採用情報

受け続けること

短期バイトだが、初めての仕事が決まったというという目出度いニュースが舞い込む。おめでとうございます。就職活動を続けること、そのための気持ちを保ち続けることは重要と感じる。

まずは体調管理と、やはり想定外がある環境への慣れが必要。気は早いが経歴書に一段黒いラインが増える、次につながります。

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一般枠か障害者枠か

東京の事務・IT系職業訓練は9期。4分の1が終了。

今日の訓練は水曜日でお休みだったので、麻布十番では「初回相談会」という無料のキャリアカウンセリングを実施。2人の方がいらした。

1年半でもう350人ぐらいにはお会いしていると思う。一人ひとり会っているので、さまざまな特性がさっと読めることが多くなってきた。すべての方にすぐにソリューションを提供できることばかりでもないし、場合によってはKaienを嫌いになる方もいるのが事実なわけだが、、、少なくとも時間をかけてご足労願っているので、今後について「ここでしか聞けない」助言をお伝えしようと思っている。

一般枠で受かったが、障害者枠を目指すために結局断ったという人にも、今日は別件でお会いした。作業がマルチタスク過ぎるので内定を辞退したという。各人の個性と職場で要求をよく考えないと、一概に一般枠が良いとか障害者枠が良いとか言い難いのが発達障害。一人ひとり色々と観察し状況を想定しつつなので、カウンセリングはとてもつかれる。

明日は富山大学へ出張。大学生は気づいていない発達障害の人がとても多い。先日も母校の知り合いの研究者から、「うちの学生が、アスペルガーのようだ。本人も周囲も気づいていないんだけど、どうすれば良い?」という相談を受けた。

この場合は当然障害者枠での就活にはならず一般枠を目指すのであるが、上手くいかないことはやはりある。おまけに超氷河期。大学3年生も就活がついにスタートしたが、発達障害が疑われるケースに大学がどう対応しているのか。本人が気づいているケースは、周囲だけのケースは、そもそも気づかないとどうなるか。そんなことを富山大学で学んでこようとおもう。

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生活保護と発達障害

『生活保護、職業訓練受けない人は停止 厚労省検討』(日経) 昨日のニュース。各紙で取り上げていた。以下記事から。

『就労支援ではハローワークの職員が生活保護の受給者に対する就職相談などを実施する。そのうえで合理的な理由がないのに、職業訓練を受けない人は生活保護を打ち切ることも検討する。』とのこと。

ハローワークでの臨時採用が増えるなど「支援者」に雇用とお金が増えるようにも読める毎度毎度のお上の対策っぽいなぁというところはスルーするとして、、、やっぱり気になるのは、発達障害について。生活保護を受ける層では知的に遅れがあったり、発達障害で(本人に気づきはないが)苦しいケースがあり、実は「支援者」という専門家の皆さまもそれに気付けないケースが多いと思う。

実際、今生活保護の申請のところには精神保健福祉士とか臨床心理士の人が入っているが、その人達によると発達障害がみられる申請者が相当数いるとのこと。うちに繋いでくれれば色々と対策が取れるケースもあると思う。どうやってこちらの存在を知ってもらうか、考えないと。

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KODOMO福 開店

内部的にはついにオープンしたKaienの(職業訓練の中で行なっている)オンライン店舗。KODOMO福(コドモフク)。名前から予想される通りで子供服を扱っている。

まだ1点も売れていないが、店舗の名前から経営方針、 運営まで訓練生に任せている。失敗も経験のうち

以下当社のニュースレター12月号から。

当社は先日、古物商許可証番号:神奈川県公安委員会 第451380006247 を取得しました。なぜ古物商なのか?これは横浜での職業訓練の中で、子供服の古着を販売する、オンライン店舗を運営するためです。古着の販売には許可証が必要なのです。商品のご提供や購入面でぜひご協力ください。

