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“友活” を意識する人たち

2013年10月20日

昨日は大学生向けのセッションを担当。(土曜日は学生向けコースを行っている。)15人ぐらいが参加した。夕方の「しゃべり場」の話題は「友達」について。そもそも友達の定義や価値、作り方についての話だった。

当社に来る人は大きく2つに分かれる。真面目すぎて(換言すると怖がりすぎて)言われたことを全部信じてやりすぎてしまう人。想像が苦手で(換言するとすぐ先の将来にも鈍感で)なかなか行動に起こさない人である。前者の場合は「ブレーキを踏んでも良いんじゃない」となるし、後者の場合は「アクセルを踏んだほうが良いと思うよ」というアドバイスになる。いずれも「頃合い」を伝える作業。個別のセッションではしやすいが、大勢のセッションでは「頃合い」を目指しつつも、方向性としては真逆のアドバイスになりかねない。「支援者」としては気を使う部分である。

ただし昨日はもうひとつ思った。「やりすぎてしまう」、「行動を起こさない」、に加えて、「掴みたいがつかめない」である。

友達というのは、発達障害の特性がある人たちにとっては、本質的に捉えにくい部分なのだと思う。家族や同級生と違って友達は(戸籍や名簿などで)目に見える関係でもないし、物理的な損得を与えてくれるものだけでもないし、情報ではなく気持ちの交換をする関係に近いと思うからである。

だからこそだと思うが、昨日参加した学生たちも、友達についてなかなか深く考えている人が多いと思った。そんじょそこらの人よりも、なにが友達なのか、どうして友達がいると良いのか、を長い時間悩んでいるなぁという思いが垣間見えた。

印象に残ったのは、友達を作るにも時間や余裕が無い、というような話であった。”友活”という意識でないと行けない、それほど、エネルギーを使うもの、ということなのだと思う。ちょっと調べたら「婚活>恋活>友活」という結婚までの流れで友活という言葉があることをネット検索で知ったが、昨日聞いた”友活”はもう少し根本的な希望だと思う。

当社のプログラムは「就職をする」ためが主なのだが、裏側の狙いは「社会・人とつながる」こと。働く場所を見つけること自体で所属の場ができるし、それだけでなく「就活の戦友」ができることでその後の人生も豊かになる。

実は毎週呑み会をしたりランチ会をしたりイベントをしたり、しているのもそのため。特に学生向けは「就活サークル」要素が強い。気づいたら数ヶ月後、数年後にはこれが友達なのかもな、と思える関係になれば良いなと思う。

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