親としてできること 支援者としてできること 経営者としてできること
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自分は障害福祉事業の経営をしながら、親でもあります。
支援をするときに、「その人の人生をなぞれ」とか、「自分の子どもだと思ったらどう思う」とか、スタッフに考えさせることがしばしばです。最終的に支援って、資格とか技術とかも重要かもしれませんが、それより重要なのは当事者意識を持てるかどうかだと思っているからです。それはおそらく自分の子どもが発達障害と診断されているという立場があるからだと思います。
最近、我が子の卒業式と入学式に出て、実は親としてできることと、支援者として出来ることは、自分の中では結構自然にくっついちゃっているなぁと思いました。自分の子と接するときもどこか支援者っぽいということもある気がしますし、当社に通う子に接するときも親みたいな視点で接していてあまり支援者っぽくないのかもしれないなぁ、ということです。おせっかい、という感じでしょうか。
でも、実はそう思っている障害福祉事業者って、そう多くはないのかなぁと思う出来事がありました。親目線、支援者目線、というより、経営者目線、が強いのが増えてきたのだろうなぁと。。。
先日仙台に行ってきて、同じような立場、つまり、親=支援者=経営者の方とお話しをしたのですが、障害福祉の分野も競争原理が働いていて、新規参入がかなりあり、その一つ一つについての分析をしてもらい、その分析に僕自身ショックを受けてしまいました。
僕は同業他社については必要最低限程度にしか見ないようにしていて、つまり内向きな思考になりやすいのですが、外を見ると、まあ、いろいろな業者がいるなぁと。。。
特に放課後等デイサービスや就労移行支援事業という、当社がいる分野は、雨後の筍のように事業所数が増えてきていて、各地でものすごい競争になっているようです。中にはもちろん尊敬できる同業他社も多数あります。でも、良く名前を聞くところは、本当に支援をしたいと思ってやっているのか、、、と思うような経営をしているところもあるようで。。。同業他社の中には経営のプロでしれっと上手に障害福祉事業を回しているところが幅をきかせつつあるという状況に改めて気づかされました。
もちろん、当社も株式会社で利益を出すのが是ですので、多くの福祉関係者からは資本主義寄りと思われていると思いますし、実際そうだと思います。でも福祉の専門家からも、通っている利用者やその家族からも、尊敬される何かをしっかり築きたいという気持ちが先にあります。
僕自身、このままでは日本の障害福祉のレベルが(悪徳業者とは言わないけれども、最低限の質を保って良しとする器用な業者によって)低いところで業界標準が出来てしまいそうで、危機感を感じています。上述の通り、僕自身、福祉業界からすると外様ですが、魂はあるつもりですので、良貨が悪貨に駆逐されるのは、嫌なのですよね。。。
自分もどこかで、支援者=親という気持ちよいゾーンから、経営者としてのレベルを上げ、経営者としての側面を意識しないと、ある程度当社も存在感を出していかないと現状の流れに埋没しかねないなとやや焦らされる一週間でした。
「放課後等デイってどうせこの程度だよね」、「就労移行支援って意味ないよね」とか、思われてしまうのではないかと。。。そういう焦りです。そして当社がやっているこだわりが多くの人に届かなくなってしまうという不安です。
「Kaienさんも大きいですよ」と言われることもありますが、中途半端な規模ですので、5倍10倍になっている他社を意識せざるを得ないのです。一定程度大きくないと良くないなとはいつも思っています。
でも、自分の中の質へのこだわりが強く、対人サービスって本当に整えるのに時間がかかるんです。大きくなる一方で、サービスが悪くなるのは許せないので、なかなか事業所を拡大する速度があげられないジレンマを感じています。
いずれにせよ、質を維持したい高めたいということが言い訳になって事業所や展開地域を限定しておくことは、大きな意味で自らの首を絞めることになるので、質を維持・向上しながら、全速力で展開していくという、二兎を追うことをなんとか成し遂げたいと思いますし、それによって、日本の障害福祉ってすごいよね、という評判を世間に行ってもらえるようなピースの一つになっていきたいと思います。
最近、政治ではオリーブの木とか、さくらの木とかいっていますが、当社も鎖国しているばかりではなく、積極的に外部と連携したいとも思い始めました。日曜夜にくよくよ悩んでいても仕方ないので、そろそろ帰宅して明日頑張ろうと思います。
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