発達障害者の就労支援 日本はガラパゴス化?
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7年前に書いた代表メッセージにある通り、当社ははじめIT企業を目指していました。発達障害の力を使って、ソフトウェアのバグ探し(デバッグ)をすることを目指していました。デンマークのSpecialisterne(スペシャリスタナ社)の成功(アスペルガー症候群の人を雇用し、”健常者”をしのぐデバッグ作業をしている)に魅せられたからです。
その後、当社としては3回デンマークに飛び、実際に高度なソフトウェアテストをしている人は従業員の数割に満たず、大多数はデータ入力など日本の特例子会社に似た作業に従事していることを知りました。それ以来、日本の現状にあった職業訓練と求人開拓に取り組み、当社は今は福祉・人材・教育系の会社になっています。
ただこういう進化・変化は非常に珍しいのが実際です。ヨーロッパでもアメリカでも、スペシャリスタナのモデルそのままの会社、つまりソフトウェアテストの会社がおそらく何十も発達障害の人を雇用するために設立されています。Kaienは世界的にみるとガラパゴス化しているともいえます。
ということを思い出させてくれたのが、僕がアメリカ時代にシカゴ近郊で設立に関わったAspiritech(アスピリテック)からのメールです。先月末にアスピリテックを含む全米の13の団体が集まって、発達障害の人をソフトウェアテスターとして活用する運動を進めるサミットを開催したそうです。その時の資料を共有してもらうとともに、SNSも立ち上がったようで、一応メンバーに入れてもらっています。
僕としてはITやデバッグにこだわると、ほんとうに一部の発達障害の人しか就職できないし、企業としても社会としても発達障害の多彩な良さを理解する機会をなくしそうなので、日本のように様々な職種で働いてもらえる形を作っているガラパゴス化のほうが、良い気がしているのですが、もちろん、多様な職種の一つにソフトウェアテスターがあることは確かだと思うので、その原点のある道で当社も活躍したいなと改めて感じ始めています。
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