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自分のことを信じて守ってくれる人Kaien共同創業者 対談シリーズ 第5回

 当社の想いや現場での働き甲斐をお伝えする『懸け橋』。5回シリーズでKaienの共同創業者であり、社外取締役である徐勝徹(ソ・スンチョル 通称ちゅるさん)と、社長の鈴木の対談をお送りしています。今回は最終回です。

 2009年に鈴木たった一人でスタートした当社も、今ではスタッフが150人を超える会社になりました。更なる成長を見越し、社長に指示系統が集中する状態から、社員一人一人がより力を発揮しやすい強固な組織作りをしている最中です。

 社外取締役として年に数回の会議・スタッフ合宿に参加する立場だった徐も、この半年は月の半分ほどの時間を当社の組織構築のために費やしています。共同創業者2人の対談を通じて、Kaienが生まれる前から今まで、どのようなことを考えて何をしてきたのか、これから何を目指していくのかを皆さんにお伝えできればと思います。

  最終回はKaienの将来についてです。

必要なのは数字じゃない

鈴木慶太(以下K): 採用面接で、面接に来た方に質問があるか尋ねると、「御社のビジョンは何ですか」「鈴木さんは会社をどういう風にしたいですか」とよく聞かれる。けど、僕答えられないんだよね。もともと経営者になりたくてこの会社を始めたわけではないし。

徐勝徹(以下C): もちろんね。

K: 発達障害の人が、憲法の言葉でいうと、幸福を追求できるように何かしたいという気持ちから始まって。会社を大きくしたいとかを目指しているわけではなかった。ある程度大きくしないとやりたいこともなかなか出来ないから、仲間を募って集めてきて。売り上げ目標を立てたり、拠点を何個作りますと宣言したこともない。待機してる人がいっぱいいるから、じゃあ作るといった感じで作ってきた。

 だけど、今後は社員が100人200人になってきていて、通う人も来年だと多分1000人規模になって。自分の中ではまだまだ小舟のつもりだけど、多くの社員からするとさすがに小舟に乗っている感じじゃなくて、「あれこの船どこ行くのかな」となっていて。ビジョンを言わないといけないと思うんですよ。さあ、どうしよう!ちゅるさん、アイデアはありますか?

C: (笑)数値目標とか具体的な目標はある程度は必要だけど、そこに振り回されないようにしてほしいなとすごく思いますよね。根っこから根ざしていない目標を立てても仕方ないというか。例えば3拠点増やすとなった時に、やっぱり早すぎず遅すぎず伸びなきゃいけないでしょう、みたいになんとなく作られた目標だったら意味がないわけで。

 極端なことを言ったら、目標というのは、たとえ3か月ごとに変わっちゃっても、皆がちゃんと同じところを見ているんだったらそれでいいと思うんだよね。一番怖いのは必然性がないこと。なんでその売り上げを立てる必要があるんですかと聞かれた時に、なんとなく線引っ張りましたみたいになっちゃうと、Kaienの良さは絶対に失われると思う。それと、慶太さんはビジョンがないって言っているけど、慶太さんの中にはあると僕は常に信じてるし。

K: 行動指針の3つの役割は常に考えています。でもちょっと抽象的過ぎて、皆が今日明日どうなるか。来年どうなるかがそれだけでは分からない。

C: 3つの役割を3年後、5年後、10年後と考えた時に、どこまで何ができていれば、慶太さんの中でちゃんとできていると思えるかが大事かな。それとの差分を見て、じゃあ拠点を増やさなきゃね、このペースでやらなきゃねと逆算して目標を立てていけば話が繋がる。今までやってきたところの単なる延長線で目標を引いても血が通わない。

K: 一方でね、現場からは数値目標がほしいような話が上がってくるけど、本当にその数字を聞きたいのかなという疑問も実はあるんです。普通の会社っぽく大きくなってきたから、数値目標や事業計画があった方がいいんじゃないの?となんとなく思っているだけじゃないのかなぁと。

C: 数字自体が必要というよりは、あくまで期待値の目安なんだと思うんですよね。売上目標が1.2倍から1.5倍になったところで、自分のやるべき行動が変わらなければ関係ない。だから、自分の行動が変わる範囲の精度で、会社が何をしようとしていて自分は何を期待されているのかが分かればいい。

 例えば、今後新規拠点を5年以内に100拠点増やしますということであれば、今現在自分のやっている事が、将来のこの会社の中で占める割合はこれぐらいになるんだなとイメージできるじゃないですか。あるいは、新規拠点は今までのようにできる範囲内で一歩一歩増やしていきますと言うのであれば話は全然違ってくるし。

K: 自分のことに置き換えてイメージできるようにする、あとは3つの役割に基づいて、あなたは次はこのぐらい進みましょうというのをカーナビのように言ってあげるという感じだね。