◯店舗名: KODOMO福(コドモフク)
◯URL:   http://my.auction.rakuten.co.jp/rms/mya/mb/profile?uno=Zh4g3RvMadA
◯サイト:  楽天オークション
◯運営者: Kaienの職業訓練を受ける若者たち
◯取扱品: 120センチ未満の子供服の古着
◯仕組み: (1)皆さまから子供服の古着の寄贈を受ける
       (2)職業訓練の中で(1)で仕入れた古着をオンライン店舗「KODOMO福」で販売
       (3)収益の半分を発達障害の療育活動等をするNPO法人へ寄付。残りの半分は輸送経費等で計上

仕入れから販売までを体験できるオンライン店舗の運営で職業力を高めながら、収益を全国の発達障害関連団体等に寄付していく仕組みです。発達障害の啓蒙活動や支援活動に少しでも寄与したいと考えています。発達障害に関するお金と情報と想いのつながりをここから強めていきたいと思っています。

☆彡皆さまへのお願い☆彡
・ ”売れる”子供服を寄贈して頂ける方を探しています。詳しくはyc01@kaien-yc1.com にご連絡ください。
・ 収益の半分を寄付させていただく団体を募集しています。詳しくはyc01@kaien-yc1.com にご連絡ください。
・ ぜひ子供服をご購入ください。お友達、お知り合いにお声がけください。

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10万626字

MBA、起業、そして発達障害の物語 という副題候補で、本を執筆中。来年前半に出版予定である。出版社はダイヤモンド社さん。

実は10月ぐらいから書いていた(ので体調を崩しがちだったり、ブログの更新が投げやりだったりした)のだが、今日ついに10万字の目標をクリア。同時に最終章までとりあえず書き終わった。あとは年末にむけて若干加筆して、来年1,2月ぐらいに編集者の方と修正を繰り返すことにしたい。

最後は「親としてできること」を書いた 179頁目

自分でもよく分からないこの5年ぐらいの出来事と感じていることを凝縮して書いた。買ってください!!

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Necco(ネッコ)さん

昨夜は東京都自閉症協会のアスペ部会の忘年会。少し遅れて参加した。

いつもどおり、鉄道路線の暗記発表大会と化していた。盛り上がり方が尋常ではなかった。

終了後はNecco(ネッコ)の理事長の金子さんと会話。これまで何度もアスペ部会でお会いしていたが名刺を交換してという、お互いの肩書きを背負ってのお話は初めてだった。

確か猫好きが理由だったと思う。

Kaienのアプローチが剛だとすると、Neccoさんは柔。

なお、Neccoさんは利用者も管理者も全員が発達障害の当事者。全国初のケースだ。今は居場所の提供だが就労継続支援B型(年齢や体力の面で一般企業に雇用されることが困難になった方向け)を始める予定だという。

発達障害の方といってもKaienのアプローチに合う方ばかりではない。柔らかい、誰でも受け入れてくれる排除しないということが原則のNeccoさんにぴったりの方も多い。これまでもNeccoさんを勧めるケースがあったのだが、昨夜お話しして積極的に交流を行わせていただくことになった。今年中に僕も見学に行けることに。楽しみである。

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「生きづらさを抱える子ども・若者によりそう」に出席

きょう午前は内閣府のシンポジウム「生きづらさを抱える子ども・若者によりそう(※)」に出席。

(※)ウェブサイトより・・・困難を有する子ども・若者の問題のうち、ひきこもり、貧困に焦点をあて、専門家(有識者)よりそれぞれの現状・課題・今後の取組み等について発表いただき、行政関係者を含めた支援者、当事者やその家族、さらには一般市民の皆様に対し、有益な情報提供を行う。  また、ひとりでも多くの方々に社会全体で取り組む課題として関心を持ち、理解していただくことが、これらの困難な問題の解決にとって大きな前進となりうると考え、開催するものである。

竹橋駅ちかくの会場。晴れ渡る。
今夜は皆既月食が楽しみ。

お財布に優しく無料イベントだったのと、お世話になっているユースポート横濱の有吉さんが鼎談にご出演との情報をキャッチしたからだが、残念ながら有吉さんの講演はスケジュールの関係で聞けず。その分、ニートやひきこもりの若年層対策をしている首都圏の団体の発表を聞け、また名刺を交換できた。(※パネルディスカッションや鼎談の様子は後日ネットで見られるらしい)

