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シリーズ「10代の発達障害を考える」⑦ 10代における男女差

2014年4月16日

発達に凸凹のあるお子様向けのTEENSが6月に2拠点目を出すことになった。TEENS横浜である。満員御礼が続くTEENS新宿も、新しく開設するTEENS横浜も、通っているお子さんが大人になって振り返った時に、「TEENSに通っていて良かった」と思ってもらえる、楽しく深く実り多い場としていきたい。TEENSを説明する意味もかねて、10代の発達障害について考えている。

今日で最終回にしようと思う。男女の違いについて。

なんと恐ろしいことに、当社のTEENSのサービスは今のところ8~9割ぐらいが男の子である。まだ登録だけ見ると100人を少し上回ったところだと思うし、統計的にこの後も8~9割が続くのかわからないのだが、男の子が圧倒的に多いのは変わらないと思う。

TEENS 発達障害のある小中高生向け 放課後等デイサービス
www.teensmoon.com

TEENSは10代(つまり小学校高学年から高校生まで)のほとんどを占めるのであるが、一方で、当社の別のサービスガクプロは、大学生・専門が高生向け。つまり、10代の最後である層に重なるのだが、こちらの利用者区分を見ると、男子学生の比率はぐっと下がって、6~7割ほど。女子学生のほうがなぜか出席率も高いので、セッションをしていると半分が女性ということも少なくない。

学生から職業人への就活サークル コミュニケーションや対人関係が苦手な学生・若者向け
www.gakupro.com

実は発達障害の傾向がある場合、女性はかなりうっすらとして周囲から見えづらく、 単におとなしい子、少し不思議な子として見えることが多いと思う。簡単に言ってしまえば、そこそこ空気を読めるし、そこそこしゃべれるし、そこそこ友達もいるので、あまり発達障害がぴんと来ないということが多いのだと思う。特に複雑なコミュニケーションがなく、学校に行って、目立たないようにしていれば居場所がある高校までは目立ちにくい。

男の子は逆である。本に書いてあるようなケースが多い。たとえば言葉の発達が遅かったり、口ごもることが多かったり、友達関係がゼロに近かったり、かなり目立つ行動をとって周囲の顰蹙を買ってしまったり、などなど。。。明らかに何か違うな、と親御さんも先生方も感じることが多く、診断に結び付きやすいのだと思う。

この違いはもともとの男性と女性の脳の違いなのかもしれない。そもそも「自閉症超男性脳説」もあるぐらい、だからである。以下過去の僕のブログ記事から。

海外メディア 『アスペルガー症候群とIT産業、そしてハッカー』
http://ksuzuki09.blogspot.jp/2011/06/it.html

大学になると、授業も選択的になり、その場その場で人間関係を築く必要があり、部活と違ってサークルも先生管轄から学生主導になって役割が見えにくくなったり、飲み会・恋愛などで見えない空気に乗り遅れやすくなったりと、むしろ女の子のほうが大学に入ると一気に疎外感を感じるのかもしれない。気の合う友達と教室で2人や3人の世界で安定していたものが、急に動きのある、つかめない関係が多くなるからである。

男子学生は、ではどうなのかというと、そもそもその疎外感をリアルにはあまり感じていないのか、少なくとも盛り上がる話題はまだまだ小中学生のような感じで、とても愛らしい子が多い。ストレートに言ってしまうと幼さがかなり残っているのである。この男女差は、発達に偏りがない学生の男女差よりもかなり大きいと思う。(むしろ発達障害のある女子学生は、子どもっぽくなさすぎることも多いので、同世代といると息苦しさがあると思う。)

20代・30代になっても、男女差というのはかなり強くみられるし、10代とはまた違った差だと思っているのだが、やはり10代はそもそも安定していない分、十人十色の色がかなりカラフルで、なかなか奥深い。

と、特にまとまりがなく、散漫になってしまったが、これで10代特集は終了。明日以降はまた大人の話題(つまり就職・定着)を多めに行きたいと思う。

発達の凸凹を活かす! 学習支援&お仕事体験プログラム
TEENS横浜 6月オープン予定 
 
発達障害の強みを活かした就職・活躍を!
Kaien横浜 5月オープン予定
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