採用情報

ニュースの裏 「障害者の雇用率 2%に引き上げへ」

NHKを始めマスコミ各社が今週「障害者雇用率 2%に引き上げへ」を流した。厚労省の発表をそのまま書いたような内容ばかり。実際のところはどう読むのか、ニュースの裏(というか、知っている人には至極当然のことだが)を書いていきたい。

まずはNHKのニュースを転記。

  • 就職を希望する障害者が増え続けていることから、厚生労働省は、企業に義務づけている障害者の雇用率を現在の1.8%から15年ぶりに引き上げて2%とする方針を固めました。企業に対し、障害者を雇用した際に支払われる助成金の制度の活用を呼びかけるなどして雇用を確保していく方針です。
  • 障害者の雇用を巡っては、現在、従業員が56人以上いる企業に対し、全体の1.8%以上の障害者を雇用するよう法律で義務づけています。障害者の社会参加が進むなか、自立を求め、仕事を探す障害者は年々増え、昨年度の求職者は18万2000人余りと、5年前よりおよそ20%増加しています。
  • このため、厚生労働省は企業に義務づけている雇用率を1.8%から2%に、また、国や自治体は2.1%から2.3%に、そして、都道府県の教育委員会は2%から2.2%に、来年度からそれぞれ引き上げる方針を固めました。障害者の雇用率が引き上げられるのは平成10年以来、15年ぶりです。
  • 一方で、義務づけられた雇用率を達成している企業は去年6月の時点で45%と半数以下にとどまっていることから、厚生労働省は、企業に対し、障害者を雇用した際に支払われる助成金の制度の活用を呼びかけるなどして雇用を確保していく方針です。

【表】 就職を希望する障害者が増えて続けていることから
【裏】 一般枠での就職が厳しく障害者手帳を取得しての就労を始めたり、一般枠でうつ等のメンタルの問題から働けなくなり障害者手帳を取得し再スタートを切らざるをえない人が急増していることから

【表】 コメント無し
【裏】 障害者雇用率が未達の企業から徴収した資金で、新たに障害者雇用を始める企業などへの助成金を出す財源が徐々に枯渇していることから、(もっというと、2014年度から雇用率未達の場合に”罰金”を徴収される企業の規模が、現行の従業員201人から101人へと拡大されることを鑑みても、財源の枯渇が見込まれることから)

【表】 障害者を雇用した際に支払われる助成金の制度の活用を呼びかける・・・
【裏】 (これは僕の肌感覚だが助成金目当てに障害者雇用をする企業はほとんど無いと思う。雇うならばきちんと矜持ある雇い方をしたい、働かせ方をしたいという企業が多いと思うので、お金で釣るような理由が一番目に来るのはどうかと思うのだが・・・) それにそもそも基本的には雇いはじめの段階で100万円程度の助成金が出ても、雇用は数年、数十年続くのである。数千万円、場合によっては億単位の「買い物」が雇用であるので当初の100万円程度は冷静に考えるとあまり意味はないと言い切っても良いと思う。

【表】 障害者の社会参加が進むなか、自立を求め、仕事を探す障害者は年々増え、
【裏】 世界的に国家財政や通貨の方向性が見えなくなり、自分の将来を自分で守らなければと思う人が障害者と言われる層でも当然に増えてきていることから

以上が表と裏でした。

助成金の財源不足はかなり切羽詰まったことになってきたとあちらこちらから聞こえてくるので2.0%とした判断には少なからず影響していると思われる。また助成金の制度も雇用率とセットでこれまで政策を推進してきたので、いきなり無にするとかはできないのであろう。

ただ、厚労省が本当にこの2つのレバーしか無いのかというとそうでもないと思う。

本当に社会参加を促すのであれば、例えば短い時間でも働きやすく、雇いやすくする制度(※短時間労働で生活しきれない部分は国・行政が金銭的にマッチアップする)や在宅での勤務を奨励するなど多様な働き方ができるようにするべきかと思う。もちろん行なっているのであろうが、雇用率と助成金ほど明確に目標にしにくいためか、まだまだ浸透していないように思う。

あるいは重度と言われる身体障害者を除いては、どの障害者を雇っても1ポイント(※ポイントという表現ももちろん色々と感じるところがあるが今日のところはスルーして)にしかならない。そこで、困難さ・困り感の程度に応じて、0~1まで複数段階にわけるような制度を導入するという改善案もあるであろう。0か1かの世界だと、職業人として人はそもそもそういうふうに(つまり健常者と障がい者の2つしかないようなシンプルな)分布はしていないので、どうしても制度の歪みが出てくるからである。

