「心の理論」にこだわりすぎなASDの定義当社サイトも改めて見直すことにしました
ちょっと時間が出来たので数ヵ月ぶりのブログ投稿です。
ありがたいことに当社サイトは、発達障害・ニューロダイバーシティの調べ物をする際にWiki的に活用いただいているようです。
創業当時の14年前。ネットに(まさに…)ゴミのような情報が多かった時代、なんとかまともな情報を増やそうと思って、素人ながらコツコツと上げていった記事がもとになっています。最近は文字情報はだいぶ増えたので、今度はまだまだゴミのような情報が多いYouTubeの方に力を入れていますが、ひとつ気になっていたのがASDの定義です。
簡単に言うと「空気が読めない」「心が読めない」という【心の理論】(他者の心を類推し、理解する能力が欠けている)がまだまだ先行していますよね。
いい加減この辺で誰かがハッキリ言わないとだめだと思うのでいいますが、この当事者のかたが指摘してくださっている通りなのです。残念ながら元記事は誤解を招く内容といわざるをえません。「人からどう見られるか」気にしすぎる過剰適応タイプのASDがあることは常識です。 https://t.co/e8VxgZ2kvG
— 明神下診療所 (@myoujinshita) March 8, 2023
数か月前に米田先生(だと思いますが…正確に言うと明神下クリニックさんのTwitterアカウント)が、一連の投稿でASDの新しい常識をまとめられていました。我が意を得たり(というと恐れ多いですが、なるほどそうだよね)と思ったので、当社もしっかりここで修正していこうということで社内でミーティングを本日持ったところです。
下の投稿にもある通り「真逆のタイプもあるよ」などと、当社では以前から偏った定義に思われないようにしてはいますが、再度ASDの「心の理論 偏重主義」に嵌っていないかウェブサイトを確認することにしました。
皆様もお気づきの点があればお教えください。
文責: 鈴木慶太 ㈱Kaien代表取締役
長男の診断を機に発達障害に特化した就労支援企業Kaienを2009年に起業。放課後等デイサービス TEENS、大学生向けの就活サークル ガクプロ、就労移行支援 Kaien の立ち上げを通じて、これまで1,000人以上の発達障害の人たちの就職支援に現場で携わる。日本精神神経学会・日本LD学会等への登壇や『月刊精神科』、『臨床心理学』、『労働の科学』等の専門誌への寄稿多数。文科省の第1・2回障害のある学生の修学支援に関する検討会委員。著書に『親子で理解する発達障害 進学・就労準備のススメ』(河出書房新社)、『発達障害の子のためのハローワーク』(合同出版)、『知ってラクになる! 発達障害の悩みにこたえる本』(大和書房)。東京大学経済学部卒・ノースウェスタン大学ケロッグ経営大学院修了(MBA)。星槎大学共生科学部 特任教授 。 代表メッセージ ・ メディア掲載歴・社長ブログ一覧