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発達障害と図書館

2015年2月19日

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TEENS御茶ノ水 4月開校予定 
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ガクプロで、発達凸凹のある学生に接しているとかなりの頻度で出てくるのが、司書・学芸員という言葉です。図書館や博物館で働くための資格を取る、あるいは取ったという話をよく聞きます。親御さんも、将来は図書館や博物館で働かせたいという思いを持っている方が多いようです。

実際、マイペースである程度仕事が出来(るように感じられ)、静かで刺激が少なく、予想外のことが起こりづらく、なによりも資本主義世界からはかけ離れた平等な世界であり、変化に対応するワクワク感よりも規則性がある知識を蓄える事が好き、という発達障害の特性と、司書の仕事の親和性は様々にあると思われます。資格をとってその延長線上に就職があるという風に見通しが効きやすいキャリアなのも、多くの人を惹きつける誘因になっていると思われます。

また、悲しい現実ですが、(またそういった現実を変えられる場を作るためにガクプロをしていますが)、学生時代、図書館ぐらいしか行くことがない学生が世の中には多いということです。サークルもやっていない、大学というとクラス単位で行動することも少ないので孤立しがち、ずっと授業があるわけでないからどこかで暇をつぶさないといけない、という時に、お金がある人ならスタバとか行けばよいのでしょうが、貧乏学生ですとやはり一人寂しく図書館ということが現実解になってしまっているようなのです。

そのような体験・自己分析から図書館での勤務を目指す人が多いのですが、現実はそんなに甘くありません。僕が知っている、発達障害で図書館で働いている人数は、これまで数千人にお会いしてきましたが一桁、しかも四捨五入するとゼロになる程度の数です。しかもしかも、ほとんどが有期雇用、つまり派遣スタッフのような形で1年程度の有期で司書をしている人です。また博物館で働く学芸員はまだ一人しかお会いしていなかったと思います。

たしかに図書館や博物館がコンビニのように街角にあふれるほどあれば、ある程度フィットする仕事であり、発達に凸凹があっても、あるいはあるからこそ上手に働ける人が増えると思います。ただし実際は超激戦の椅子取りゲーム的な就活であり、競争に勝ち残れる学生たちが就職していく業界になってしまっていると思います。

じゃあ、本屋さんはと言われる方が多いですが、確かに他の仕事よりは良いかなぁと思いますが、Amazonをはじめネットの脅威に今後もどんどんさらされていく業界のため採用数が少ないでしょうし、また、だからこそ顧客との対話など臨機応変な、ネットに無い付加価値を求められがちになると思いますので、凸凹のある人にはなかなか厳しい戦いになります。

というわけで、今日は厳しい現実をまとめてみました。

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