たとえば、障害者の中でも(今まで一般枠で働いていたような)より働きやすい人、うっすらとした人が就労マーケットを抑え始め、障害者の中でもより弱者の部類に属する人たちが働きにくくなるような気がする。正直Kaienもうっすらとした層がどうしても就職支援をしやすく雇われやすいので、もうちょっと違った形で就労支援ができないかと思っているのである。

弱音を吐いても行けないが、こういう企業が動きにくい部分こそ国が動いてほしいなと思う。

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Kaien修了生の活躍

Kaienで働きませんか。応募は

kaien@kaien-lab.comまで

当社修了生がオンライン上の記事に取り上げられている。

第13回 発達障害者の就労支援 雇用企業の声(その2) ワークスアプリケーションズ-発達障害と就労支援の現実 (人事部・総務部のお役立ちサイト【ジンジュール】 2012年3月6日)

以下記事から。

///ここから///
 
引きこもり気味だった高校生の頃にアスペルガー症候群と診断された金子
翼さん(25歳)もテスターとして働いている。配属先はアドバンスト・テクノロジー&エンジニアリング本部。“品質エンジニア”というのが正式な肩書き
だ。大学卒業後、民間の就労支援会社であるKaienで2カ月の職業トレーニングを受け、同社の紹介で7月にワークスアプリケーションズに入社した。

発達障害者の仕事ぶりは健常者に劣らないという。「仕事が遅いとかミスが多いとか、そういうことはないですね。細かいところにもよく気がつくのでテスターに向いているという現場の声も聞かれます」(中村氏)

ちなみに、契約社員としての給与は「健常者の新卒とさほど変わらない金額を支給している」(中村氏)ということで、金子さんによれば「大学の同級生の一部よりは高かった」そうだ。

「複数の作業を時間のやりくりをして並行しながら進めることに多少難しさを感じることもありますが、仕事は大変というよりも楽しいです。弊社の場合、国際会計基準への対応という課題がありますので、将来的にはそれに関する調査に関わってみたいと思っています」(金子さん)

///ここまで///

訓練に入ったばかりの頃は、新卒採用で落とされ続け、「自分には倉庫での軽作業ぐらいしかできないのでは」と言っていた。謙遜ではなく本気だったと思う。それからまだ1年も経っていない。それがここまで活躍してくれるとは、本当にスタッフ一同感動。

僕が彼に言ったアドバイスは「自分自身を障害特性で語らず、自分を持ちなさい」という事。もともと簿記一級を独学で取れるほどKaienの中でもトンガリが非常にある存在だった。

が、その光る存在を新卒採用時に気づけなかった多くの企業にとっては本当にもったいないことだし、その才能にきちんと気づいて上手に活用してくれているワークスさんはさすがに強い企業だと思う。

彼にはこれからもどんどん活躍して行って欲しいし、Kaienとしては彼ほどわかりやすい尖った才能がない人にも(というかここまでの存在はそうはいないので)どんどん活躍の場を企業に開拓していきたいと思う。

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合同面接会に合同で行く 横浜編

第2弾は横浜。

東京の職業訓練は今日がちょうど中間日。横浜はこの冬期のコースが2/3を終えたが、その成長を発揮できる良い機会だった。

関内から歩いてすぐ
東京会場とほとんど変わらぬ熱気

今日も会場内を歩きまわって色々と指示。訓練生や修了生の面接を同席はしないけれども、そっと後ろから聞いて今後へのアドバイスをする。

みんな堂々と受けていたので◎。内容は・・・ということもあったけれども、今後に向けて修正はききそう。2次面接に進めた人がひとりでも多いと良いなと思う。

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合同面接会に合同で(チームKaienで)行ってきました

Kaienではスタッフ募集中!! お問い合わせは kaien@kaien-lab.com まで 

 
まずは第一弾の東京会場。千駄ヶ谷に行ってきた。
Kaienからは10人以上が参加。3時間、会場を歩きまわり参加者を見つけては状況を聞き、次々にアドバイス。
聴覚障害のある人のために手話の通訳は大量に主催者である労働局・ハローワーク(?)が用意されていたけれども、発達障害の人へのサポートをする人は当然僕と、僕と顔見知りの支援機関の方ぐらいだったと思う。
発達障害の人らしい、面接前、面接の最中の課題も感じられた。この手の支援制度が一般的に受け入れられる(※つまり発達障害専用の援助の人を労働局などが会場に手配してくれている)ことは近い将来は難しいかも知れない。それだけに僕らのサポートは意義があるなと思った。
200社以上が参加

