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市川宏伸先生の講演を初めて聞いてきました

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発達障害の界隈では高名な先生である、市川宏伸先生(発達障害関係の専門家を軸とした社団法人である日本発達障害ネットワーク(JDDnet)の理事長)の講演を聞いてきました。去年から今年にかけて20回シリーズで聞いている錦糸町・クボタクリニックの地域精神保健講座 でです。今夜はややもたついた拠点にいたため、、、遅刻をしてしまいましたが、セミナーの肝要な部分はしっかり聞いてきました。

様々な気付きがありましたし、医師ならではの事実に基づいた解説にはいちいち納得するところがありました。やはり同じ時代に同じ傾向の人たちを見ているので、なんというか、ものすごい意外に思うところ、納得いかないところは、当たり前かもしれませんがまったくなかったです。

個人的にはADHD二次障害についてや、自閉症スペクトラム(先生はPDDとまとめていらっしゃいました)やADHDのお薬の国内外における使用方法、子どもと大人の診断の状況、などが参考になりました。

また聞きながら、やはり引きこもりや、ご自身が自らの特性を認めない場合、また親が頑なな場合、二次障害(境界例や愛着障害でしょうか)が非常に強くベースに発達障害が疑われる場合、あるいはうっすらとしていて周囲には気づかれにくいグレーのケースなどは、いろいろと知恵を絞る必要があり、簡単には解決策があるとはいえないのだなぁという風に改めて感じました。

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パワーポイントに浮気

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以前書いたかわかりませんが、一番の親友はExcelです。安定していて冷静だし、Excelに出来ないことが仕方がないと思うほど幅広く活躍してくれるので、なにより信頼しています。

しかし、今回、動画を作成するうえで久しぶりにパワーポイントとかなり長い時間(10時間以上でしょうか)対話して感じたのが、ものすごく成長しているということです。今回の動画は100%パワポでの手作り。以前からこんなことできたっけ?というぐらい多機能ですし、安定していますし、非常に親しみやすい特徴も加わっています。

もちろんNHK時代にパワーポイントなぞは使ったことなかったので、僕が使い始めてまだ10年もたっていないのですが、それですら画期的な飛躍。時代を感じます。。。

以下解説。

Kaienサービス案内の動画は2分間。今ある素材、今割ける時間とパワー、マウスは無く画像処理能力低めのタブレットPC、という必ずしも技術的などで恵まれた条件ではないですが、その中では自分でいうのもなんですが完成度は高くできました。特に音楽が終わるタイミングでピタッと最後のスライドにたどり着くところは狙い通りにできたので◎です。伝えたい内容もぜい肉を落としていますし、Kaienのサービスの質感とあった雰囲気の動画になったのではないかと思います。

一方でTEENSの動画。こちらは3分。柔らかく、でも柔らかすぎずに、楽観的に、でも楽観過ぎず、ということでテイストが難しかったです。。。完成度はやや低く、近い将来作り直すかもしれません。特に大人のサービスに比べると(大人向けも質向上中ですが)、TEENSのサービスはまだまだ成長段階ですので、メッセージがまだぼやけているなぁというのは作りながら感じました。サービスをより磨くには日々の気づきをプログラムや運営体制に取り入れるコツコツな取り組みが重要なので精進します。

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出張報告 最終日は午前だけ名古屋

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出張4日目で最終日。名古屋からすでに東京のオフィスに戻って残務中です。

今回訪問して気付いたことは、首都圏と同じレベルを行うには

  • 他地域に展開した時は、僕がかなりその地域にとどまる(場合によっては移り住む)ぐらいの覚悟が必要だなということと、
  • 当社と心中、当社に心酔してくれるオープニングスタッフが数名必要だなということ、
です。
かつ、大阪でも名古屋でも、発達障害について医療や福祉側の支援体制はあるにせよ、企業の理解や受け入れ態勢がものすごく悪そうだなという印象を持ちました。当社の力の源泉になりえているのは、企業の求人を開拓し、理解を広める啓発活動をしていっていることだと自負しています。ここでどこまで頑張り切れるかが、はじめ数年上手くいかなくてもちょっとやそっとでへこたれないかの胆力が重要そうです。
また、異邦人としていくと、そうだ、当社は当事者の声を聞いてサービスを作ってきたのだという、当たり前の原点にも気づかされました。マーケティングの世界でいうアーリーアダプターである地域の当事者とかかわりを持ちながら他地域の展開を探り始めたいと思います。

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出張報告 3日目は名古屋

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出張3日目の今日は、終日名古屋。

一人一人の声を聞いて、無力感を覚えたり、当社・自分で足りないところも感じたりした1日でした。

今日の会場 名古屋駅すぐ

借りた会議室。。。若干大きすぎました。

明日午前で出張は終了。東京で残務をする予定です。

今日は今まで動画作成をしていました。明日公開する予定です。お楽しみに。

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出張報告 大阪2日目 大阪人の図々しさと発達障害の図々しさの違い

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出張2日目の今日は、昨日に続いて大阪で説明会と個別相談会でした。これから名古屋に移動します。

もちろん企業秘密もありますが、今後どうすればよいか見えてきた部分がありました。やはり現場、直接見て聞き味わう一次情報は大事です。

図々しさというと刺激的ですが、、、敵に回したいわけでもないです。また大方ステレオタイプだというのもわかっていますが、やっぱり結構東京の感覚と違うと思う大阪人の押しの強さ。発達障害の人でいわゆる空気が読めなくて自己主張をし続けてしまう人とどう見分けを付けるか。。。

