていくときに、医療・福祉の深い知見がベースになることは間違えない。人数の割合としては20%ぐらいでよいだろうと思っているけれども、上手に資本主義とリンクできる業界関係者を採用していかないと、やっぱり肝心なところがぶれそうな気がしている。
単に優秀な人を集めればよい、経験者を集めればよい、というわけでもないところが、この業界の難しさでもあり、案外真似できるようでできない理由なのかもしれない。
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