会場外では業者さんたちが活躍中
イベント(就職面接会)や支援組織の客集めだった

会場を出ると、よく知られた業者さんたちがチラシを配っていた。。。なるほど、経済合理的には会場内でサポートするよりも、外で新規客を獲得したほうが良いのか・・・納得です (;・∀・)

Kaienも会社で経営をして行かないといけないので、次回からは内での支援部隊ももちろんだが、外ではビラを配るアルバイトを募集しようと思った。もしかしたら面接を受けたばかりのKaienの訓練生や修了生にアルバイトとしてお願いするのが良いかなと思った。苦手な人もいるけれども、だれよりも上手にグイグイと配れるタイプの人もいるので、結構上手にいく気がしている。

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一般枠か障害者枠か

東京の事務・IT系職業訓練は9期。4分の1が終了。

今日の訓練は水曜日でお休みだったので、麻布十番では「初回相談会」という無料のキャリアカウンセリングを実施。2人の方がいらした。

1年半でもう350人ぐらいにはお会いしていると思う。一人ひとり会っているので、さまざまな特性がさっと読めることが多くなってきた。すべての方にすぐにソリューションを提供できることばかりでもないし、場合によってはKaienを嫌いになる方もいるのが事実なわけだが、、、少なくとも時間をかけてご足労願っているので、今後について「ここでしか聞けない」助言をお伝えしようと思っている。

一般枠で受かったが、障害者枠を目指すために結局断ったという人にも、今日は別件でお会いした。作業がマルチタスク過ぎるので内定を辞退したという。各人の個性と職場で要求をよく考えないと、一概に一般枠が良いとか障害者枠が良いとか言い難いのが発達障害。一人ひとり色々と観察し状況を想定しつつなので、カウンセリングはとてもつかれる。

明日は富山大学へ出張。大学生は気づいていない発達障害の人がとても多い。先日も母校の知り合いの研究者から、「うちの学生が、アスペルガーのようだ。本人も周囲も気づいていないんだけど、どうすれば良い?」という相談を受けた。

この場合は当然障害者枠での就活にはならず一般枠を目指すのであるが、上手くいかないことはやはりある。おまけに超氷河期。大学3年生も就活がついにスタートしたが、発達障害が疑われるケースに大学がどう対応しているのか。本人が気づいているケースは、周囲だけのケースは、そもそも気づかないとどうなるか。そんなことを富山大学で学んでこようとおもう。

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発達障害者を上手に雇用している企業

平成23年度障害者雇用職場改善好事例(発達障害者)入賞事業所がウェブ上で発表されている。タイトルが長いけれども、要するに、以下のことだという。

:::抜粋はじめ:::

企業の障害者雇用及び職場定着を進めるため、雇用管理や職場環境の整備などを改善・工夫し、様々な取組を行っている事業所の中から他の事業所のモデルとなる好事例を募集し、優秀事例を表彰するとともに広く一般に周知しています。

今年度は「発達障害者」をテーマに募集を行い、75事例の応募がありました。入賞事業所は以下のとおりです。

:::抜粋おわり::::

とのことで、こちらのサイトから見られる。

で、入賞事業所を見た僕の感想としては、、、今まで他の障害種別の雇用実績でもよく見た会社さんばかり、というのが正直なところ。

こういう表彰はからくりがよく分からないけれども、想像するに、自他推薦だとおもわれる。なので、なかなか一般には知られない表彰制度でも、きちんとタイムリーに手を上げられた企業(※これまでも障害者雇用に積極的だった企業)が表彰されているということだと思う。

ふむ。。。内輪感が若干ないわけではないが、発達障害者の雇用でもリーディングカンパニーになっているというポジティブな受け止めをすることにした。また、一歩踏み込むと、発達障害といっても何も特別なことではなく、人を雇うので何よりも愛情、興味、関心が重要で、これまでの方法論で活用できる部分が多いということだろうか。

無年金障害者のための電話相談

すでに終わってしまったらしいが、大阪で電話相談があったとのこと。記事・ニュース動画はこちら

発達障害というのは、正確に言うと発達不均衡(富山大学の研究者による)、あるいは発達凸凹(杉山先生による)、といわれて、そもそも障害かどうかという議論はあると思う。