Kaienにとって今日のシンポジウムはとても関心の高い領域。

ニートの実に25%が発達障害の疑いがあると言われている(厚労省調査)。また今日参加していた団体の方によるとひきこもりの7割は発達障害の疑いがあるという。

なので「若年層」「いきずらさ」「引きこもり」「フリーター」というキーワードの支援活動と、Kaienの事業は重なる。ただし、逆に言うと一定程度は発達障害と関係ないケースなので、違いはなんなのか?発達障害の傾向のある無しでアプ
ローチを変える必要があるのか?あるとすればなんなのか?を勉強に行った。

午後は「発達障害が疑われるケースと疑われないケースでアプローチの違いは何ですか?」と同じ質問をもって幾つかのブースをまわったのだが、殆どの場合「変わらない」というお答えだった。発達障害を理解していてその上でアプローチを変えていないのか、発達障害が実は理解できていないから変えられないのか、そこは分からなかった。たしかに出来る支援者ならば同じ法則で大丈夫だと思う。だけど僕の仮説としてはやっぱり基本アプローチを変えたほうが良いのではと思っているので、今日は他の団体との差がわかって良かったと思っている。

とはいえ、ほとんどの団体さんで、「かいえんさんですか?どういったことをされているのですか?」と知られない存在だった。こちらはだいぶご挨拶に回っているので、今日参加されていたうちの結構の団体と活動内容を理解させて頂いているのとは大違い。まずは周辺事業をしている関係者に名前を知っていただくぐらいKaienの事業を光らせないと、「発達障害の傾向によるアプローチの違いが云々」と強がりも言っていられない。。。

今日参加されていた21団体とウェブサイトは下の通り。

独断と偏見でプレゼンのベスト2を発表。

  • K2インターナショナルさん ・・・ 共同生活、そしてOBがK2さんへ直接雇用という柱が体験者によって上手に語られていて◎。
  • 星槎教育研究所さん ・・・ 当然事業をすすめる上では色々と難しいケースに遭遇するだろうが、可能性を本気で信じる包括的なアプローチがよくわかった。

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カイゼン

東京オフィスに出社。こちらでは職業訓練の9期が始まって1週間。初めて見学した。現役SEが訓練講師。こまかく作業の指示を受けていた。今日の課題は当社のビジネスパートナーである、ウェブ検証のウェブレッジさんのシステム、テストコを使ったプロジェクト。

 
難しい課題だがみんな必死に食らいついている感じがあった。(※なお、次の訓練の応募が始まっている。発達障害の診断が必要だが、東京都民以外もOK。詳しくはこちらから。)

その後は横浜に移動。こちらでは楽オクへの出品作業が本格化。もはや訓練と言うよりも通常のショップ状態になってきている。来週月曜日のオープンに本当に間に合うのか。。。作業はあと明日の数時間のみ。とりあえずは仕入れと商品管理が今火を吹いている。オープン前から今日はカイゼン計画立案。開店したら、こんどは登録や出荷作業が大変そう。

今週は横浜の訓練生の半分はインターン中。なので受け入れ企業の所で修行中。今さっきも今日の日報がインターン生から送られてきた。なんだか充実しているらしい。働くことの楽しさを知ってもらえればと思う。受け入れてくれた各企業に感謝したい。(※受け入れ企業募集中です!!)

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Kaienが「楽オク」に出店

古物商の免許を申請してから数ヶ月。ようやく楽オクに出店した。出品がひっそり始まっている。本格オープンは今月12日の予定。

売れないと寂しいのでぜひ覗いてみてください。近日中にURLをご紹介します

別にKaienが古物商に本格参入というわけではない。実は発達障害者の職業訓練の一貫で行う。10月から準備していたのだが、訓練生ではなかなか立ち上がらず、講師をスーパー店長(※スーパーの店長ではなく、すごい店長という意味)に据えて今、突貫工事で本格オープンに向けて準備中。

何を売るかはお楽しみに!!