正直なところ些末なところはわかりにくいのですが、やはり作為があるかどうかだと思っています。図々しさや押しの強さというのは相手をコントロールしたい、つまり作為があるケース。発達障害の人の(時に過度に思われる)主張は、純粋に相手をコントロールではなく、自分の内なる声・判断基準に従っているだけ。つまり作為がない状態だと考えます。

いわゆる悪気があるか無いか、純粋な図々しさかどうかということかなぁと思いながら、僕にとっては異国である大阪への出張が終了です。

そういえば、一つ驚くべきことがありました。個別相談の後にサインを求められました。初めてのことです。もちろんしませんでしたが。。。NHKのアナウンサーをしていたときは職業柄、時々頼まれることがあるのですが、それ以来のことでビックリしました。大阪は何が次に起こるか予測がつきづらいです。

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出張報告 大阪1日目

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今日明日は大阪、その後名古屋で1.5日。Kaienの事業展開を考え、まずは現場の声を聴くのが今回の目的です。

熱狂的にぜひ来てくださいという声も頂き、ありがたく思います。大阪の人のいうことも真に受けてよいのだと思っています。それにしても今日、一人一人個別相談をして感じたのが、発達障害について、障害者枠での可能性が開拓されていないのではないか、ということと、一方で一般枠ではまだ東京よりも、発達障害の人にとって働きやすさはあるかもしれないということでした。この傾向は地方に行くとより強いかもしれません。

大阪人は僕にとっては油断ならない人たちなので、朝から緊張します。

ここで開催しています。

Kaienのノウハウを集めたDecobo通信が飛ぶように売れます。あと3冊しか残っていません。

明日も同じ場所で夕方まで実施した後、名古屋に移動予定です。

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『ガクプロ 1日就活漬け』 を開催

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特別講座のガクプロ就活1日漬けを開催しました。そろそろ就活が本格化していきますので、それを前にした総決起集会です。

5時間+呑み会。最後は皆さん疲れたようですが、「発声練習」・「先輩の就活体験談」・「面接練習」・「パクる志望動機」というプログラムでお届けしました。

発声練習は、元NHKアナウンサーという昔取った杵柄を活かして、そこそこ指導できますので、変わる人はパッと変わるなぁという印象。変わらない人はなかなか変わらないですが。。。

志望動機が最難関。それなりにわかりやすく攻略法を伝えているはずですが、子どものころから作文や自己表出・表現が難しい人たちですので、予想通りともいえます。今後も、支援者の腕の見せ所と考えて、今後もさくっと志望動機を書いてもらえるように様々な変化球を投げていきたいと思います。

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高次脳機能障害と発達障害の類似性

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おかげさまで、いろいろとあった4月も終わります。5月のニュースレターの準備をし始めました。

Kaienニュースレター 大人の発達障害について
http://www.kaien-lab.com/newsletter/

TEENSニュースレター 子どもの発達障害について
http://www.teensmoon.com/newsletter/

5月10日発行する予定なので、そこのQ&Aのコーナーで答えるつもりですが、高次脳機能障害の人をKaienやTEENSで受け入れているか、という質問がありました。高次脳機能障害は、後天的に手術や事故で脳に損傷が与えられ、一部の機能が失われたり乏しくなったりする状態です。詳しくはウェブサイトをご確認ください。

高次脳機能障害情報・支援センター
http://www.rehab.go.jp/brain_fukyu/rikai/

さて、なぜこの発達障害と一見関係ない高次脳機能障害関連の質問が来たのかというと、その質問主の方は「症状が発達障害と似ているように感じて、うちの子も(発達障害が専門である)Kaien/TEENSでも受け入れてもらえるか」と思ったとのことでした。

答えはYES。すでに受け入れています。

実は高次脳機能障害の話を聞いた時から概念的に発達障害とすごく似た印象を持ちました。というのも、発達障害は先天的に脳の機能が他と違い、語弊を恐れずにいうと脳の各所の連携がつながりすぎていたり、つながりにくくなっている状態であります。それが事故や病気などで脳に損傷ができて後天的に、つまり発達障害と似た状況が違う理由で起きているのが(僕にはイメージ的に)高次脳機能障害と思えたからです。

確かに違いもあります。

高次脳機能障害のほうが後天的であるため、もともとはできたことができにくくなっていること。また高次脳機能障害は、一度できなくなってもリハビリなどで、徐々に(元の状態とまではいかなくても)出来るようになっていくことがあることだと思います。発達障害はある専門医の言葉を借りると「生まれてから死ぬまで発達障害」であり、それは先天的に脳が多数派と作りや機能が違う部分があってそれが変わらないからなのですが、高次脳機能障害は「徐々に状態が変わる」というのが、接していても感じるところです。

高次脳機能障害と発達障害。この似て非なる関係というか、兄弟みたいな関係に僕には思えるので、例えを出したいと思います。

僕の中でイメージでいうと、尺八とファゴットです。別に尺八じゃなくてもよいし、ファゴットでなくてもよいのですが、、、高校大学とファゴット吹きだったもので、たとえやすいというか。。。ちなみに尺八が発達障害。ファゴットが高次脳機能障害です。

ともに同じ楽器で、いろいろとあらわれ方は異なる。が、発達障害は尺八の指の穴が5つのように支援者として抑えるべき根幹の特性が似ている感じがしています。多彩に見える言動もほとんどが、こだわり、想像力、ワーキングメモリーなどの5つぐらいの要素で説明ができる。なので深い世界ですが、成り立ちは案外簡素です。

一方で、高次脳機能障害はファゴットのようです。29もキーがあるというのを今調べて知りました。左手親指では、確か、、、6つか7つかキーを操作します。重いし高価だし手入れは大変なのですが、音も小さく、なんというか地味すぎる楽器なのですが。。。(ベートーヴェンは奇跡的にすごくうまく使ってくれています。例えば第9の4楽章の対旋律とか、ヴァイオリン協奏曲の2楽章や3楽章の掛け合いとか。)

