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大学における障害者合理的配慮 特に発達障害のある学生の就労支援について

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今日は4年ぶりの文部科学省。「障害のある学生の修学支援に関する検討会」の第1回でした。

仕事がギリギリで数分遅れたと思ったら1時間間違えていて、「ああよかった仕事ができる」と近くの喫茶店でPCをたたいていたらギリギリ到着になってしまって、のっけから委員の皆さんにご迷惑をおかけしてしまいました。。。

この検討会は4年ぶり。前回は平成24年でした。前回も委員に選んでいただき、今回も引き続き御呼ばれしています。

当時は、、、

・2006年 国連総会で「障害者権利条約」採択
・2011年 「障害者基本法」改正
・2012年 「障害のある学生の修学支援に関する検討会」(※この議論が第一次まとめとなる)

このような流れで、日本の法令ではきちんと定義されていなかった”合理的配慮”の概念が含まれた権利条約を批准する流れが決まっていた中で、大学としてどう先取りして対応していくのかという、僕にとってはなかなか難しい話でした。。。

ちなみに、そもそも合理的配慮ってなんなのか、は、僕自身も恥ずかしいことにくっきりはっきりとはわかっていません。何が合理的で、何が配慮で、二つ合わさるとどういうこと?とか、、、そもそもなんで今になってバタバタ法律を修正したり、検討会を開かないといけないの?それほどこれまでと大きく違う概念なのという感じです。

これでも委員なの?と笑われてしまうことを恐れず、僕としての合理的配慮の理解を恥ずかしがらずにお伝えしますと、合理的配慮はこれまでと大きく2つのポイントが違う(あるいは明確になった)と感じています。それは、(1)権利主張の考え方であること、(2)過重な負担ではないこと、です。

一つ目の権利主張ですが、つまり配慮されるのは権利だ!と主張することが前提とされていて、逆に言うと主張しないと認められにくいということだと思います。非常にアメリカ的です。(Wikipediaの説明もそういう流れで書いてありました。) もちろん、簡単に想定される配慮はきちんと事業主側・大学など機関側が整備しておく必要があると思いますが、障害というのは個々人によって異なり、求める配慮も異なるということが、そもそも論になっているのだと思います。このため、事業主や大学側も全部を予想して事前に配慮することは難しく、このため、当事者側が具体的に配慮事項を要求することが重要だし、それにしっかり社会の側が向き合おうという流れなのだと思っています。

二つ目の過重な負担ではないことですが、これは経済的などの理由で合理的なのかどうかです。つまり権利・配慮を求める側と、それを理解する側が、お互い歩み寄りましょう、その時の基準がその配慮を実行するときに経費が多すぎない、時間がかかり過ぎない、労力がかかり過ぎない、合理的なものでなければ、つまり過重な負担だったら、ストレートに言うと断ることもできる、ということだと思います。(もちろん逆に言うと合理的な手段を探りそれがあれば断っちゃダメ、ということでもあります。)

この2点がこれまでより明確になって様々法律や指針も変えていかないとね!ということになっていたのが4年前だったと思います。当たり前っていえば当たり前の2つの概念なんですが、法律って、あるいは概念って本当に難しいですね。。。専門に法律を選ばなくてよかったと思いますし、公務員にはなれなかったなぁと改めて思いました。

さて、その4年前の第一次まとめでは、具体的には各大学で対応策・要領を策定するときに指針となる方向性を示したのだと僕的には理解しています。ここでは障害ある学生という定義や、その障害ある学生に対する合理的配慮とは何なのか、がテーマで、キーワードとしては、”情報公開”や”相談窓口設置”、”入試改善”、”教材の確保”、”教職員の啓発・育成”、などがあげられると思います。

で、以降世の中は以下のように動いています。

・2014年 日本が「障害者権利条約」批准
・2016年4月(つまり今月) 「障害者差別解消法」施行

今回は前回の検討会での「第1次まとめ」を踏まえ、また前回の話し合いの時には具体的に見えていなかった「差別解消法」のもとで、どのように前回話した内容を実効あるものにし、また前回時間切れになっていた現場レベルの話ができるかということだと、僕自身は理解しています。

かつ法律に加えて、今日の資料でもありましたが、また前述の通り、障害学生数のたった数年での大幅増、特に発達障害の学生の顕在化が流れとしてあり、また就職に結びつける具体策まで行けていない壁も現場から聞こえてくるということで、いかに有効性のある措置をとっていけるかが課題として大きくなってきているのだと思います。

僕が呼ばれている理由が「発達障害」の「就労支援」の話であり、ここがこの4年間で大きく動いている分野でもあるなと、資料を見たり、文科省の担当者や他の委員の方のお話しを伺ったりしながら思ったのでした。

どういう風に話が動いていくのか。今日のお話しだけでは判然とはしませんが、単なる大学の話ではなく、大学と他の機関との連携が重要なテーマになりそうです。

つまり、高校と大学の連携とか、大学と大学との連携(障害学生が急増と言っても全体の1%程度であり、少数派であることは変わりなく、なかなか一つの大学だけで専門性を有するのが難しいのでネットワークしましょうということ)とか、大学と福祉事業所との連携(文科省の制度と厚労省の制度の、いわゆる縦割りを乗り越えるには?)とか、が話になって来そうです。そしてそれは僕が日々向き合っている課題でもあり、選んでいただいた責務は発言で行動で示したいと思いました。

なお連携がなぜ検討会のテーマになるのか。例を挙げて説明しますと、、、障害のある学生が「かくかくしかじかの就労支援をしてくれ!」と大学に訴えた時に「一人の学生のためだけに当大学の部署だけだと、その支援は資金的にも人的にも余裕がなく配慮ができません」と答えると合理的配慮を考えたうえで断ったみたいに思えます。が、こういう他機関との連携で可能になるのであれば、大学もそこまで無理せず”合理的に配慮”できるから、断らなくても大丈夫になるよね、となり、お互いがハッピーになります。なので連携や制度の壁を乗り越える道を担保する考え方や仕組みを検討会では議論していくのだと思っています。

と、いろいろと偉そうに書きましたが、現場では自信はありますが、この道の専門家(学者)ではないので、間違っていることもあるかもしれませんので、何か発見しましたらぜひご連絡ください。

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