アナウンサーでNHKに就職 自らの能力に限界感じ、独学でMBA受験
先月末お伝えした取材がウェブの記事になったのでご紹介。
日経Bizアカデミー MBAはこう使う!
Kaien代表 鈴木慶太氏(上)――ケロッグで味わった全力でも追いつけない世界
http://bizacademy.nikkei.co.jp/management/mba_holder/article.aspx?id=MMAC0w000011062014
タイトルに使わせてもらった「アナウンサーでNHKに就職 自らの能力に限界感じ、独学でMBA受験」はサイドバーにあったキャッチコピー?らしいが、刺激的なコピーではある。どこまで行ってもNHKのアナウンサーというのは使ってもらえるので、ほとんど退職金でなかったが、在籍した価値はあったなぁと思う。
というわけで、あまりこのブログでは関係ない(MBAとかNHKとか)ところばかりが目立つ記事ではあるが、実は3ページ目に語られているところが(この記事ではわからないのだが)発達障害の支援に関係する部分である。
以下引用。
ケロッグ(注:僕が通ったMBAのこと)では、100人いたら自分は確実に99番目か100番目。自尊心もボロボロです。そうした中、どうやって上を向いて授業に臨むか、毎日頭を使いました。ケロッグは、授業中の発言よりも、グループワークでどれだけ貢献するかで個人の評価が決まります。では、そのためにはどうすればよいか。結局、相手に議論の主導権を委ねるのではなく、自分で土俵を作り、その土俵で勝負する作戦を立てました。つまり、グループワークの前に入念に事前準備をし、グループワークの場では真っ先に、今日はこういう議題で、こういうふうに議論を進めたいのだけれど、どう?と提案してしまうのです。そうすることで議論の主導権をにぎれます。議論の主導権を他人に委ねて2時間、議論にほとんど参加せずに過ごすより、4、5時間かかってでもしっかりと準備をしてグループワークに臨むほうが、有意義だとわかりました。グループの他のメンバーにとっても、ゼロから議論を始めるよりも、最初に議題や議論の進め方を誰かに決めてもらったほうが、時間や思考エネルギーの節約になり、楽なのです。(引用ここまで)
ここでは割愛されているが、この経験をしたことは発達障害の人の就労支援で非常に役にたった。つまり「相手に議論の主導権を委ねるのではなく、自分で土俵を作り、その土俵で勝負する作戦を立てました。」というのは、英語での会話になると大変なので、まず文字や数字の紙に落としてアジェンダを配ってしまうという作戦のことである。発達障害の人は日本語で同じ状態になっていることが多い(つまりおしゃべりだとワンテンポもツーテンポも遅れるが、書いた状態ではコミュニケーションについていきやすい人が多い)。つまるところ、発達障害の疑似体験をケロッグでできたことは今に役立っているなぁと思うわけです。
日経Bizアカデミー MBAはこう使う!『ケロッグで味わった全力でも追いつけない世界』 後編は来週月曜日に公開予定とのこと。ようやくKaienのことが出てくる予定です。
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