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どこまでを障害のせいにするか

2011年1月8日

Kaienで気を付けていること。それはすべてを障害のせいにしないこと。

人間の特性として、障害名をきくと、どうしてもその障害をもとに、その人の行動を理解、予測することが多くなるように思う。具体的に言うと、Aさんがアスペルガー症候群だという知識があったり、障害者手帳を持っているという知識があるとする。そうすると、Aさんがちょっと不思議な言動をすると、「彼女って、アスペルガーだから、ああいうことをいうのかな?」とか、「彼って障害者だからこういうことを言うんだよね」とか、周囲が考えがちだということである。特にAさんがなにか失敗をしてしまい、信頼を失った後は、周囲のAさんへの見方は「すべて」の言動を障害で説明する傾向が強くなると思う。

そもそも障害名とか障害者手帳の存在を知らなければ、つまるところクローズドであれば、そういった色眼鏡で見られる可能性は少なくなる。これまで医者が当事者に対して「オープンにしてもいいことないですよ」という助言をするケースを度々耳にしてきて、「そんなことはない!」と一人で憤っていた。でも、たしかにクローズドのほうが上手く乗りきれるケースもあるのだというのをここ数週間感じている。

ただ、個人的な見解としては、オープンにすることが重要だということにかわりはない。というのもやはり一部のものは障害や診断名に起因してそれについての理解・配慮をしてもらうのはスムーズに生きたり働いたりするうえで重要だから。

一方でKaienで口をすっぱくして言うのが、「診断や障害者手帳は免罪符ではない」ということ。診断されたからと言って、その人が社会で生きていかないといけないのはかわりない。守らないといけないことは守らないといけないし、その人なりに自立していかないといけない。当然、個々人の状況によって、病状や症状の程度によって、周囲が配慮すべきレベルや種類は変わるので、「自立」ばかりを常に求めてもいけない。結局玉虫色の主張だが、ケースバイケースである。

いずれにせよ、冒頭に書いたように、自分も周囲も、すべてを障害のせいにしないこと。多くは普通の人間だったら起こるミスであり、程度の問題だと思う。ちょっとまとまりにかけるが、何度も思うことなので、書いておきます。

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