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発達障害 言葉の定義の狭さについて

2014年4月29日

Kaienを創業当初の4年ほど前。一人当たり2時間ぐらいお話を聞いていた。無料相談ということで相談に乗りつつ、実際はいろいろと学ぶことが多かったように思う。

今でこそさまざまな特性の人が来るようになったが、当時はかなりITリテラシーの高い人でないとKaienという存在を知りえないぐらい超マイナーの存在だった。このために発達障害の中でも、非常に言語的に高い方が相談に来ることが多かった。

皆さんとお話をする中で感じ始めたが、言葉・単語の定義が狭いなぁ、ということである。翻って、そもそも言葉・単語の定義ってなんだっけ、という考えも巡らせるようになった。

具体的に言うと、同じ単語を使っても、いつの間にか文脈の流れやこちらの意図と違う受け取りをしていたり、定義を修正しようとしてもなかなか理解してもらえなかったり、ということが多かった。また、おおむね伝わったと思ってもど真ん中に伝わらなかったのか、返答の多くが「でも」とか「というより」とか、微妙に違いますよ、を意味する『接頭語』が発言の冒頭にくることが多く、話していて徒労感を感じることもあった。

この定義の固さ・狭さは、もちろん発達障害の特性である、こだわり、見えているもの(例えば辞典の定義)への安心感、などによると思うのだが、仮に支援者としてそれを知っていても、定義のがっちりとした話を現場でされるとつらさを感じることがあると思う。

率直に言ってしまうと、多くの人は、普段、定義があいまいなまま話をしても通じるということに甘えて会話をしているということである。甘えて、というのは、楽をして、というよりも、なかなか論理的に話を展開していく、言葉を用いていくのは、そういう中でもまれたタイプじゃないと難しいのだと思う。ステレオタイプ的に言うと、理系的な思考だと思うし、福祉には若干なじまないアプローチかもしれない。

Kaienに当事者が集まり始めた時に、ある発達障害の関係者から「なにかよいことをしているはず」と言われたのだが、今振り返ると、定義や文脈からぶれずにメッセージを伝える言語力・論理力があったことが一つの要因なのだと思われる。

実は当社の採用では、真摯さ、というのをキーワードにしている。これは、英語の integrity (倫理観があるなどと訳されるかもしれないが、ぴたっとした訳がなく真摯さ、としているのだが、直訳すると統一感である)だが、これはもちろん職業人としての矛盾のなさや表裏のなさということも意味するが、発信するメッセージの統一感、つまりぶれない、つまり定義や論理を相手のニーズによって固めることができる、ということを意味している、つもりである。

Kaien 採用情報
http://www.kaien-lab.com/company/recruit/

支援者によってはそこが息苦しいかもしれないし、別の人はシンプルさというかわかりやすさを感じるかもしれない。

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