ただ、実際に大きくなってから自分の生きづらさの根本に気づき、実は小さい頃は周囲もなんとなく感じていながら診断にいかせようという行動には至らず、あるいは病院・クリニックにいっても発達が若干遅いだけ、と帰されてしまった、という例は枚挙にいとまがない。

今の障害年金の制度は、途中で気づく、という可能性をカバーしきれていない制度なので、発達障害という後天的ではなく先天的なものについては、非情な制度とも言える。

実はこの秋から就職していても年金が出やすくなるらしいし、そもそも障害者手帳はこの春から発達障害については出す、ということでかなりクリアになっている。(※もしお住まいの自治体で違うことを言う人がいたら厚労省と総務省に尋ねるといいと思うし、そのあたりの情報はKaienのウェブサイトにまとめて詳しく載せてある)

制度を作ると、どうしてもそれで得をする人、損をする人が出てしまう。また既得権益はなかなか奪いづらく、お金のない日本の行政がどんどん制度を拡充するのは厳しい。やはり出来る限り雇用で稼げる社会をつくらないといけない。雇用を増やすためには企業がグローバルにマーケットを広げないといけない。行政には物申しながらも、経済・雇用を拡大する歯車の一つにならないと、と思わせてくれるニュースだった。

障害年金における変化と低賃金の業務

今朝はある職場を見せてもらった。新宿の歌舞伎町近く。外国籍の労働者が多くいた。

日本人は少ない。年間100万円程度しか稼げないからだという。一人暮らしを支える仕事としては難しい。発達障害の人にもあいそうな業務内容だったのだが、暮らしていけないと難しい。

職業に貴賎なし その道のプロになれば良い」でも書いたとおり、Kaienではいわゆる「健常者」を凌ぐケースを色々と出していきたいのだが、同時にコツコツと働くような陰のプロフェッショナルも輩出していきたい。

この秋から、働いていても就労継続に難しさを伴いながらのケースは障害年金が出るという。(※逆に言うと、これまでは就業していると障害年金が出にくかったというわけ)

障害年金というサポートを受けながらも、自分の出来る範囲で働くという選択肢があるとやはり喜ぶ人が多いと思う。生活保護で国がフルサポートする必要がなくなり、社会的な負担も減るメリットもある。

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障害者雇用率についての私案

6月1日は障害者雇用の達成状況をお役所が調査する日。もう少し正確に言うと、ある企業で障害者手帳を保有する雇用が全体の何%をしめるかを計算する基準日となるのが、6月1日なのである。

「雇用率」という独特の用語について親しみのない方に、簡単な解説。ATARIMAEプロジェクトのウェブサイトから該当部分を抜粋すると、『現在、民間企業について、法定雇用率は1.8%と定められている。これは、常用労働者56名以上で1名の雇用が義務づけられる計算となる。常用労働者1000人の企業は、1000人×1.8%=18人 → 18人以上の障害者を雇用する必要がある』。

制度というのは完璧なものはなかなか作れないので、つくってしまうと本来の目的とは違う歪んだ行動を誘発する恐れがある。ここで歪む行動というのは、6月1日に合わせた採用行動になりがちだということと、数合わせになりがちだということである。

以前「合理的配慮」に関して複数回書いたブログでも、日本の障害者雇用では「量」は制度に組み込まれているけれども、「質」は担保されていないことに触れた。質を担保しないと、「数さえ雇えばいいんでしょ」ということになる可能性があり、(1)賃金が安く設定されやすく、(2)作業も簡単なものをあてがっておけば良い、ということになりがち。例えば、この前聞いたのは月給が9万円というもの。

もちろん、成果報酬というのが賃金の原則の一つであると思うので、9万円の働きだけしか出来なかったらそれしかもらえないというのもわかるのだが、生活保護よりももらえない、というケースもあるので、どうなのかと思う。

企業サイドにとっても、グローバル経済の中で利益水準が下がる中で解決すべき課題は山積。そんな中に障害者雇用率の達成のタスクが入ってきても、真剣に取り組んでいても、一朝一夕に達成できるところばかりではない。でも行政や世間から「量」についてのプレッシャーがかかる。なので数だけ入れてしまい、ジョブマッチがしっかりせず、パフォーマンスがあがらず、「障害者の雇用って難しい」というマイナスイメージだけが現場に疲弊感として残される恐れすらある。これでは障害者の社会進出じゃなくって、かえって偏見を強めてしまう。。。これは僕の想像ではなくって、そういう会社の例をいくつもいくつも聞いてきた。