高次脳機能障害は、後天的なのでどのような脳の部分が傷ついたか、元と変形したのかというのが、無数に可能性があるわけで、どのキーをどう抑えたらどのような音が出るかというのがちょっとわかりづらい。というわけで、支援者から見ると発達障害とパッと見は異なる部分もあるでしょう。が、ただし実行機能が影響を受けている場合などは発達障害と似たような症状(注意や計画性、短期的な記憶、衝動の制御)が強く、やはりそこは尺八ほど単純にこの穴というわけではないけれども、いくつかのキーが要因になっているので、その要素を考えること(キーを抑えること)で支援者は理解や支援がしやすくなるのでは、と仮説を持っています。

僕にはとてもしっくりする例えなのですが、おそらく多くの方にはわかったようなわからないような微妙な例えで申し訳ありません。ニュースレターはもう少しわかりやすく一般的に書く予定です。

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開催迫る GW 大阪・名古屋でのKaien説明会・個別相談

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ゴールデンウイークに、大阪と名古屋の状況を理解するのと、当社のノウハウを伝えて関心を持ってもらうため、説明会と個別相談を行います。

Kaien説明会 大阪/名古屋で大型連休に開催
http://www.kaien-lab.com/?p=5314

1か月以上前から告知をしているおかげでそこそこの予約を頂いていますが、1点、抜け漏れがありました。

ほとんどの個別相談の枠はすでにキャンセル待ちになってしまっていますが、大阪の5月3日のお昼の個別相談。予約フォームを開けることを失念していました。おととい気づいてオープンしましたが、まだ開いています。ぜひご予約ください。

なお、個別相談だけ、説明会だけの参加も可能ですが、できれば両方とも来ていただけると当社の理解が深まると思いますし、腹落ちしていただける部分も多いと思います。

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発達障害と重なりやすい二次障害 まとめ

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発達障害と重なりやすい二次障害を当社ウェブサイトにまとめました。

発達障害の二次障害
http://www.kaien-lab.com/aboutdd/mental/

医学的に絶対正しいというものではなく、福祉の現場感覚でわかりやすくまとめたつもりです。まだ強迫性障害が書けていないのですが、まとまったら追記します。まずは以下の5つです。

  1. 不安障害
  2. 双極性障害(躁うつ)
  3. うつ病
  4. パーソナリティ障害(人格障害)
  5. 愛着障害・アダルトチルドレン

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ネガティブなものに対抗するためにはネガティブなものをはっきり見なくてはいけない

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大した結論には至らないと思いますが、心に思いつく事柄をつづります。

帰宅途中。スマホでやまもといちろうさんのブログを読みました。

【御礼】『読書で賢く生きる。』が地味に重版になりまして
http://kirik.tea-nifty.com/diary/2015/04/post-0b5b.html

読み進めていただければお分かりになりますが、やまもと氏が失読症(あまり使われない言葉ではありますが学習障害の一つで、読むことに多くの困難を伴う特性)であることをカミングアウトされています。

 また、読者から感想のメールを何通か頂戴していまして、一通、私と同じような症状で幼少時代を過ごした失読傾向の中学生の男の子と母親からの悩み相談でありました… 昔のことや、いま現在も続く悩みや問題も踏まえて個別に折り返しましたが。実のところ、私は私なりに苦労はしたけれども、発達性失読自体は、自分の読めるペースに応じて学び、それを自ら心がけて「読むことを忌避」するのではなく「読み方を自分なりに工夫」することで何となく克服しました。 

 私の場合は、親が何度も同じ絵本を読み聞かせてくれて、それを一字一句違えず唱和を繰り返すということで、文章を文字ではなく画像で読み解くことでしか解決できませんでした。いまでも、サラッと本を読む、ネットを見るのは逆に難しくて、自分の心に「スイッチを入れて」、集中して読むことができないと、いまだにスムーズに読めないです。 

 確かに学習障害といえばそれまでなんですが、それは別の意味でほかの人と違う能力の一部でもあって、それを生かすためには別の環境を自分で作らなければなりません。例えば、どこかに就職をして働くにしても、私自身がそうであったように、やはり長続きはしないかもしれない。でも、自分なりの能力を磨いて自分の誇る仕事が作り上げられれば、モノを書いてお金を戴く仕事だってできるようにはなるわけです。原稿が遅れて出版日延びちゃったけど。 

 多かれ少なかれ、他人と違う自分、他とは異なる何かを常に抱えて人間は生きていくのであって、それが許されている現代にいきる私たちは幸せだなあと思うわけなんですよ、賢いとは到底いえない私たちがこんな本まで出して許される世界なんですから。

ほとんど引用させていただきましたが、にわかには信じられません。あの文章力・作文速度と(ブログを読んでいればわかりますが)ものすごいスピードで英語も日本語も様々な記事や資料を読破している読書力を誇る人が小さいときは読むことが困難でそれをかすかに今も引きずっているとは。。。

『文章を文字ではなく画像で読み解くことで』などは読み書き障害の人に向けた支援法の王道であり、そういったことが広まる前(40年ほど前)にしっかりとお子さんの癖を見抜いて対策をされた山本家はさすがだなぁと思うわけです。(参考: 読み書き障害についての対応法まとめはこちら

