18~9時を背負うこと
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都心から少し離れた自治体を訪問。生活保護の相談の付き添いとして。これまで精神科の通院に同行をしたり、障害者向けの合同就職面接会に同行したり、いろいろと同行はしているのだが、生活保護についての同行は初めてだった。
当社は設立当時の”生みの苦しみ”から、小さな企業のため、支援者と言ってもその人のすべては背負いきれない、と悟った。まずはできることから、つまり、9~18時の仕事の部分についての責任を負うことを意識してきた。その分、ほかの福祉系の団体には難しい企業とのつながり、具体的に言うと、発達障害の特性を活かして資本主義社会に切り込む部隊、発達障害者が企業につながるための橋渡しとなることに注力している。
でも、9~18時をしっかり背負うためには、そのほかの18~9時の生活面、衣食住面、体力面の基盤を整える必要も出てくる。今日はそんな一例だった。実は一度申請をしたが、追い返されてしまっていたという。そんなこともあって、”支援者”が付き添えば話がだいぶ進みやすいのではと思ったこともあり、同行をした。
実際僕がいたことでかなり話は前進した。その点は良かったと思う。
でも、感想としては、なかなか硬い制度だなぁということ。具体的に書くと個人が少し特定しやすくなってしまうので避けるが、(昔行政の人に言われた言葉を使うと)「帽子に合わせて頭を削る」必要がある。つまり制度に合った行動をしないと、いくら困窮度が強くても生活保護がもらえないのである。頭では分かっていたが、ああこういうことなのかと実感した。
日々の生活で僕自身も”頭を削る”場面には出くわす。行政相手の仕事が多いからである。だが、なんというか、余裕しゃくしゃくではないが精神的にも肉体的にも金銭的にも困窮してはいないので、頭を削る余地は残っている。でも生活保護を申請しに来た、がけっぷちの場面では多くの人は制度が分厚い壁に感じかねないなと思った。頭を削れといわれてもそんな余裕はかけらも残っていない、ということである。
また不正受給が多いからだとは思うが、どうしても取調べされている感じがあり、横に座って聞いていても圧迫感のある相談時間であった。勝手に相談者のほうに共感してしまったりして、隣にいる僕ですら近年ない疲れを感じてしまった。18~9時の支援の仕事をされている人には本当に頭が下がる思いがした。
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