なので、「質」を障害者雇用の制度に入れる必要があると思うのだが、日本はなかなか条約が批准されないし、批准されたとしても、「質」をどのように計測するかは議論が当然ある。そこで僕の私案なのだが、、、

僕が考える一案は、賃金水準×雇用率 というもの。賃金水準は「質」を100%表しているわけではないけれども、やはり数は少なめだけれども、しっかりと「健常者並」に処遇していることを賃金は案外映しだしてくれるのではないかなぁと思う。他の指標よりも計算が簡単ということもある。会社によって数を多くする会社もあってもいいし、まっとうなお給料を少し数は少なくなるけれども払うことで「人間らしい」雇用を目指す会社があってもいいし、ということ。

この私案。まだアイデアベースなので、みなさんに叩いてもらえるとありがたいです。さっ、、、今日はこれから勉強会に出てきます。

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手帳の有る無しにかかわらず

今日は数年前に宅配業界で新サービスを立ち上げた創業者社長と打ち合わせ。ここ数ヶ月頻繁に連絡を取り合っている。

Kaienの現在の主力事業である、障害者雇用における紹介業では、利用する人たちが「障害者手帳」を持っているか否かで、出来ることと出来ないことが極端に分かれてしまう。残念な状況である。僕個人としては手帳のある無しでサービス内容を変化させたくない。

そんなことを考えている中で、社長とお会いした。Kaienが宅配ビジネスに乗り出すのではないが、自閉症スペクトラムの特性にフィットする新ビジネスモデルを探し出す上で、助けていただけそうな感じ。

Kaienは今の職業トレーニングや人材紹介をしっかりと広げていくのに注力している中だが、「手帳に有無に関わらない戦力化」という炎は消さずに行きたいし、消えていない。僕らの力不足で当初の考えよりも時間がかかりそうではあるが。。。

少し気にしていた「読者」数が38人になった。ジャンクな情報が多い中、毎度毎度読んでいただき、本当にありがたいこと。まだ「読者」になっていない方も、左の欄をクリックしてみてください。

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発達障害の雇用調査スタート!!パート2

先週のエントリーでご紹介した発達障害者の雇用実態調査。NPO法人の東京都自閉症協会と東京都発達障害者支援センター(通称TOSCA)が、企業の人事担当者に対して今月行っている。

昨日新たにHRプロさんにご協力頂くことが出来、今日のメルマガでオンラインアンケートの告知をしていただいた。早速回答が集まった。

一般枠での発達障害と見られる社員の状況や、障害者雇用での採用状況などだけでなく、そもそも企業人事の方々の発達障害に対する印象など、幅広く訊いている。今回は公的な予算を全く取らずほぼ手弁当で行っている。

一度行えばリサーチ内容や方法について様々な知見が溜まると思う。気が早いが、来年度以降は、すこし予算をとって、もう少し大規模にやりたいなぁと思っている。

なお、リサーチ結果は3月上旬にある程度わかりそう。上手く行けばテレビ・新聞など既存メディアで流してもらおうと思っている。4月2日の世界自閉症啓発デイに合わせて。

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発達障害の雇用調査スタート!!

午前。9人も発達障害の方を雇用している企業を訪問。意気投合! やはり皆さん勤怠安定して、パフォーマンスを発揮されているとのこと。これからこの企業さんの事例をみなさんに伝えて、発達障害の方への企業側の認知を変えていきたいと思った。

午後は、ハローワーク品川・六本木庁舎で行われた発達障害者就労支援者育成事業 【南関東ブロック】で発表。2期生のMさんと僕とで。その他、トーマツさんとISFネットハーモニーさんがいらした。Mさんのプレゼンは素晴らしかった。緊張で前夜眠れなかったらしい。。。引っ張り出してごめんなさい。でもおかげで、今日いらした150人の就労支援組織の方、企業の方、当事者・家族の方は、学びがたくさんあったと思う。

ハローワークでは休み時間にTOSCAの方と打ち合わせ。このときは東京自閉症協会のアスペ部会運営委員として打ち合わせに参加。実は今週から「発達障害者雇用実態調査」をオンラインですることになっていてその最終調整。ようやくすべりこみセーフでアンケートが固まる。結果がたのしみ。Kaienが事務局をしているのだが、おおかたの実務は超優秀なインターン生がしてくれるので安心してみていられそう。

そのオンラインアンケートに誘導するために、発達障害の就業の現場について僕が記事を書いた「人事実務」2月15日号が今日出来上がったらしい。今週中には企業の人事の方の手に届くはず。どういう反応が来るか楽しみだ。