やまもと氏のカミングアウトを読みながら、もちろんすべての人が改善する余地・可能性はあるが、やまもと氏のように”克服する”ためには一つ絶対必要な要因があるとも感じました。高いインテリジェンスが必要(IQが高いと何かが苦手でも、もともとは違う分野をつかさどる脳機能=知性で”代償”することができ、やまもと氏の場合も優れた画像処理能力や知識力・解析能力を使って言語力を別の方法で獲得できたと思われる)なのは自明かもしれませんが、最も大事なものはインテリジェンスではなく、生きる力があること、だと思っています。

生きる力があるからこそマイナスをプラスにでき、『障害と言えばそれまでだが、能力の一部ともいえ、それを活かすために別の環境を自分で作り出す』という発想に至れるわけです。やまもと氏の場合この生きる力は生来のもののような気もしますが、育った環境が厳しくもあたたかい環境で、生きる力が更に育まれたのではないかと推測できます。

以前、僕も以下のブログで書いた通り、生きる力は、自分の有るがままを受け止める力=自分の弱いところをしっかりと受け止める力から始まり、それによって、人生を楽しく生きることができる力にたどり着くと説明されています。ブログで引用したTED動画の社会心理学者が詳しくわかりやすく動画で説明してくれていますのでぜひ見ていただきたいですし、さらに風呂敷を広げると、同じブログで引用した草枕(夏目漱石著)も読むといろいろと示唆がわかると思います。

「社会を変える」勇ましさの残酷さと、「社会を受け止める」力のパラドクス
http://ceo.kaien-lab.com/2014/02/blog-post_4.html

さて、偶然にも、本日新聞を開いたところ、ちょうど同じようなことを言っている人がいました。村上春樹さんです。お試しの東京新聞、ありがとうございます。8面に以下のようなインタビュー記事がありました。抜粋です。

(『木野』という短編小説は)自分がふたをしめて見なくしていたものと直面することで、人と人とのかかわりというものが、また大事なものとして復活してくるという物語。 

「その孤独。断絶感。そして一種の恐怖を経て、再生してくるんです。この再生してくることが一番大事です。再生がなければ、小説として意味がないと思うのです」 

「ネガティブなものに対抗するためには、ポジティブなものを自分で打ち立てなくてはいけない。そのためにはネガティブなものをはっきり見なくてはいけない。」

偉い人はやはりえらい理由があり、というのも、いろんなところでしっかりと根っこをつかまれているので、同じことを多面的に教えてくれているような気がします。作家は偉大ですし、読書というのは確かに重要な気付きを得られますね。

それにしてもこのネガティブなものをしっかり見られる人もいますし、見られない人もいます。いったいどこでこの差がつくのでしょうか?遺伝なのか、性格なのか、育ちなのか、教育なのか、、、すべての複合ではありましょうが、濁流のような現代社会で楽しく生きるには、一番重要な力ですので、どうしたら身につくのかやはりとても興味があります。

発達障害の人の支援をしていても、特にお子さんの支援では、発達障害のアセスメントとか小手先の技術や理解ではなく、この生きる力、ネガティブなものもしっかり見る力をつけさせることが、重要だと思っています。ちゃかちゃかした支援法が発達障害者支援では声が大きく、親御さんの中でもそれがあれば安心みたいに思われている方が多い気がしますが、僕はやはり大事なのは根っこの部分だと思いますので、根っこを伝えられる人間・組織になろうと改めて思いました。

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ADHD ワンバウンドのボールを打つこと

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また野球の話題です。僕のたとえ話は半分ぐらい野球の話題で、今回も同じです。

イチロー選手はオリックス時代、ワンバウンドのボールをヒットにしたことがありました。ベース手前で弾んだボールをライト前にクリーンヒット。それ以外にもボール球をものの見事にヒットにし続けています。。

そんなイチロー選手。「悪玉打ち」についての話で、インタビューで「ピッチャーから投げられた瞬間、直感で打てると思ってしまうボールが多い。それを別の脳で押さえるのが大変」という趣旨の発言をしていたことがあったと思います。

以前ADHDを肺(呼吸)でたとえたことがあるのですが、「悪玉打ち」も発達障害の特にADHDの例えに使えそうです。

ADHDの理解は、肺(呼吸)を考えると分かりやすい
http://ceo.kaien-lab.com/2015/03/adhd.html

野球選手がなんで悪玉を打ってしまうかというと、打てると思うからなのですね。当社で見ている発達障害の人は、職を転々としていく人の割合が多いのですが、(なかなか合っている仕事に就けないというマッチングの問題もありますが一方で)、ご本人がこれもしたい、これもできるはず、と、周りから見ると明らかにストライクではないのにも関わらず、振りにいってしまっているということが有ると思います。

もちろん、イチロー選手のように悪玉打ってもヒットにできればそれは結果出ているので問題ありません。しかし、多くの人はストライクゾーンの一部でないとヒットにできないもの。まったく手を出せない(自閉症スペクトラムが強いケースの人とか、不安障害の人とか)のも問題ですが、全部ボールを打とうとしてしまうのもやっかいです。

ADHDの方はお話が一般的な人よりも上手なケースも多く、面接は受かっちゃうのですが、その後仕事が続かないのは、やはりボールを打ってしまっているということでファールになったり、空振りになっているのではないかなと思います。

ADHD傾向の人の就労支援をするときは、まずストライクゾーンがあるということと、悪玉を打ちやすいタイプであることを、何らかの方法で自己認識してもらう必要があるかなぁと思います。

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Decobo通信 第3号を本日発行 「発達障害って難しい」と思うのではなく、「なるほど、こういうことね」

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本日発行しました。このブログの記事やニュースレターの記事を基にしています。

Decobo通信のご紹介 (Kaienオンラインショップ)
http://kaien-shop.com/?page_id=1650

Amazon Kindleの電子書籍でも同時販売です。
http://www.amazon.co.jp/s/ref=ntt_athr_dp_sr_1?_encoding=UTF8&field-author=%E5%87%B8%E5%87%B9%E3%83%97%E3%83%AA%E3%83%B3%E3%83%882%E5%8F%B7%E5%BA%97&search-alias=digital-text&sort=relevancerank

