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30度角の発達障害と、360度角の定型発達

2015年12月18日

当社について。まずは利用説明会にお越しください。採用情報も下記から。

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今日午前は、フルタイムスタッフの「全員集合」(全体会議)でした。日中の活動を挟んで夕方から夜はインターンの「全員集合」でした。

朝からスタッフに怒ってしまい、精神的にも肉体的にも疲れ、(やはり元気があると怒れる体力があるのですが、一方で自分への後悔の念みたいのがあってもちろん精神的にも疲れます)、夜は夜でインターンの学生たちの奔放さというか若さを感じて、なんというか自分との違いを見せつけられて、また疲れたと言う感じです。。。

どうしても僕は、「自分ができることは、当社のスタッフもできるはずだ」、と思いこんでしまうことがあります。発達障害的に言うと自閉ですね。。。いつの間に自分が普通、他人は自分と一緒、みたいな視点に落ち込みやすいということです。仕事の出来る営業マンは、当たり前のことをしているのでノウハウと言っても言語化できないといいますが、それに似た感じで、僕もそれなりに仕事ができる方だと思うので、当たり前(だと僕は思っている)をしてくれないスタッフについて、なんでそんな当たり前のことができないんだ、手を抜いているんじゃないか、と思ってしまうということです。

もちろん僕の前で手を抜くスタッフはそもそも雇うわけがないので、頑張っていながら当たり前のことがまだ当たり前になっていないだけのことなのですが、その辺が僕にはすぐにわからない。というか感情的に抑えにくい。。。我ながら自閉的だと思います。。。

ケロッグのMBA時代に、マーケティングの基礎の基礎の考え方として、「あなたは自分が普通だと思っているかもしれないけれども、マーケターとして重要なのは自分が異常だと知ることだ」ということを再三教わりました。つまり、自分がおいしいと思っているものは市場調査をするとみんなはそう思わなかったり、自分が売れないと思った商品が売れたりということはよくあるので、自分の主観を信じないようにね、ということだと思います。(※とはいえ、仮説を立てる時はやはり自分の主観直感を信じるべき時もあり、この辺りの使い分けが難しい訳ですが…)

上司として他人に動いてもらう時も、やはり「自分は異常」という法則は当てはまると思っていまして、なんとか自分=異常を毎朝自分に言い聞かせてから働いているつもりです。それにも関わらず、各人の多様性を認識できず、それを活かすようにできなかった自分の未熟さに、朝から凹んだわけです。

発達障害は僕の感覚では30度の角度の世界です。ひとり一人とても個性がありますが、でも根っこは似ています。大体こんな感じかなという予想が行動面でも思想面でも立てやすいです。もちろん予想が立てやすいことと、多くの場合それが世間一般とずれているのでそれを修正する方法がわかるということは違うのですが、やはり予想がついて大体こうなるだろうな、という構えたところに来てくれると支援しやすいです。なので僕はこの世界の支援がやりやすいし、好きなのだと思います。

一方で、定型発達の世界(スタッフ含む)は、360度の角度、つまり全方位に気を張らないといけません。いわゆる定型発達の人は、ビジネスマナー的には、ある程度当たり前の行為をしてくれるので、その辺は予想しやすいのですが、何を重要視するか(つまり価値観・思想)とか、どのような感情の揺らぎをするかとか、人それぞれ違い過ぎます。同じ時代に、同じ場所で、同じ日本語をしゃべっているのに、かなり違います。。。なのでそういう人たちと対応すると案外疲れます。。。少なくとも発達障害の人の、いい意味でのシンプルさ・単純さがないので、複雑すぎて予想しにくいのです。

発達障害の人の就職支援の時もいろいろ大変でしょうと言われますが、30度の角度を狙っていけばよいので、案外職種など限られていますので、狙いはしやすいです。一方で定型発達の人の場合は良い意味でも悪い意味でも可能性がありすぎて、アドバイスがしにくくなります。もし学生時代の昔の自分がキャリアカウンセリングを受けに来たら、これもそこそこできるだろうし、これもまあまあかな、なのでどの職種でもいいんじゃない、みたいなカウンセリングになってしまって、ほとんど意味がなかったと思います。普通のキャリアカウンセリングって、いったいどういうことをしているのでしょうか?発達障害の人が対象だから僕はキャリアカウンセリングができているのだと思います。

さてさて、今日の夕方は、当社のインターンが大集合!!、だったわけで、そこには360度の様々な角度から、ありとあらゆる生命体が集まってきており、まあまあいろいろ予想外なことがあって、朝の出来事の内省で疲れた心にダブルパンチみたいな感じでした。しかも、そういう有象無象が集まる会社の一社員ではなく、実はその会社のトップが自分!!、という事態にいつの間に陥っている事実に、改めて気づかされてしまいました。

会社を興したくて起こすような人は、もう少しドライに、人をコマのように使うのでしょうけれども、僕のように、一応ナイーブな存在の人間がたまたま社長になったケースは、社内で働く一人一人の情報が脳に入りすぎて、やや大変です。。。上述の自閉的という自己評価とは正反対ですが、瞬間的に自閉スイッチが入るだけで、普段は逆に外部からの情報流入が多いタイプなのかもしれません。。。

当社の社是として「多彩を活かす」というのがあるのですが、これは発達障害の多彩さもそうですが、スタッフの多彩さも意味しています。特に当社の場合は、20歳から70歳までの人が働いており、バックグラウンドも福祉だけではなく、ITや人材、教育、医療、広告、などと多岐にわたるため、多彩さを活かすことが何よりも出来る職場なのですが、言うは易く行うは難し、で、本当に大変です。

 
というわけで、まとまったかわかりませんが、一般的に難しいと言われる30度角の発達障害の人たちとのやりとりが楽な理由と、一般的にやりやすいと言われる360度角の定型発達の人たちとのやり取りが大変だという理由の、僕なりの、今日の事例を用いた、まとめでした。

最後に、世間はすっかりクリスマスシーズンです。我が家の、、、と言いたいですが、当社のオフィスの入っているビルの共用部分にはきれいな花やクリスマスツリーが飾られています。ひまわりとばらぐらいの区別しかつかない僕ですが、花はスタッフにポインセチアと教えられ、名前を覚えました。

  

日々日々の業務としては、オフィスの移転という大事が年末に入って発生していますが、来週には希望的観測としては収まると思われますので、なんとか気持ちよくクリスマスと新年を迎えたいと思っています。

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