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さらば六本木ヒルズ

3年前の今頃だった。Bのつく戦略系コンサルからオファーを貰ったのは。

実は色々事情があって今まで内定が続いた状態だった。3年もオファーが続いたのは先方の好意によるところが大。去年もオファーを返上しようとしたが、ベンチャーは何があるか分からないからと言われ、そのままに・・・。それから1年。流石にKaien抜きの僕のこれからは考えられないので、ついにオファーを返上することになった。昨日ご挨拶にいって来た。

この美しいオフィスで働くはずだった
今はヒルズ城下町にある瀟洒なビルが居城

後悔は一切ないけれども、これからも誇りを持って毎日働いていきたい。

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希望の伝播

雪でフライトが少し遅れたが無事札幌から予定の飛行機で帰京。当地では希望を一緒に語ってきた。これからTEENSについて外部の方とMTG。

新千歳空港に向かう車窓から

講演について別ページを立ち上げ。こちらから。

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米国の起業文化

すごい。

昨日のブログでKaienのことが母校ケロッグのウェブサイトで取り上げられたことをお伝えしたが、それを見た反応がすぐにシリコンバレーからあった。

・ケロッグのOB、米国で記事を読む
・勤務先のIT企業の社長(お子さんが自閉症)に伝える
・勤務先の社長の旦那さん(こちらもシリコンバレーのIT企業社長)もメールに加わる
・日本支社の方と連絡が取れる

この間、12時間ほど。意思決定の速さというか、考える事と行動することが同時に出来ると言うか、世界を動かすところの起業家のネットワークはすごいなと圧倒された。日本では数日、もしかしたら数ヶ月、いや1年かかるかもしれない。今日はとても嬉しい日だった。

今は新千歳空港から札幌に向かっている。明日は札幌で講演。こちら。シカゴよりは寒くないけどやっぱり結構寒い。

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英語の記事

母校ケロッグの同窓会誌に僕を取材してもらった記事が載った。取材は夏の暑い中だったのだが、さすが米国流のゆっくりさである。

Kellogg World (Winter 2011) のオンライン版はこちら

日本のMBA留学生が激減しているが、母校ケロッグはますます繁栄中らしい

僕の記事はこのブログのAlumni Profiles(卒業生紹介?)にある。英語ですごい綺麗に書いてあるけど、当然僕の意をくんで、あちらの編集者がボロボロの英語をきれいに整えてくれてます。「ふむふむそういう表現があるのか」と英語の勉強になった。こちら

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11月のアクセス数 トップ5

先月も有難うございました。師走も楽しい記事を提供したいと思います。

1位 見えない障害バッジ
2位 発達障害丁々発止5 『新大阪市長・橋下さんの障害者雇用施策について』
3位 僕が学生時代だったらやりたかったインターン
4位 魔法はない
5位 統合失調症と発達障害

特に3位の記事。まだ募集中ですので、よろしくおねがいします。

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東京の発達障害者向け職業訓練 8期から9期へ

東京・麻布十番で行なっている発達障害者向けの職業訓練。8期が明日修了する。そして翌日の12/1(木)からは9期がスタートする。

8期は、横浜で当社が始めた訓練とほぼ同時にスタートしたが、麻布十番の方は出席率がほぼ100%。相変わらず高い率が続いているし、成果物のレベル感を見ても高かった。一方横浜の方は前進はしているが、東京ほどの大きな伸びをまだ感じない。プログラム的にはむしろ横浜のほうが手厚いかもしれないのだが。。。

何が違うのかというと、一つは横浜の方が期間が長い(東京は2ヶ月で、横浜は3ヶ月のプログラム)ことがあり、まだ訓練生に焦りがないこと。でも大きいのはもうひとつの理由の気がしている。東京の訓練は自ら応募して、ぜひコミュニケーション力とか仕事の技術力を上げたいと思った人が(全国から)来ているのだが、横浜の方はモデル事業なので、支援機関から推薦された人がやってくる、という違い。大切なのはやる気だけではないが、でもやる気は一番重要で、それが勤怠やパフォーマンスに現れるのかなぁと思っている。

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発達障害丁々発止5 『新大阪市長・橋下さんの障害者雇用施策について』