だんだんネタがなくなってきているのは疑いもない事実で、、、、第4号からは、当社門外不出のKaien創業期(○○社から発行する予定でしたが諸事情で中止したもの)を再編集して切り売りしようかなぁと思っています。

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障害者枠 発達障害の人の正社員化

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今日は定着支援でした。今日もというべきか。結構な時間は定着支援に使っています。

Kaienも発達障害の方への就労支援をし始めてから5年以上が経ちました。仕事に就いてもう複数年という人が増えてくるのも当たり前といえば当たり前ですが、うれしいものです。正直なところ、就職することはある程度確実にサポートできますが、楽しく仕事を続けてもらうことが、就労支援という仕事のだいご味だとは思っています。(楽しく続けてもらうには、良い訓練をし、良い就職先を開拓し、良い職種・仕事を用意し、ぴったりの人を紹介するという、定着支援の前段階が重要なのですが。。。)

で、今回の定着支援では正社員化になった人が複数人いる職場を訪問しています。障害者枠だと、初めは契約社員の求人が多く、そこをとにかく心配される方がいますが、しっかりと正社員になれるのだということを事例を持って今後繰り返しお伝えしていきたいと思います。

正社員化の道は、一般枠に比べるとそれほど高いものではありません。契約社員で働いても以下に述べる労働契約法によって6年目からは正社員にしないといけないということになっていまして、これは一般枠だけではなく障害者枠でも適用されるので、”結果”を残していれば障害者枠が契約社員で始まっても正社員になれるわけです。

また”結果”の基準が一般枠に比べてやはり緩やかであることが多いのが障害者枠の特徴です。このため、5年を経過すると今後も正社員になる(今は契約社員の)障害者採用の人が多くなると思われます。

なお、厚労省による改正労働契約法のポイントは以下の写真やURLのようになります。

労働契約法の改正について~有期労働契約の新しいルールができました~http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/keiyaku/kaisei/index.html

もちろん5年待たなくても良い人もいます。実は3年で正社員化というところが多いように思います。正社員/契約社員の別ではなく、派遣社員については3年というのが一つの区切りなのでその区切りと合わせている会社が多いのでしょうか?若干謎ですが、労働者にとっては有利なので3年で正社員化というトレンドは歓迎すべきところだと思います。それにやはり3年というのは僕の感覚でもその人のパフォーマンスや安定度がとてもわかる長さなので、あえて5年にしてほかの会社に流れてしまうのを食い止めるという意味もあるのでしょう。

ただし、障害者枠の場合、ある程度働く場所や職種が限定されるので、正社員と言っても限定正社員というのがトレンドになるかもしれません。解雇があり得る正社員というネガティブな形で報道もされているようですが、本当の意味の正社員は障害者枠はやはりフィットしない可能性があるため、以下のNHKの記事のタイトルの答えでいうと、障害者枠は一つのフィットする例かもしれない、ということになりそうです。

NHK時論公論 「限定正社員は誰のため」
http://www.nhk.or.jp/kaisetsu-blog/100/166574.html

図もNHK記事から

まあ、もちろん雇用主が善意で使う場合ですが。。。そしてそうじゃない企業が出てくるのでしょうが。。。

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意地というものがあるのです

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数日前、このブログでお伝えした通り、当社ウェブサイトがほぼコピペされるという痛ましい出来事がありました。良心的でない人の手あかにまみれた表現ではない、新しい内容をウェブサイトに反映させるべく昨日今日と頑張りました。

大人の発達障害
http://www.kaien-lab.com/aboutdd/definition/


☆ASD(自閉症スペクトラム)
http://www.kaien-lab.com/aboutdd/asd/


☆ADHD(注意欠如多動性障害)
http://www.kaien-lab.com/aboutdd/adhd/


就労支援 概要
https://www.kaien-lab.com/jobassistance/jobassistance/


☆特性・適職アセスメント
http://www.kaien-lab.com/jobassistance/assessment/


☆制度など
http://www.kaien-lab.com/jobassistance/system/
☆が新設。無印は既存のものを追記・修正。

たいしてタイポチェックも文法チェックもしていないので間違いが多いと思います。修正すべき点を見つけられましたら是非ご一報ください。publicity@kaien-lab.com

まだまだウェブサイトは追記中なので今後もちょこちょこ新しいページを公開していきます。加えて文字だけではなく、動画も実はすでに作成が終わっています。パワポってこんなにできるんだね、と作りながら自分で感動しました。今は就労版だけなのでTEENS版も作り終わったらご案内したいと思います。

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イチロー選手が方向音痴な件

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また有名人ネタです。夕食食べながらYahoo!ニュースを見るという悪い癖があるのですが、そこで以下のような記事を見つけました。

イチローの意外な真実 「僕よりひどい方向音痴いない」
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150413-00000076-dal-spo

記事によると、

かつて所属したシアトル・マリナーズ、ニューヨーク・ヤンキースでも愛車で自宅と球場を往復していた。いずれも初日の話だそうだが、イチロー本人によると、シアトルでは通常20分の道のりを1時間半、ニューヨークでは15分の道のりを2時間かけて帰ったという。「今回は15分のところを40分ぐらいで済んでるけど、予習してるからね。ヒドイです」と笑いながら明かした。 「とにかく方向感覚がない。(体内に)GPS機能を全く備えてない」