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発達障害者の雇用実態調査

東京に帰ってきた。実質2日しかテルアビブに滞在できなかったし、途中イスタンブールで半泊ぐらいしたので、少し夢のなかのよう。夕方、南北線に乗っていつものオフィスに向かう中で、ようやく現実に戻った気がした。

幸か不幸かインターネットの発達でイスラエル滞在期間中も東京との連絡は通常通り。仕事も進んだ。そのなかの一つが、東京都自閉症協会の仕事である発達障害者の雇用実態調査。今TOSCA(東京都発達障害者支援センター)さんや、東京都さん、それから経営者団体のご協力が得られそうで、4月2日の自閉症啓発デイに向けて準備をしている。

100社以上(目標)にアンケートに答えてもらい、今どういう雇用姿勢で発達障害の人間に企業がのぞんでいるのかを、少しでもデータ化したい。なにしろ今は障害者全体のデータはあるけれども、個別具体的なものが少なく、政策提言や啓蒙活動でどこに軸足を於けばいいのかわからない。それを少しでも変えられればと思っている。

2月にはある人事系の雑誌で発達障害の就労問題についての特集を組んでもらえることになった。まったくの個人的な発想から始めたが、言い出してから1ヶ月ぐらいで協力が得られつつある。大分急ぎのプロジェクトなので、明日も少し時間を割くつもり。もちろんKaienの営業活動やオペレーション改善に注ぐ時間のほうが多いのだけれども。

全然本文と関係ないが。。。
イスタンブールの空港で飲んだトルコティー

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発達障害の雇用状況アンケートを実施予定

アスペルガー症候群、広汎性発達障害など発達障害の就労環境について、企業の主に人事の方に現在の状況や方針を聞くアンケート。まだ詳細は調整中だが、2月にアンケートを行う予定で現在動いている。

調査元はNPO法人東京都自閉症協会。現在、その他公的な関連各機関にもご協力を呼びかけ中。僕は自閉症協会のアスペ部会で月に1日ぐらい稼動しているので、今回のアンケートで事務局的なことを行う予定である。というか、言いだしっぺであるので、責任持って遂行する予定である。

そもそも発達障害者の雇用・就業状況については、本当にデータがない。無いがために国や都、経営者団体などにメッセージを発したくても発することが難しい状況が続いている。なので、今の成人発達障害者が雇用の枠の外で漂流しているのかを少しでもデータの面から把握したいのである。

調査結果は毎年4月2日ある世界自閉症啓発デーにむけて、発表する予定。形が見えてきたところで、マスコミの主要各社にもお願いして取り上げてもらおうと思う。

今日の午前中はその打ち合わせ。偶然知り合えた優秀なインターン生に、アンケートの方向性や趣旨を伝えた。次回、年明けに設定した打ち合わせまでに、仮説や、その仮説をもとに作成した質問を話し合うつもり。年末年始はこういう仕掛けを考えるにはいい時期。

オンラインでも応えられる簡素なものにする予定

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シリーズ「合理的配慮」 Part 2 合理的配慮はreasonable accommodation?

 

【はじめに】 国連の「障害者の権利条約」に署名した日本。しかし批准のためには、これまでの現行法令では対応できない概念「合理的配慮」に対応する法令を整えないといけない。このため今国内的な議論が行われている。このブログでは5回シリーズで現状分析や僕の考えを書いていく。 過去のエントリはこちらから==> Part 0, Part 1

 

米国ではこんな本も出版されている。副題にはこんな言葉が。
「米国障害者法に利益を出しながら適合する方法」

【本文】 実はこのシリーズを僕が書こうと思ったのが、reasonable accommodationという言葉に出会ったから。端的に言うと、reasonable accommodationの訳として「合理的配慮」というのがあまり馴染むように感じない。違和感を覚える。じゃあ何がいいのと言われると困るのだが。。。配慮というのは誤解をあたえかねない、というのが論旨。

reasonableはいい。これは合理的と訳すのが合理的! つまり理想ではなく、あくまで雇用主にも労働者側にも経済的にも倫理的にも納得出来るところで織り合いましょうという含意があると思う。でもaccommodationを「配慮」と訳すのはどうかな?とおもって、そもそもaccommodationの意味と語源を調べると、以下のようであった。

  • accommodate 収容する、適応させる、宿泊させる
  • [語源] ac=ad(=to)+com(=together)  

