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発達障害丁々発止2 『ハガネの女2について』

まずはこちらのニュース『「ハガネの女」ドラマでトラブル 漫画家が異論唱え原作者降りる』(JCast News)を読んで欲しい。

議論になっているのはテレビ朝日のドラマ『ハガネの女2』。僕はうさぎ小屋のような自室のためテレビが無いので、本ドラマを見たことがない、というよりも最近テレビ自体を見たことがない。が、人に聞いたところ、人気ドラマだとのこと。(※テレビ業界出身者として、テレビという既存ビジネスモデルが崩壊しつつある中で、いまだテレビが存在し、人気を博すものがあるだけで喜ばしいことではあるのだが。。。)

さて、記事によると、『発達障害の1つとされるアスペルガー症候群の男児が転校してきたとの設定で始まる。男児は学校でトラブルを起こし、保護者らからのクレームで、男児を特別支援学級のある学校に移すべきか学校がクラス投票を行うというストーリーだ。ハガネは、投票に反対したが、クラスメートが男児を理解し、受け入れてほしいと最終的に投票を受け入れる。ところが、放送後、ネット上では、発達障害児がクラスに残るか学校が投票で決めるという内容への批判や不満が相次いだ。』とのこと。

また『(「ハガネの女」の原作者の)深谷さんは掲示板上で、2月に脚本を読んで驚き、多数決のシーンには反対したが、その意見はテレ朝側に採用されなかったと告白。そして、6月23日になって、サイトのトップページすべてを使い、2話の描写に同意しないとして、16日放送の最終話で原作者の立場を降り、クレジットを削除してもらったことを明らかにした。ドラマのビデオ化やネット配信にも反対を表明している。』とのことである。

改めて言うと、僕はテレビを持っていないので、このドラマは一秒も見たことがない。でも、色々と議論になっているようであるし、疑問に感じるところがあるので、ブログに取り上げた。

疑問の一つ目は、、、深谷さんはご自身のウェブサイトで、『しょうがいの有無に関わらず、児童の処遇を児童に決めさせることに同意できないからです。』と言っているのだが、どうも諸々の記事や、インターネット上の書き込みを見ていると、アスペルガー症候群の描写が正しいか正しくないか、で白熱している人たちが多いよう。これはそもそも論点がズレている気がしているので整理したほうが良いのではないかと思った点。

二つ目は、、、先ほど引用したネット上の記事もしかり、その他の記事もしかり、「テレ朝のドラマはアスペルガー症候群を理解していないのでは??」、「正確なアスペルガー症候群を描いていない」みたいなトーンで取り上げている記者の皆さんが、そもそもあまり発達障害を理解されていない様子である点。例えば、スポニチさんは、『発達障害の一つとされるアスペルガー症候群を患いトラブルを起こした男児がクラスに残るかどうかクラス投票で決めるシーン』とのことだが、アスペルガー症候群は先天的なので、患うという表現自体が、誤解を生んでいるのだが、、、と思う。

僕のスタンスとしては、アスペルガー症候群をゴールデンタイムに取り上げてもらった時点でとても良いことだと思う。こういったいわゆる「障害者」の問題を取り上げることは、テレビ局にとってもリスクがある(※どうしても批判の対象になりやすい)。それを承知の上で、アスペルガー症候群という社会現象をドラマに入れたいというドラマ制作者の心意気を(少し買いかぶり過ぎかもしれないが)感じる。いつもいつも福祉番組だけで取り上げられていては、本当に興味のある人しか見ないし、広がらない。今回の放送を見て、初めてアスペルガー症候群について知り、関心を持ったというブログを書いていた人もいたが、そういった人は一人ではないであろう。

もちろん、消火器を炎の中に放り込む、というありえないシーンが有ったり、それがアスペルガー症候群のせいだと視聴者も思わざるをえない構成であったらしいのは残念で、次回はぜひもうちょっと誤解を生まないストーリーにして欲しい。そもそも診断されてしまうと、奇異な行動はすべて障害のせいにされてしまう。人間誰しも不可解な行動を起こすのにもかかわらずである。正常な行動ばかりの人は、それこそドラマの中にしか存在しないであろう。(※我田引水だが、以前もブログでこんなことを書いてみた。『どこまでを障害のせいにするか』

「アスペルガー症候群の正しい描写」こそ不可能に近いものである。そもそも人間十人十色だし、そこに発達障害というスパイスがかかっている程度。アスペルガー症候群について説明してすべての人を満足させるようなものは難しい。アスペルガー症候群の人の生きづらさは根っこはやはり同じだと思うのだが、実生活での出方はそれぞれ。しかもその出方もアスペルガー症候群だけで説明できるものは少なく、その他の環境要因が絡んでいる場合がほとんど。

深谷さんのお怒りの原因・本質は「アスペルガー症候群の正確性」とは違うところにあると思われ、それはそれで解決をしてほしいなぁと思うが、アスペルガー症候群の描写云々で、マスコミの人たちを萎縮させてほしくない。彼等は影響力もあるが、怖がりでもある。若干の間違いは後できちんと指摘し改善を促しながらも、取り上げてくれたことに感謝していることを伝えて、どんどん良い作品を送り出して欲しいものだ。例えば米国のParenthoodという人気ドラマもアスペルガー症候群が中心話題の一つだが、これは好評を得ている。(海外メディア 「米国の人気ドラマParenthoodに出てくるアスペルガー症候群」

清濁併せ呑む。この「ハガネの女2」の問題に限らず、今の時代に結構必要な要素だと思うのだが、ちょいと今の世界は寛容さに欠けているようである。

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