何度聞いても信じられない話。イチローも人の子というわけだ。

とのこと。

一応野球ファンです。少年野球では1番ショートでした。西武球場(もちろん当時屋根なし)当時には西武ライオンズファンクラブ(当時は消費税はもちろんなく確か児童の年会費が2000円だった)に、西武沿線の駅に2月1日(たしか入会できる初日)にいってキャップなどその年のグッズをもらって家にご満悦で帰ったタイプです。プレーだけではなくなぜか小2の時には独学で野球のスコアブックを付け始めていましたし、若干筋金入りでもあります(※自分史の中で、8歳でなぜスコアブックを一人で勉強し始めたのかはよくわからず、最も奇天烈なエピソードだと思います。。。) 

ということで一般以上には野球ファンですので、(日本でも米国でも球場で雄姿は見ていないのですが)イチロー選手のインタビューやドキュメンタリーはプロとしての心構えなどかなーり勉強になるのでしばしば見ています。それを踏まえてこのニュース(方向音痴)を見て驚くか?

いえ。驚きません。むしろ、やっぱそうなのか。

という感じです。

他にもエピソードとしては「牛肉のたれが弓子夫人が切らしたときがあって、一滴だけほかのブランドのたれを混ぜたら、『あれ?いつもと違わない』と指摘して、夫人をびっくりさせた」という話とか、有名なカレーとかうな重とか「予想と同じ味のするものを食べないと落ち着かない」というところとか、感覚過敏的な話もあります。明らかに強い能力の凹凸があるタイプだなというわけで、当社に来る人が良くある方向音痴系は何というか、納得感がありました。

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Paypal共同創業者 「シリコンバレーの起業家はどこかアスペルガー的である一方、MBAの学生はアスペルガーの真逆で・・・」

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今日は1年ぶりに母校Kelloggの入試面接をしました。米国のMBAは卒業生が面接をすることが多いです。面接は45分ぐらいで終わったのですが、その後の(逆)質問が1時間半ぐらいあって、全体で2時間以上かかりました。。。結構Kaienのことを聞かれました。MBA卒で起業する人は本当にまれですからね。。。

さて、まあ疲れたなぁと思って、残務をしながらYouTubeを付けたところです。ちょうど今日お話しした人が読んでいた”Zero to One”を思い出し、著者であるPeter Thiel(ピーター・ティール)がスタンフォード大学で講演した様子を聞き始めました。

ティール氏はPaypalの共同創業者。当社も使うような世界的なサービスを繰り出したという面だけではなく、俗にいう”Paypalマフィア”という一団を作り出し、YouTubeやLinkedIn、Yelpなど、Paypalで一緒に働いた部下たちが世界規模のビジネスを次から次へと繰り出しているのは僕が伝えなくてもご存知かもしれません。その最たる例がティール氏とともにPaypalを共同創業し、今はテスラモーターズやスペースXを経営しているイーロン・マスクであるわけですが。。。ティール氏、最近は日本にも来たそうです。

ピーター・ティールが、日本の学生に語った10のこと
http://wired.jp/2015/03/06/peter-thiel-startup/

で、ティール氏のYouTubeをなんとなく聞いていたら、そうしたら冒頭に、Asperger’sという単語が飛び込んでくるではないですか!あれっと思って聞き耳を立てていると以下のようなことを言っていました。

「多くの人はビジネスの上で同じドアを通ろうとして大変な競争に陥る。隣に誰も行こうとしない大きな可能性のあるドアがあるとしてもである。なので、シリコンバレーの起業家は、どこかアスペルガー的な要素があるように私には見える。ほかの人が絶対できない、誰もしたことがないからやめろということにこだわるというような要素だ。周りがわかっていないからこそその分野を突き詰められ探求できるのではないか。非常に面白いことに、(ビジネスエリートが集まる)ハーバードのMBA生についての研究があって、彼らはアスペルガー症候群とはまったく正反対の特徴の人だらけだということである。驚異的に外交的、社交的で、これという信念を持たない、、、人たちであって、その人たちを2年間同じところに押し込むのがMBAであり、最終的に何が残るかというと後で考えるとそういう業界にはいかなければよいのにというところに行くのである。」

ということでした。今日のMBAを目指す若者も、起業のことなど触れていましたが、本当にMBAというのは起業に役立つかというと、???ですね。でも、発達障害だからといって、起業をお勧めするかというとそうではないわけで、、、以下今月の当社のニュースレターから抜粋します。

<就職か起業か> 

Q2. アスペルガーのうっすらとした兆候のある人間は、組織の一員になるのがいいのでしょうか。経営者として心や感覚を鍛えることはできると思われますか? 

鈴木. 自分が経営者というものに、なるつもりはなかったが偶然の連続でなってしまっていて、日々感じている経験談からお話ししますと、経営は本当に総合格闘技。アスペルガーであろうがなかろうが普通の人生を送りたければ全力で避けるべき職種だと思います。もちろん楽しみや自由などメリットも多いですが、リスクや不安が大きすぎるためです。心や感覚を鍛えるためには普通の仕事、つまり雇われの身でも十分に可能です。立場ではなく何をしたいかを考えることが良いと思います。

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since Windows just copied the Mac (※)

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おかげさまでKaienやガクプロ、TEENSのようなサービスを提供したい。どうしたら出来ますか?という問い合わせは結構頂き、無料で見学会もしているのでそちらでお話をしています。

見学会には民間の団体はもちろん公的な支援組織の方も結構来ていますし、名前を出すと問題になりますが、発達障害で有名な医師も「ぜひKaienさんをパクらせてもらって」とスタッフの方々を引き連れていらっしゃいます。逆に当社も見学させていただいていて、情報交換をさせてもらっています。

