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発達障害のあるお子さんに「他者目線」を教えるには?TEENSのお仕事体験 、「人の振り見て我が振り直そうプログラム『人事部』」からの考察

 TEENS川崎の飯島です。明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。

 TEENS川崎はこの1月で開所から1年が経ちました!スタッフにとっても子どもたちにとっても山あり谷ありの1年でしたが…開所以来満員御礼、子どもたちや保護者の皆様に助けられながら、みんな元気に過ごしております。昨年の反省を活かしつつ、またパワーアップできるよう頑張ります。

 本日は、「人の振り見て我が振り直そうプログラム『人事部』」についてご紹介します。

参考リンク:【お仕事体験プログラム~人事部~】会社から見たわたしはどんな人?

発達障害のある方はなぜ他者目線にずれが生じるのか?

 発達障害のある方について…特にASD(自閉症スペクトラム・アスペルガー症候群)の方について、よく「空気が読めない」なんて言われてしまうことがあります。それは何故かというと(本題はこの後なのでここはざっくり書いてしまうと)、「想像力の特異さ」からきています。人の表情や仕草、言葉などの情報を読み取るときに、注目している部分や解釈の仕方が異なるので、人の気持ちを想像するときに他の人とずれが生じてしまいやすいのです。

 余談ですが…「特異さ」ではなく「欠如」と呼ばれることもありますが、個人的にはあまり好きではありません。視点がマジョリティとは異なるだけで、ある意味ではより深い部分に目を向けられており、子どもたちから学ぶことも多いからです。

参考リンク:ASD(自閉症スペクトラム・アスペルガー症候群)についての解説ページ

どうすれば他者目線を学べるのか?

 SSTなどを用いて他者目線について学ぶ方法は、顕在的に学習するという意味では非常に有効です。しかし、一方でIQの高い子はSSTのような「静的なコミュニケーション」の中では理解ができても、実践的な「動的なコミュニケーション」には応用できないことが多いです。

 そのため、TEENSでは「人事部」というお仕事体験一般コースの中のプログラムで、静的なコミュニケーションを通じて学びつつ、動的なコミュニケーションをもって実感におとしこむ、というプロセスで他者視点について教えています。

参考リンク:静的なコミュニケーションと動的なコミュニケーションについて

他者目線を学ぶためのいくつかの段階

 1月に実施しているプログラム人事部「グループディスカッション選考」についての例をご紹介します。

 こちらのプログラムでは、子どもたちは人事部の社員として、数人の人があるテーマについて話している様子の動画を視聴し、合格・不合格を決める、というものです。

 事前に渡されている選考基準シートを読み、子どもたちは「発言をしていない人に意見を求められているか」「話している人の方を向いているか」といったような評価される人物像について学びます。これが静的なコミュニケーションによる学習です。ここではまず、言葉でインプットをします。

 次に、動画を視聴して選考基準に合う人、合わない人について実例を目の当たりにします。静的なコミュニケーションの中でも、実際の行動として見ることで言葉と行動をリンクすることができます。

 その後、お子さん同士(お仕事体験の場では同僚同士)で「この人のここがよかった、悪かった」という話をしてもらいます。動的なコミュニケーションを通してここまででインプットしたことを言葉でアウトプットするのです。

 そして最後に、話し合った内容を発表してもらいます。子どもたちが「Aさんは話している人の方を向いていてよかったです」と言った後に、上司役のスタッフが「確かに話している時に、視線を向けてもらえると気持ちがいいですよね」と子どもの方を見ながら伝えます。するとよそ見をしていた子がはっと気がついて、話している人の方に目を向けることができます。このような段階を経て、動的なコミュニケーションのなかで、行動としてアウトプットすることができるようになるのです。

”当たり前”を丁寧に学び続けることが大切

 そんな当たり前なこと何今更長々と書いているのだと怒られそうですが、この当たり前なことが発達障害の支援・教育現場では超重要です。当たり前だから学校では流されていることを、丁寧に丁寧に繰り返して熟達していくことが、成長への道となります。

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