配慮というのは、AからBへ一方的な働きかけを連想させる。。。けれども、accommodationというのは、上の訳や語源を見ても、もう少し双方向的な意味があると思うし、そもそもinclusion(=インクルージョン、こちらもしっくりと和訳がないが、一体化とか取り込むとかそういう意味)に近い概念である気がする。

もちろん、厚労省のウェブサイトなどにいけば、条約の原文(英語日本語(ただし日本語は仮訳))が見られるし、このPDFをみれば諸外国の「合理的配慮=reasonable accommodation」の事例が分かるので、それを参考にして考えて欲しいという主張もあるであろう。

が、多くの人は、というより99%の人は、原典にあたるなどという面倒なことはしない。「合理的配慮」という語感だけで自分で判断し行動してしまうおそれがある。

ちなみに米国の例としては以下のものが挙げられている。ただ雇用主側に「過度な負担が無い限り」においてとされているとのことである。

  1. 施設・情報へのアクセシビリティ等
  2. 職務の再編成
  3. 勤務地の変更
  4. 労働時間の変更・休暇の付与
  5. 空席の職位への配置転換
  6. 企業内外における教育訓練・試験
  7. 援助者・介助者の配置

「合理的配慮」と日本語のニュアンス通りに考えてしまうと、なんだか特別すぎることをしないといけないと雇用主が感じることがあると思う。そうするとかえって間口を狭めてしまう気がする。また、支援者としても必要以上のサポートをしてしまうことがありそうだし、当事者・本人・家族の側から見ると過度な期待をもったり、あるいは上から目線でいつまでたっても対等な扱いをしてもらえていないような気もするかもしれない。

なので極端な差別的な扱いは、今回の「合理的配慮」概念を国内法令へ導入することによって、なくなっていくであろう。が、多くの障害者手帳保有者が感じているなんとも阻害されている気分・状況は、この「合理的配慮」だけではなくならない気がする。

そのためにもKaienではしっかりとみんなのパフォーマンスをみせて、同じ土俵でも戦えますよ!という証明をして俗に言う障害に対する認知を変えていきたい。まあそれは別のエントリに譲るとして、次回は諸外国の合理的配慮(reasonable accommodation)について考えたい。

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シリーズ「合理的配慮」 Part 1 これまでの日本の「数ありき」の法律

【はじめに】 国連の「障害者の権利条約」に署名した日本。しかし批准のためには、これまでの現行法令では対応できない概念「合理的配慮」に対応する法令を整えないといけない。このため今国内的な議論が行われている。このブログでは5回シリーズで現状分析や僕の考えを書いていく。 過去のエントリはこちらから==>Part 0 

国連での議論の様子

【本文】Part 1ということもあり、今、「障害者の権利条約」関係で何が行われているのかもう一度整理したい。もちろん僕はにわか勉強なので、各ウェブサイトからの寄せ集めのデータである。間違っていたらご指摘いただきたい。

時系列で見るとこんな感じらしい。

  • 2000年頃 国連内で障害者の権利に関する議論が高まる
  • 2006年  国連総会で採択 (==>20カ国が批准し2008年に発効)
  • 2007年  日本署名 ==> 国内法が未対応であることから、批准に向けて有識者による議論本格化

包括的な条約で、内容は幅広い。生活、教育、福祉、労働・雇用など。なお、この条約の原文はこちら。英語日本語。(ただし日本語は仮訳)

なかでも日本になかったのが、雇用の現場での「合理的配慮」らしい。えっ!!!という感じである。その概念がなかったのですか?と正直驚く。厚労省のPDFの一部をそのまま貼り付けると以下の通り。

『障害者雇用促進法制においてどのような措置を講ずべきかについては、特に、②の職場における合理的配慮の提供というこれまで我が国にはない概念が盛り込まれており、十分な議論が必要であることから、労使、障害者団体等を含めて、考え方の整理を早急に開始し、必要な環境整備などを図っていくことが適当である。』

うーむ。量は考えていたけれども、質についてはまだまだということのようである。 誤解を恐れずに極端なまでに簡略化すると以下のように日本の現状はなると思う。

『日本には法定雇用率という制度があります。従業員の一定割合以上(民間企業で1.8%以上)は障害者手帳を持っている方でないといけません。それに達しないと、一定規模の事業所だと年60万円の「罰金」が事業所に課せられます。でも、「雇用の質」という概念はありませんでした。なので数を揃えればそれで良かったのです。。。』というようになってしまうおそれもある状態というわけである。 (※なお、障害者雇用についてはATARIMAEプロジェクトのウェブサイトがかなりわかりやすい。 )