C: そこがストーリーがつながらないと、聞いている方も腑に落ちないしね。

最終的に自分のことを信じてくれる人

K: 最後に、共同創業者として今後どういうに風に関わっていきたいか、いけると思っているか。共同創業者であり社外取締役でもあって、この半年ぐらいは組織作りを手伝ってもらって、それが一段落着いたぐらいのちゅるさんの関わり方を話したい。

C: 難しい質問するね。今までは、僕の基本的なスタンスは慶太さんにも時折言っているけど、他の仕事をしてそれなりのお金をもらっていても、Kaienでニーズがあればその時はちゃんと検討しますので、という感じだった。けど、自分の事情が随分変わってきて。MBAを卒業して日本に戻って来てから7年になるんですけど、これって、僕の社会人人生を振り返ってみると例外的な期間で。3年以上一つの国に留まっているというのは今まで一度もなかった。今後はまたご承知の通り(注:奥さんの仕事の関係で)色んな国を転々とする可能性が高くなってきていて。

 その中で、僕が今後Kaienにどういう風に関わっていけるのだろうというのは正直分からなくなってきてはいる。その前に最後のご奉公というか、ちゃんと貢献しておきたいという感じで今は手伝わせてもらっていて。その後に関しても、今までのようにネット経由でも参加できる取締役会だったらおそらく関われるんだろうけど、今のステージのKaienにとってそれが望ましいかというと考えてしまうし。今の組織作りが一段落したら、慶太さんとちゃんと話したいと思っていたところです。

K: 了解です。最後に何か質問は?

C: 質問って難しいね。ちょっと考えさせて。じゃあ、逆に何を僕に期待する?

K: そうね。(しばし沈黙) 僕にとっては今回がそうだったように、ちゅるさんは、最後に出す切り札。そもそもこの会社がこんなに大きくなるとは思っていなくて、自分ともう一人ぐらいでやるのかなというのが、起業した時の本音という感じで。それでも会社が大きくなった時とか、何か失敗した時に、最終的に自分のことを信じて守ってくれる人は誰かなと。それが会社の生みの親じゃないですか。それがちゅるさんなので、その切り札としてどういう風にいてくれるかなというのが期待ですね。

 創業後のこの7年を振り返ると、始めの方は、自分の精神的なカウンセラーとしていてもらった時期はあるけど、事業がそれなりに形になってきた2012年からは切り札を使わなくて良かった。でも今は切り札を使わないと、鈴木商店から株式会社Kaienになれないからお願いしている。今後も切り札を使うときが来るであろうなと。親だから。そこがどういう風になるかは、今みたいな形でかかわってもらうのは難しいかもしれないけど、何らかの切り札としての役割だとは思う。

C: 感慨深いものがありますね。慶太さん自身にも言ったことがあるけど、慶太さんって何を求めているのかよく分からない。正直僕が今回こういう風に(注:当社にコンサルティングに入っている状態のこと)関わることも、心のどこかで押し売りしちゃったかなという後ろめたさがあって。

K: そんなことはないよ。

C: 更に言えば、僕はいまだに読んだことがなくて伝説みたいになっている未出版の本に(注:鈴木がダイヤモンド社で出版直前になった本。2012年に出るはずだったが家族の反対で日の目を見なかった。が、社内や利用者には配布されている。)、僕が結構登場してたというようなことはちらほら皆から聞いていて。慶太さんに読んでと言われない以上は、読ませてというのも変だから言っていないんだけど。周囲からの話でそういう期待値を持ってくれているのね、みたいなものはあったけど、基本的には慶太さん自身の口から言わないじゃないですか。僕に何を期待するかというようなことも、今初めて言ったでしょう。

K: そうですね。周りには言ったりするけど、ちゅるさんには言ったことはない。

C: 2009年に創業してから今回が初めてですよ。なので、あぁこのインタビューやってすごく良かったなって。

K: 最後に信じてくれる人というのは会社の経営・創業だけではなくて、支援の道にも通じるかもしれないですね。いい感じでまとまったかな。今日は本当にありがとうございました。

C: ありがとうございました。

左から鈴木と徐

Kaien共同創業者 対談シリーズ

徐勝徹(ソ・スンチョル)

株式会社Kaienの共同創業者であり、社外取締役。日本生まれの在日三世。早稲田大学卒業後にアメリカの大学院(ミシガン大学公共政策大学院)へ。非営利の分野にて勤務後(韓国でユネスコ、フィジー・ミャンマーで国際赤十字に所属)、日本で戦略系コンサルタントに転身。MBA留学を挟んだ後に自身の経営コンサルタント会社(株式会社プロジェティーム)を立ち上げる。Kaien代表の鈴木とはMBA(ノースウェスタン大学ケロッグ経営大学院)の同期。

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