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障害のある息子・娘のいる親の「就活力」親の力が問われる”お受験”ならぬ”お就活”について

2016年9月20日

 明らかに日本語としてはおかしいですが、”お就活”について。

問われる親の「就活力」

 当社では発達障害のあるお子さんたちが通うTEENS(放課後等デイサービス)や、発達障害のある大学生・専門学校生向けのガクプロを運営しています。また就労移行支援という障害のある大人向けの就活を支援する就労移行支援Kaienも運営していて、その利用者も20代が多いです。そのような年代の就活を支援していて思うのが、親の「就活力」です。

注)本ブログではなにか個別具体的な例を指しているわけではありません。あくまで一般論です。

 6月がピークだった就活も徐々に終息を迎えつつあるのは(A)大企業の一般枠。一方でいよいよこれからというのが(B)零細企業の一般枠や、(C)大企業を中心とした障害者枠です。当社に通う利用者たちの多くは、現実的に(B)や(C)の就活を行うため、既に内定をもらって就活を終えた一部を除いては、秋冬が本番ともいえます。

 中途の就活と違って新卒の場合は売りとする経験が少ない。このため紙一重の戦いになりがちです。特に発達の凸凹があると、就活でも壁にぶつかることが多いのは確かだと思います。例えば、業種・企業選考が苦手ですし、自己分析が苦手ですし、志望動機などの抽象的な文章の作文も苦手です。この為当社のような支援機関の意義があるわけですが、それだけでは足りず、親御さんのサポートが必要になる場合も多いです。

特別支援学校任せの就活から、親主導の就活へ

 これまでは障害児の就活支援は、主に特別支援学校の高等部で行われてきたと思います。このため公費が投入される中で充実していたわけです。しかし昨今は障害の定義が広がり、普通高校や大学、専門学校に進学する方が一般的ともいえ、学校任せではいかなくなりました。特に障害者枠ではご家庭の安定性を重視する企業も多く、親の力が必要になっているともいえます。

 名門幼稚園、名門小学校、名門中学校では、子どもの学力よりも、むしろ親の受験力が重要だという話は聞きます。同じように、障害児(大学・専門学校生含む)の就活支援でも親の存在はとても重要だと思います。”お受験”ならぬ”お就活”という感じでしょうか。

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面接の現場はサポートできないが、事前に事後にサポートできる部分は確かに大きい

 

熱心な親ほど注意したい ”お就活”で求められる親がすべきこと、すべきでないこと

 ではどういう親の対応が望まれるのか?

 当社サービスを利用される中で、本ブログを読んでいる就活生の親御さんも多いため、あえて細かくは触れません。が、少なくとも、①就活の時に親が関わらないことはこの業界では不利になるということは確かだと思います。周りにどういわれようが積極的に介入してよいと思います。20歳過ぎたからその子に任せるべきだ、では今の複雑怪奇な就活、特に情報が得られにくい障害者枠の就活を戦い抜くのは至難の業です。

 でも、一方で、②自分の子どもを信じ、必要以上に苦しめないことが重要で、当社につながる熱心な親ほど②の罠にかかることが多いです。あまりにも介入しすぎると、ご本人の気持ちをそぎ、親を満足させるための行動しかしなくなります。これではなかなか生活リズムが安定せず、精神的に落ち着かず、就活で受けられる企業数が減ってしまうことが予想されます。

 就活は最終的には人と人のフィーリング。ご縁です。もう少し言うと多少面接が下手でも、多少作業力が劣っていても、学力的に低くても、「可愛げ」がある方が好まれます。「可愛げ」を最大限に引き出すために、①の介入は重要なのはもちろんですが、②のポイントを押さえていただき、息子さん・娘さんの良さをつぶさないことは本当に大事にして頂きたいと思います。

 ②で失敗する親の多いこと…。自分の子どもを信じる力が”お受験”でも”お就活”でも必要なのではと感じています。

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