どうしてこういう状況になっているのかは知らない。もしかすると一般の(つまり全国民が対象となる)労働法で、障害者の雇用の質についても保証されているからなのだろうか??だれかご存じの方がいたら教えてください。

現状を短くまとめたところで、次回Part 2は「合理的配慮はreasonable accommodation」という題で、「雇用での質」を保証する合理的配慮とはなんなのかを考えていきたい。

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発達障害者の障害者手帳交付について

昨夜、東京都自閉症協会のメーリングリストで、発達障害者の障害者手帳交付についてのニュースが伝えられた。結構画期的な動きだと思うのだが、ツイッターで今朝つぶやいたところ、あまり反応がなかったので、あらためてブログに書いておく。

簡単にいうと、発達障害者の障害者手帳の交付基準が(一律であるべきなのに)全国の自治体によってまちまち。総務省はこれを重く見て、管轄の厚労省に是正を求めたというもの。

総務省の通知は、今月13日に発表になっている。総務省のウェブサイトはこちら。またマスコミでも取り上げられている。共同通信web版はこちら

この通知のポイントは、僕が思うに4つ。

  • 発達障害は日常的、社会的な制約を伴う場合があることが明確に示されている点(※発達障害については「分かりにくい障害」とされたり、「親の育ての責任」などと根拠のない差別を受けた時代が長く続いた)
  • 国による支援については「発達障害者の特性を踏まえる」ことを強調している点
  • 全国一律の平等な交付基準にすべきであることを指摘した点
  • 療育手帳でカバーされない場合は、精神障害者保健福祉手帳でカバーされることを明確に図式化して示している点

もちろん、手帳がいらないという選択肢もあるし、取得が不適当な場合もあるとおもうが、手帳を取得することを決めた時に無駄にお役人に交渉しなくて良いのはほんとうに良いことだと思う。ただでさえ苦しんでいるから申請するわけで、これ以上余計な気苦労はしたくないから。

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障害者手帳

連続投稿。9月以降、学会や研究会など、いろいろな場でお話をする機会が増えるので資料を作成中。

昼過ぎからは障害者手帳の現状について調べていた。現在のKaienのビジネスモデルとして、障害者手帳や障害者雇用という言葉は避けて通れない。現状700万人以上の人が「障害者」であり、全人口の5%超。日本の場合、身体、知的、精神の3つに分けられるわけだが、ここ数年精神障害者保健福祉手帳を取得する人は数倍にも増えていると聞いている。

そもそも障害者手帳というのは、『長期にわたり日常生活又は社会生活への制約がある』人に対して出されるもの。数年前まで発達障害の傾向が強い人については知的遅れがない限り、自治体も障害者手帳を発行することは稀であったと聞いている。しかしここ1年、Kaienで事業をおこなっていると感じるのだが、発達障害を事由に手帳を取得する人がとても増えている。手帳の取得が2009年だったり2010年だったりする人がとても多いのだ。

実際、知的遅れを伴わない場合、厚生労働省は『発達障害は精神保健福祉手帳の対象として明記されてはいないが、精神障害の範疇に入っているという見解』 (特別支援教育の推進に関する調査研究協力者会議議事録より)をとっている。発達障害専門の手帳制度は国の制度としてはないものの、国は別の方法(※つまり精神保健福祉手帳の枠内)での手帳発行を認めている状態であり、それが浸透してきたのだと思う。

Kaienでも障害者手帳を取得することに対するメリットやデメリットについては、ウェブサイトを1ページ割いて、見解を述べている。ここにアクセスして欲しい。

実は僕の息子も療育手帳を取得している。公的サービスが無料や減額になったり、ウェイトリストにのらなくて良かったりと恩恵は多い。今朝も水族館に行った際に付き添い一人までが無料になった。

だけど、手帳を子供に持たせ、入口のゲートに並んでいるとやはり親として胸が苦しくなるものである。特にゲート管理のスタッフが手帳をめくって写真での本人確認をしている様子をみるのは、障害者かどうか確認されているようで気持ちが悪くなる。この違和感は忘れずにいたい。

なお、デンマークのSpecialisterne社を訪れたときに、障害者手帳という物理的な物を発行する制度が日本にあるといったら、”discrimination, isn’t it?”(差別でしょ、それ)と言われ、北欧でやったらものすごい批判にさらされる制度になるだろうとも言われた。確かにそれが健全な反応だと思う。

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