福祉・医療・教育・行政関係者向け見学会(無料)
http://www.kaien-lab.com/aboutdd/seminar/#s2

無料で公開するのは、当社の諸サービスを思い付いたのも、もちろん僕だけの力ではないからです。様々な偶然や、多くの協力者の力を借りていることと、やっぱり福祉の世界、自分たちだけの知見ではなく、刺激を受けて新しいサービスや方法に結び付くことが多くの苦しんでいる方のためになると思っているからです。自分の会社だけではすべての人に届けることは不可能ですので。。。

このため、今どきの言葉でいうとオープンソース(ソフトウェアの設計図にあたるソースコードを、インターネットなどを通じて無償で公開し、誰でもそのソフトウェアの改良、再配布が行えるようにすること)にしています。

が、もちろんいろいろと真似られるところ、真似ようとしてもできないところ、真似ては倫理的に法律的にダメなところがあり、これまで良識のある、節度を保った方々と接することができていました。が、ふと先日にネットを見ていたら、我が目を疑うほど鮮やかに、ここまでやる?というほどの『コピペ・ビジネス』を見つけてしまい度肝を抜かれました。

強いて当社との違いを探すと、某サービスでは「あなたらしく生きる」ということを強調しているようなのです。が、ほとんどの部分コピペをしている(と思われる)サービス主体に「あなたらしく人生を」と言われても、ビジネス自体がコピペをする=あなたらしさがないことを認めている、ようで、なんとも鮮やかな不協和音を奏でているなと思いました。それに文章とか形だけ似せても、仏作って魂入れず、みたいな感じで、レベルの高いサービスになるには本当に様々なパーツの組み合わせと心がないとダメなわけで。。。

こういうことして羞恥心とかは無いのかな、と思いますが、妬みなのでしょうか。たしかにこの世で一番怖いのは妬み嫉みかもしれません。

まあ、こういう狭い世界の、犬も食わない縄張り争い的なことは、利用する人や企業さんにはまったく関係ないことで、どうでもよいからしっかり就職させてくれ、戦力にしっかりしてくれ・させてくれ、楽しく生きる支援をしてほしいのだよ、ということだと思いますので、日々自分達ができる100%の仕事をしていくことに変わりはありません。

でもそのまま素通りするのも、あまりに人が良すぎるというか、黙っているということが間違ったメッセージを送ってしまうことになりかねないと思いましたので、ここに残しておきます。

※タイトルは有名なスティーブ・ジョブズのスタンフォード大学卒業式でのスピーチから。「(ジョブズから見ると独自性の無い)ウインドウズが(革新的な)マックをパクったことを面白おかしく説明した部分です。

スティーブジョブズのスピーチ|全文英語&日本語和訳付[2]
http://xn--tfrt83ip2e.biz/249

If I had never dropped in on that single course in college, the Mac would have never had multiple typefaces or proportionally spaced fonts. And since Windows just copied the Mac, it’s likely that no personal computer would have them. 

もし大学であの講義がなかったら、マックには多様なフォントや字間調整機能も入っていなかったでしょう。ウィンドウズはマックをコピーしただけなので、パソコンにこうした機能が盛り込まれることもなかったでしょう。

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村上主義(村上春樹ファン)と発達障害

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最近は、作家の村上春樹さんが期間限定で開設している「村上さんのところ」を覗くのが日課になっています。サイトによると、これまで使われたハルキストではなく、村上春樹さんやその作品を愛する人は村上主義と呼ぶようになったようで、このブログでも使わせてもらいます。

村上さんのところ/村上春樹 期間限定公式サイト
http://www.welluneednt.com/

僕は正真正銘の村上主義者、、、と言いたいところですが、ごく一部の本しか読んだことはありません。もともと東大の文3に入ったのは、谷崎潤一郎が好きで研究したくて入ったわけですが、文学の才能がないことが良くわかって経済学部に転じ、それ以来あまり小説は読まなくなってしまっています。

このため、最近読んだ村上作品といっても『海辺のカフカ』や『1Q84』程度であり、『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』は読みたいのですが、読んでいないですし、『ねじまき鳥クロニクル』や『アンダーグラウンド』、『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』などもまだ読んでいません。

でもでも、僕は自分のことを、(軽度かもしれませんが)村上主義だと思っています。読んでいない理由は、読み始めると止まらないから、仕事に支障が出るから、それほど村上作品が好きだから、、であり、もう少し余裕が出たら読もうかなぁと思っている次第です。

で、「村上さんのところ」を読んでいると、様々に学ぶところがありますが、ふと「他人をうらやましいと思うか?」という質問への答えで、発達障害を思い起こしました。

村上さんにおりいって質問・相談したいこと 『他人をうらやましいと思いますか?』
http://www.welluneednt.com/entry/2015/02/13/203200

リンク先を見ていただければわかりますが、村上さんの答えはNO、つまりうらやましいと思わないというものです。この答えを見て僕自身は結構びっくりしたのですが、確かに村上さんの文体はぜい肉がないというか、どろどろとしたところが感じにくい、よく言われる「英文を翻訳したような日本語」で、とても新鮮に思え、それは”うらやましさ”という面倒な感情がないところもあるのかなぁと思いました。

で、同時に連想したのが、最近僕が書いたブログ記事のことです。

うらやましいと思わないのがうらやましい ”孤立型”の人たち
http://ceo.kaien-lab.com/2015/03/blog-post_21.html

こう書くと、村上さんが発達障害なのか、というような感じに思えるかもしれません。もちろん、そういうことを示唆したいわけではありません。たしかに、早寝早起きで、毎年マラソンに出ているほどジョガーで、規則正しくルール通りに暮らし、人付き合いも限定的(らしく、付き合いが良い方ではないということ)で、、、というと、要素的には発達障害っぽいと感じられなくはないのですが、規則正しく暮し、普段付き合う人の輪は小さ目、という人はもちろん発達障害でなくても沢山いるわけです。。。