僕はNHK時代から選挙報道が大好きだった。特に事務所中継は本当に疲れるが、その分とてもエキサイティングだった。報道から離れた今も選挙は大注目。

今唯一の趣味がアメリカ大統領選挙のフォローなのだが(※共和党候補の争いは、民主党オバマに対抗できる候補として、ロムニーとギングリッチ、ペリー、ケインあたりで日に日に情勢が変わりおもしろい)、昨日の大阪W選挙もテレビが無いのでネット(Ustream)で見届けた。

僕自身大阪には縁もゆかりもないので、今回の分析の元となる情報の大部分は伝聞の情報だったり、Wikipedia経由なので少し客観的ではないかも知れない。が、橋下さんは知事時代に、ハートフル条例という障害者雇用促進条例を制定させているので、実はこの障害者雇用という小さな「業界」では知られた政治家である。

その橋下さんの発言を今回の選挙を機会にネット記事で読んでいくうち、少し疑問に感じる所があった。もちろんそんなことへの反論は橋下さんは色々な所で話していたり書いたりしているかも知れない。なので、知っている方に教えてもらいたくて、このブログを書いている。

以下橋下さんの<A>ニートに対する考え方と<B>障害者雇用についての考え方である。

<A>テレビ番組の中なので政治的な意味合いを持たないと思うが、かつて橋下さんはニート対策については「拘留の上、労役を課す」と発言している。その他にも「今の世の中は、自己責任がまず原則ですよ。誰も救ってくれない」とか、「競争の土俵に上がれる者に対しては徹底的に競争を促す」としている。当然競争で敗れる人もいるのだが、それについては「生活保護」が最終的な砦としている。

まあこれはこれでOKである。労役を課すという部分は繰り返しになるがテレビ受けする発言だからなのだろうが、それ以外は多くの人の本音だと思う。

<B>一方で、障害者雇用については超がつくほどの推進派。ちょっとしたインタビューでも重点課題として話に出てくるほどである。力を入れているのは、競争の土俵に上がれない者に対しては特に手厚い支援を推進する、との理由だとのことである。詳しくはこの条例の本文(※)をご一読いただきたい。障害者雇用率未達成の企業に対するものとしては、至極まっとうな条例で、これが全国に広がってほしいと僕も切に思う。特に『知事は、ハートフル条例の規定により氏名等を公表された事業主に対して、1年(極めて悪質な事由等の場合は2年)を超えない範囲で契約等を制限することができる』ところは重要だ。入札の際に点数が若干落ちるとかではなく、障害者雇用未達成企業は、契約そのものができない可能性があるという方法。数ある障害者雇用の促進案の中でも最も効果が上がりやすい方策だと思う。

※要旨・・・府の調達契約や補助金交付の相手方など、府と関係がある雇用率未達成事業主には「雇入れ計画」を提出させ、一定期間内に計画的に達成するよう誘導や支援を行い、改善が見られない場合には、「事業主名の公表」などの雇用率達成に向けたルールを設ける。

とまあ、<A>も<B>もいいのではないか、論理的だ、という話になりそうなのだが、実は発達障害という視点を入れるとそうも言えないのである。

実はニートの少なくとも4分の1は発達障害の疑いがあるというデータが5年ほど前に厚労省から出されている。他にも色々データはあるのだが、つまり、好きで仕事ができないわけではなく、実は先天的な理由に本人も周囲も気づかずただただ苦しんでいるニートの人たちも結構いるわけである。

しかも発達障害の特性として客観視が弱いケースが多いので、自分がどれだけ苦しんでいるのか分からず、「障害者手帳」の申請や「障害者雇用」なんて、自分にはとても関係ないと思っているケースが多い。もちろん有名高校や有名大学を出ている人も非常に多いので、「普通だ」と本人も周囲も思うケースが多いからなのだが、そのこだわりが、より一層の苦しみを生んでいるケースを何件も見てきた。

案外うっすらとした程度の発達障害の特徴しか無い人が、「制度を活用させてもらって就職する」という理由で障害者手帳をとったり、障害者雇用で就労を果たすケースも見られる。なので、手帳をとっているから障害の程度が重い、手帳がないから程度が軽い、と一概に言えないのが発達障害なのである。

