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一般枠でも障害者の合理的配慮は認められるのか?

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日本では「診断」を受けるなどで「社会的な制約」のあると認められた人は、「障害者手帳」を申請・取得することができます。「障害者手帳」があると様々な「支援」が受けられます。その一つが「障害者枠」 ”でも”働けるという点です。

障害者手帳のメリットデメリットについては以下をご参考にされてください。

・障害者手帳・受給者証 (主に大人の発達障害)
http://www.kaien-lab.com/aboutdd/certificate/

・障害者手帳・受給者証 (主に子どもの発達障害)
http://www.teensmoon.com/pdd/certificate/

「一般枠」で働く「障害者」の存在

数行前の文で”でも”を強調した理由。それは、実は障害者手帳があっても一般枠で働くことも出来るからです。

大きな数字で見てみましょう。人口の5%ぐらいの人が障害者手帳を保有していて、障害者雇用率が2%ということは、3%の人はどこに行っちゃったの?というと、多くは働くということができない、していない、人なのですが、それ以外にも多数の方がいらっしゃいます。その相当数が一般枠で働いていると僕は考えています。

実際障害者雇用が足りていない企業が、一般枠で働いている人に「障害者手帳を保有していながら一般枠で働いている人はいないですか?申し出てもらえないですか?それによって解雇することもないですし、むしろ配慮をしっかりさせてもらいます。もちろん障害者雇用率の助けにもなります。」みたいな連絡をすることがあります。(※その時は労働者に不利益にならないようにいろいろと労働局の指導も入ります。) で、その結果複数人が名乗り出るというのが通常です。そのぐらい多くの人が一般枠で働いています。

”障害者”に認められた権利擁護 「合理的配慮」

ここで話題としてもう一つ提起したいのが「合理的配慮」です。

今年(2016年)4月から障害者差別解消法が施行されて、「権利擁護」の考えが障害者関連の各法律に盛り込まれています。この改正点については先日もブログで触れました。

大学における障害者合理的配慮 特に発達障害のある学生の就労支援について
http://ceo.kaien-lab.com/2016/04/blog-post_19.html

さくっと説明すると「自分はこういうことで困っているので、かくかくしかじかという配慮をしてほしい」と”障害者”側から主張する権利が明確になりました。その主張が認められるかどうかは「合理的」かどうかで判断されすべてすべてが配慮されるわけではないですが、少なくとも主張はできるというわけです。

「一般枠」でも「合理的配慮」を求められるのか?


この記事で触れてきた「一般枠でも実は”障害者”がいる」といことと「合理的配慮が認められた」という2つのことで新たな疑問が出てきました。というよりも今までも会った疑問がより明確になってきたのです。

合理的配慮で最も注目が集まっているのが、これまで「障害者」について対策が遅れていた大学です。というのも、大学ではそもそも障害者枠というのが無いので、合理的配慮という概念の導入に戸惑いや期待が高まっています。

一方で、これまで雇用の現場では「障害者枠」という既存の制度があります。このため「合理的配慮もある程度はすでに先取りしています」みたいな雰囲気があるように僕自身では感じています。が、先に指摘した通り実は「障害者」は「一般枠」にもたくさんいます。「障害者手帳」を持っていない診断レベルだけれども苦しんでいる人まで含めると、人口のどのぐらいの割合なのか調査はありませんがかなり高いと思います。(個人的な印象ですと10%ぐらいでしょうか?)

微妙と思われるのが、上述のように、①「障害者手帳」は保有しているけれども「一般枠」で働いている人や、②「診断」だけで「障害者手帳」はないけれども「一般枠」で働いている人で、なんらかの配慮があったほうが上手に働ける人となります。

「一般枠」は「障害者枠」の対極にありますので、”配慮をしなくてよい枠”と思っていた企業が多いはず。たしかに、「障害」、とか、「合理的配慮」、という仰々しい概念を出さなくてもよい程度の人が一般枠で働いているというのが社会通念だと思います。が、しかし、実際上はたくさんのグレーの人が「一般枠」で働いているとしたら、その人たちに起業や職場がどのように向き合うのかは今後の課題だと思います。

「障害って何?」という議論が続く


法律には「障害者手帳を持っていないと合理的配慮が受けられない」とか、「障害者手帳を持っていないと障害があるとは言えない」ということは書いていないはずなので、大原則としては障害があると自分がおもったら「合理的配慮」を求めることができそうです。「一般枠」でもしかり、「障害者手帳」が無くてもしかりです。
ただし、そんなこと言い始めると全人類すべて何らかの苦手を抱えているため、”配慮を要求する合戦”に突入する懸念もありそうですし、やはり「障害者枠」という制度がある以上、「合理的配慮」も「障害者雇用」の中で基本的にはイメージされていて、法律上は「一般枠」で「合理的配慮」が担保されていても、一つ一つの配慮が「合理的」だと認められるラインは「障害者枠」のそれよりも、非常に高いものなのだと思います。
実際上の運用はこれから見えてくると思いますので、事例がいくつか見えて来ましたら僕も再度この話題を取り上げたいと思っています。今のところのまとめとしては、たえず生きづらい人、働きづらい人がいる。特に人口が減る中ではその人たちを上手に活用することが社会にとって有効であり、その線引き(何が障害か)は時代や場面によって変わるものをまず理解することなのだと思います。

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