僕が村上春樹さんと発達障害を関連付けた理由はほかのところにあります。それは、僕が何で村上文学に強い引力で惹かれていっていたか、そしているのか、というのが、発達障害がキーワードなのではないかと気づいたということです。

つまり、ふと思い出してみると、村上作品の中の登場人物が非常に(苦悩しない、つまり孤立型の)発達障害的な人物が多いからではないかと思い始めてしまったわけです。今、手元に本がないので、例えばこの人物は、、、、という事例を上げることは難しいのですが(※)、たしかに孤高の存在が多く、周りの現象に左右されず、あたかも他人のように自分のことを語り、という感じで奇妙な登場人物が多いながら、その自由さというか、素直さというか、諦観というかに、僕は魅力を感じて、村上主義になっているのかもしれません。

(※ふと思い出しましたが、1Q84で重要な役割を果たす少女 ”ふかえり”は発達障害の一つのディスレクシア=読み書き障害として描かれていると、僕は理解しています。)

村上作品を初めて読んだのは、おそらく高校生の時の『ノルウェイの森』だったと思います。その時に発達障害のことは全然知りませんでした。十数年たって発達障害という概念に子どもを通じて出会い、その魅力にひかれていった身としては、発達障害オタクになれ、発達障害の人たちと接することが楽しいと思える人生になったのは、息子云々の前に、もともとそういった特徴の人が好きだったのだろうなと感じてはいましたが、村上作品に元々惹かれていたという事実がその証拠の一つ?だったような気がして、パズルのピースが見つかったような感覚がしています。

なお、村上作品に限らず、多くの文学作品は精神的に苦しんだ人物を描いているわけですが、村上春樹さんの意識と無意識、精神・心へのアプローチはほかの作家とは違うような気がします。以下、『村上さんのところ』でも双極性障害の人が村上さんに尋ねている答えです。 

村上さんにおりいって質問・相談したいこと 『意識と無意識を隔てる扉を開いて』http://www.welluneednt.com/entry/2015/03/19/113500

村上主義は人口比でどのぐらいの割合なのかわかりません。しかし、もしかしたら村上作品を愛する人は発達障害について興味を持ってくれる人が多いかもしれません。上手く言えないですが、発達障害のことをわかってもらう糸口の一つになりそうな気もしますし、卑近なところでいうと当社の採用面接の時にも村上作品をどう思いますか?と聞いてみたら、なんだかわかるところもありそうな気がしてきました。

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英会話と発達障害のコミュニケーションとの類似点

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近々、英語での面接が入りました。僕が面接官のほうです。気が重いです。。。
一応、(以下の過去ブログ記事でも触れているように)米国の大学院に2年間行っていましたので英語はぺらぺらと言いたいところですが、30年程度日本で純粋に育ち暮らした人間としては読みや書きは何とかなるとしても話すのはとても難しいです。

2年前に書いた『MBAと起業(1)』

http://ceo.kaien-lab.com/2011/04/2mba.html

ただ、外国で暮らしたことで発達障害の支援にはとても役に立つことがあります。それは発達障害を疑似体験できたことです。
発達障害の人は、止まったコミュニケーション(つまり自分のペースで出来る、文字など静止した情報でのやり取り)は得意な人が多いのですが、動きのあるコミュニケーション(つまり相手のペースに合わせることが必要な、主に口頭でのやり取り)は苦手な人が多いです。前者のような情報の止まったコミュニケーションを当社では静的コミュニケーションと言っており、後者を動的なコミュニケーションと言っています。
発達障害の人は動的なコミュニケーションと静的なコミュニケーションの熟練度のギャップが大きいことが特徴で、(静的コミュニケーションだけでも卒業できる学校までと違い)、仕事では急に動的なコミュニケーションが求められるので大変なわけです。
実はこの難しさは外国語だとどんな人でも感じる状態です。僕も(一般的には英語は得意な方ですが)英会話になるとてんでダメ。なぜかというと英語の読み書きは静的コミュニケーションで、会話は動的なコミュニケーションだからです。発達障害の人はこうした外国で暮らす状態を国内で味わっているような印象です。
なので日々のコミュニケーションで気を使って苦しいだろうなぁと思うわけです。また話すだけではなく、多くの動的なコミュニケーションでは聞きながら考えるとか、聞きながら書くということもあり、同時並行も求められます。僕も、MBAのクラスで、先生の言っていることはその瞬間はわかるのだけれども、ノートにまとめられなかったり、頭で同時に整理しながら聞くことができていないので数分後には何を言っているのか忘れてしまったりというのが良くありました。。。
この類似点に早い段階で気づけたのはKaienやTEENS、ガクプロのプログラムを作るうえでとても有益でしたし、今も有益です。
ちなみに、僕は米国で暮らすにつれて、徐々に動的なコミュニケーションもとれるようになりましたが、やはり最後は静的なコミュニケーションをより発展させることでなんとか同級生と同じパフォーマンスを出すような戦いの形を身につけました。例えば、面接というのは臨機応変に即時応答しないといけない戦いなので、事前に準備して静的な情報に落として対処したり、それでもダメな時に備えて図とかグラフとかホワイトボードとかを用意して見せながら話すという戦い方です。
こんな感じで発達障害の人に採用面接やその後の職場でのコミュニケーションを伝える時に、米国での2年間は役立っているわけです。共感できるというのは支援者としてとても大きな部分です。数日後に苦しみを体験する場がやってくるわけですが、今の仕事にも生きている!と前向きに考えることとします。

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