僕も資本主義の権化であるビジネススクールを出た身なので、「自己責任」とか「競争原理」というのはやはり効率的、効果的な結果をもたらす事が多く、納得している。でも<A>と<B>の間にいる人達で、本人の努力にもかかわらず、競争からいつの間に取り残されてしまっている層もいる。それが発達障害という先天的な、そして実は遺伝的な問題があるということを橋下さんは考慮に入れているのだろうか?と思うわけである。

知っていたらその対策を聞いてみたいと思うし、まだあまり知らないとしたら対策をぜひ練って頂きたいと思う。「対案はあるのか!!」と言われそうだが、うーん、それがじつは難しい。。。早期発見の徹底、(国にはないが地方としては試みとしてありかも知れない)発達障害手帳の導入、そしてイチゼロで障害者と健常者をわけがちな今の法体系ではなく段階的にその人の機能の制約によって福祉的な恩恵を受けられるような虹色のサポート体制、が必要かなと思う。

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海外メディア 『10代 学校外の活動が乏しい』

アスペルガー症候群や自閉症スペクトラムの10代の子どもが学校の外での活動が殆ど無いということの分析。

Teens with autism face major obstacles to social life outside of school, study finds (Medical Press) 『研究結果: 10代の自閉症児、学校の外での社会生活で大きな障壁にぶつかっている』

自閉症と書いたが、原文はASD(多くの場合はアスペルガー症候群など自閉症スペクトラム)という表現なのと、学習障害なども含むとあるので、ニュアンスとしては日本では発達障害といわれる層の子どもたちであろう。

“Out of this group, teens with an ASD were significantly more likely
never to see friends out of school (43.3 percent), never to get called
by friends (54.4 percent), and never to be invited to social activities
(50.4 percent) when compared with adolescents from all the other
groups.”

データは以下のとおり。10代の自閉症児への調査。
・ 学校以外では友人と一切会わない 43.3%
・ 友達から電話がかかってこない 54.4%
・ 社会活動(遊び)に誘われない 50.4%

limited or absent peer relationships can negatively influence health and mental health, especially during the teen years.

限定された社会活動は、精神的な面を含めた健康、に特に10代の間は影響するとされている、という。

我田引水だが、Kaienで今年から10代向けのイベント「Kaien 4 Teens」を始めたのは、この「社会の場で揉まれる場がない」という問題を感じたから。数字で出してもらってほんとうに有難い。来年春からはTEENSとして学習塾&部活動、ということで学校ではできない社会活動を勉強や習い事の場で発達に凸凹のある子どものために作っていこうと思っている。

TEENSは学生インターンも募集しているのでぜひご連絡を。

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親の力

今日は、職業訓練、その後の就職活動や、定着支援の各ステージでのキャリアについての相談を受けた。いずれでもご家族が積極的に関わっているケースだった。

家族の力は最も大きな要素。Kaienで事業を行なっていると色々なケースの親子に出会う。

可愛くてたまらないであろう息子・娘を信じながらも、社会における本人のレベル感を直視し、かつ本人とこの問題については適度な距離をおいて、現実味のある選択肢を一緒に考え、フォローし続けている親御様からは、いわゆる支援者としてだけではなく、発達障害と診断された息子を持つ一人の親としても学ぶことが多い。

いわゆる療育第一世代(小さい頃に診断され療育をずっと受け続けている世代がこの数年で成人し、就職活動を始めている)は、良い意味でも悪い意味でも扱いやすく自我が感じにくい人が多い気がするのだが、今日のような出会いがあると「上手に育ってきている人も多いな」と嬉しくなる。そういうケースでも世の中は厳しくて就職が簡単なわけではないのだけれども、親の支援は将来に希望を感じさせる最大の力だなと感じた。

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デンマークでの求人を見て

デンマークのSpecialisterneの求人。こちら

デンマーク語でなんだか分からなかったが英訳して概ね理解できた。日本語で言うと「支援員」を募集しているらしい。

非常に分厚い経歴や知識を求めている。たしかにデンマークを訪問したときに感じたのは支援者のレベルの高さ。日本も頑張らねば。

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