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息子の凸を伸ばしてくれた、TEENS黄金時代 ~私とKaien 第8話~

『私とKaien』は当社の就労移行支援を利用していた訓練修了生や、ガクプロやTEENSをご利用中のお子様を持つご家族など、Kaienと一緒に発達障害の魅力を世の中に広げていただいている方々へのインタビューシリーズです。

第8回は、小学校5年生から中学2年生まで、TEENSで主に専門クリエイティブコースを利用した、中学3年生のご子息を持つお母さまにお話を伺いました。

息子の凸を伸ばしてくれた、TEENS黄金時代

先生の指示の意図がわからない

息子がいつも学校で怒られていると聞いて、スクールカウンセラーに相談したのが小学校2年生のときでした。先生の指示の意図が理解できず、従わないで怒られるの繰り返し。いつも通っていた小児科ではADHD、これだけではと思ってお願いしたセカンドオピニオンではASDとの診断でした。親としてショックというよりは、するべきことをしようという気持ち。病院の先生に一生懸命アドバイスを聞いて、小学校3年生の5月からは週に一度、通級へ通いはじめました。

息子が普通の子と少し違うと思ったのは2歳のころ。幼稚園の砂場でも他の子と一緒には遊ばず、一人で山を作ったりしている。個性なんだと思っていましたが、小学校に入っても無条件で皆と同じことをすることの意味が分かりませんでした。運動会で花笠音頭を皆で踊る意義や、給食当番の必要性も分からない。でも、意味を説明すれば理解できます。給食は皆で食べるよね。でも全員で配膳をしても効率が悪いから、当番を決めるんだよって。

診断を受けてから間もなく、小学校2年生も半ばになって、「お母さん、僕、学校ってどういうところが分かったよ」と言ってきたことがありました。先生と言われている人の言うことに従って課題をこなす場所なんだねって。「ああ、ごめーん」と思いました。説明が足りなかったなって。4つ上のお姉ちゃんが賢くて、一人でいろいろできる子だったので、子どもってこういうものなんだって思ってしまっていたんです。

通級からの「卒業」と、TEENSとの出会い

息子のIQは115くらい。勉強ぎらいですが理解力はあり、勉強しなくても、どの科目も85~100点は取れていました。でも、自分はできないという気持ちが強かった。普通級で通っていた学校は、皆で行事のスローガンを決めたり、体験学習で田植えや梅を摘んでのジュース作りなどグループワークに重点を置いていました。息子は集団の中での役割を見つけられなくて、あたふたしてしまうんです。でも通級からの帰り道では、もう毎回、その日あったことを本当にうれしそうに話しました。でんぐり返しが初めてできたとか、ソフトボールで先生のチームに勝ったとか。実際は、先生が上手に負けてくれていたみたいですが、一つずつ、成功体験を積ませてくれたんですね。

でも5年生になったころ、うれしい報告が減ってきました。それは息子からのサイン。そして通級は大好きだけど、もう通わないと本人が決めました。集団の中での承認欲求が、息子が必要としていた基準まで満たされたんだと思います。その頃には通級でもお兄ちゃんの立場になっていて、下の子を引っ張ったり、譲る立場になっていました。

憧れのお兄さんをぎゃふんと言わせたい

それに代わったのがTEENSです。TEENSが、息子の中の「とがった」部分を満たす黄金時代を築いてくれました。凸凹でいうところの、凸の部分です。プログラミングの基礎を学んでゲームなどを作る専門クリエイティブのコースに入って、月に一回、片道一時間半かけて通いました。学校の課題は前の週に片づけて、TEENSに照準を合わせて動きましたね。社長の鈴木さんやスタッフなど頭の良い方に囲まれて、知的欲求を求める感性が十分に刺激されたんです。スタッフがまた、上手にほめてくれました。「コンピューターに適性がある」「集中力が素晴らしいレベル」って(笑)。専門クリエイティブで、息子は自分が自分であることの自信をつけたのだと思います。

TEENSで特に憧れていたのが、インターンだった本多さんです。頭が良くてセンスがいい、そして、なかなかほめてくれないお兄さん。息子はこの人を、一度ぎゃふんと言わせたかった(笑)。そんな本多さんが、大きなプレゼントをくれました。中学2年生の11月末、息子がTEENSを卒業した日です。非番なのに駆けつけてくれて、「マインクラフト」というPCゲームに出てくる牛のキャラクターのぬいぐるみをくれたんです。

息子は本当にびっくりして、感極まった状態でTEENSを辞めました。そして、本多さんに同じサプライズをしたんです。4月、本多さんが退職する日に駆けつけて、動画のプレゼントを渡しました。動画は鉄道好きの息子がJRのCMを再現したものです。「とってもびっくりしてた」って、満足そうでした。「お母さんは来ないで」と言われていたので同行はせず。そのときにはもう思春期。親には見せたくない自分たちだけの大切な世界が、TEENSにはあったということですね。

牛のぬいぐるみ

本多さんからもらったプレゼント。PCゲーム「マインクラフト」に登場する牛のキャラクターのぬいぐるみ。

エンジニアの夢が、TEENSで開けた

TEENS卒業を決めたのは通級を止めたのと同じ理由から。必要としていた基準まで、満たされたんだと思います。息子はいま中学3年生。夫の発案で、進路は高専を考えています。息子は小学校高学年のころから、「将来はエンジニアになりたい」と一貫しています。機械工学か情報工学か。高専が、TEENSに代わって息子の凸を満たしてくれる場所になればと思っています。

そんな将来の可能性を、息子に見せてくれたのはTEENSです。それまでは、「お母さん、ぼく将来はフリーターかニートになるからね」なんて言っていたくらいです。息子には将来、経済的に自立できる大人になってほしいということだけ。といいたいところですが、本音はすごく心配。だから、Kaienとは定期的な利用をせずとも、つながっていたい。本人から私には、「これからはあんまり、僕のために頑張らなくていいよ」というサインが出ています。少しずつ、大人になろうとしているんですね。とはいってもまだまだねえ、というのが親の気持ちですが。

娘がこの春大学に入学したのですが、来月からTEENSのインターンとして働き始めます。弟を助けたいという気持ちからです。娘は、弟に強みや長所がたくさんあるのに、なかなか認められない社会とのギャップを痛感しています。同じ状況で苦しんでいる発達障害の子がたくさんいるなら、一助になりたいと。息子は学校では女子とまったく話しませんが、姉とはとても仲が良いんです。母の日には二人でプレゼントを買いに出かけて、息子は私の大好きな、スピッツのCDを選んでくれたんですよ。

レポート

レポート「ぼくを育ててくれた場所 TEENS」。小学校6年生のとき、学校の課題で作成したレポート。「協力してくれた人」の欄には、Kaien社長の名前が。

(取材:2016年5月)

■Fさん:中学3年生になる男の子の母。ご子息は小学校5年生から専門クリエイティブコースを中心にTEENSを利用し、中学校2年生でいったん”卒業”している。

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